億超え市販車続々

クルマって、開発・設計にカネがかかる。

単にゴーカートみたいなフレームにクルマとして必要な部品を買って組付ければ、ボディーをどうするかを別にすれば今の市販車よりは安く上がる可能性はある。

しかし、クルマのノウハウの差に依る性能保証、信頼性保証の面で、劣る可能性は高い。

開発・設計はスペックを設定し、個々の部品や取付スペースなどを割り振る。当然、実際に設計通りで意図したモノがデキるかも確認される。
それらを売れる見込の台数で割ると、台当たりの原価になる。
最初から量産しにくいクルマ、売りにくいクルマないし売る気のないクルマは、それだけ原価がハネ上がる。
ソレこそ、レーシングカーでも市販車でも二輪でも四輪でも、ただでさえ、ワンオフ製作はバカ高くつく。そうしたバカ高いクルマに、買って所有する価値があるかは、そのモノ次第なのだ。また、買い手のフィーリングに合う走行性能か、乗り心地かについてもわからない。

1つに、バカ高く量産性の低い材料が部品代を高騰させている。軽く剛性があるというだけで、モノコックタブをカーボンにしてしまう。言うほど剛性が向上するワケではない。また、カーボンの品質も一様でなく、異常を見付けにくいし、軽いが、全く安くない。鉄やアルミの溶接フレームの方が遥かに安く、剛性的にもわかりやすい。

日本にも世界にも優れたオートバイメーカーはいっぱいある。そのノウハウを活かせば、鉄やアルミのモノコック構造より、鉄やアルミのフレームにFRPカウルの構造で、軽く剛性あるクルマを作る可能性が高いと思う。そして、自動車ディーラーや修理工場に限らなくても、街のバイク屋サンでもメンテナンス対応できる可能性がある。

自動車メーカーもオートバイメーカーも、はたまた自動車行政に関わるヒトも、今後の自動車の在り方、作られ方や価格や機能や維持について、キチンと考えるべきように思う。