自動車マスコミ、無能?

現在、大排気量NA絶滅の危機、ダウンサイジングターボに転換、という記事が出ている。

しかし、今のターボエンジン、そんなに排気量小さいか?ポルシェ911カレラやBMWM3&M4周辺は3リッターターボ、フェラーリ488系やマクラーレンメルセデスは4リッター弱にターボ、大抵1気筒当たり500cc前後で6気筒か8気筒かの違いだったりする。ルノーアルピーヌA110復刻は4気筒1.8リッターなのが小さめかなというくらいだ。逆に、ニッサンGT-Rは4リッター弱にターボだが、6気筒。

80年代、日本で大抵の5ナンバー車の最高グレードは2リッターターボだった。代表的なのは、トヨタ70系スープラニッサンR30&R31系スカイラインなど。日本5ナンバー規格内で得られる、当時最高の性能を目指した結果と理解した。3ナンバーでも6気筒3リッターターボがトップグレードだった。代表的なのは、トヨタ70系スープラターボAやソアラニッサンY31系シーマ&セドリック/グロリアやZ31フェアレディZなど。

ちゃんと見れば、今のターボ車はちっともダウンサイジングではない。エンジンだけで見て、普及グレードとして、日本は2リッター以下、ヨーロッパでは1.4リッター以下になる。80年代、日本のレーシングカーでは直4ターボのグループ5やグループCでは既に500馬力以上を出していた。ポルシェは70年代後半、グループ5上位クラスを占拠したポルシェは、国内仕様などに1.4リッターや2.1リッターターボ仕様を出していた。80年代は、F1でも1.5リッターターボが殆どになり、ルノーやポルシェやホンダやフェラーリはV6ツインターボBMWは直4ターボで1,000馬力さえ超した。

技術的には、十二分な馬力やトルクは当時から得られて、後はドライバビリティーの改善が問題だった。実質30年近く経ち、それくらいの技術はどんな自動車メーカーも持っている。ちゃんと量産すれば、原価・販価も下がるのだ。しかし、どの自動車メーカーもやっていない。VWやBMWはやっているが、極一部である。

今は、2リッター直4でも500馬力出してもドライバビリティー配慮したクルマを出せる。ヨーロッパなら、1.4リッター。マスコミは自動車メーカーの口先の謳い文句に流されず、キチンと言うべきコトを言うべきだ。

メーカーに都合良いコトを書かないと、取材できない?逆に、呼ばれたコトがメーカーに都合良いマスコミであると格付され、呼ばれないコトがマスコミの格を上げるコトになるハズ。そして、規格のコトをキチンと問い、述べるべき。日本は、道も駐車場も家屋車庫も狭いのだ。グローバルを唱えるなら、ヨーロッパの1.4リッターに合わせれば良い。マスコミは毅然と論じるべきだ。