日本シリーズは、ソフトバンクが２年連続で巨人を４-０でスウィープした。交流戦もなく、例年より試合数少ないシーズンだったが、それでも戦力不足による息切れを感じさせるチームは多かった。
セ・リーグをブッちぎった巨人、ＣＳもなかったし、早くから日本シリーズを見据えてシーズン中盤以降を育成的に試す選手起用をすれば良かったのに、ただ目先を勝つだけの起用を繰り返した。
おかげか、巨人側の選手は菅野以外の投手、坂本と丸と岡本以外の野手捕手を見て、｢コレ、ホントに日本シリーズか？｣｢オープン戦なの？｣とても、飽満戦力チーム同士の日本一を争い合うメンバーとは思えなかった。昔は日テレ中心に地上波で巨人戦、セ・リーグの試合がテレビ中継され、巨人選手はレギュラーだけでなく控え選手すら有名だった。しかし、今は巨人戦がテレビのキラーコンテンツにならず激減した。そんな中、ソフトバンク選手の方が知名度的にも逆転している。
元々、日テレのテレビ中継があるコトで、巨人はスター選手を最低でも放送時間起用する必要があった。他球団なら、勝負が見えたりベテランに休養を与えたり、若手にチャンスを与えたりするところを、故障以外での若手登用すらやりにくかった。その傾向はオープン戦ですらあり、巨人の選手育成の障害と言われていた。しかし、テレビ中継激減しても巨人の選手育成は進まず、今やレギュラー選手すら他球団選手に見劣りする始末。｢ドラフトやトレードやＦＡや外人をコレだけかき集めたのに、日本シリーズすらこんなメンバーで野球するの？｣としか、言い様がなかった。
もはや、今年が来年になっても育成が進むワケはなく、ひたすらトレードやＦＡや外人をかき集めるしかない。しかし、去年ＦＡを全敗したように｢ＦＡで巨人に行っても、ロクなコトはない。｣が定着し、ＦＡ獲得は進まなくなる可能性が高くなる。トレードでも、巨人ファームに宝はない。だから、他球団から見て、見合う交換選手も見当たらない。
今までの悪例を覆せなかったのだから、仕方ない。巨人は、国内ＦＡ選手を全部獲りに行くしかない。ホントに全員獲得しないと、今の巨人のアナは補充されないし、それでも致命的なアナは塞がらない。
巨人の致命的なアナは？
坂本と争えるショートがいない。(夜遊び多い坂本の欠場リスクは、年々上がっている。)
セカンドがいない。岡本と争えるサードがいない。(本来は一塁レベル。村田にすら見劣りする。)
インサイドワークの優れた捕手がいない。(山倉の堕落以降、巨人捕手はずっとダメ。キャッチング･リーディングともダメ。炭谷を活かせず、小林は日本シリーズ、ベンチすら入れなかった。)
強肩外野手がいない。(丸ですら、それほどでもない。陽はどうなった？)
結局、全部だ。原辰徳体制で、コレらを解決できる望みはない。
