ファイターズ野球?本質は育成というコトをわからないのか?

今までファイターズ野球って、あったか?

別に、そんなモノはない。単に、ミスをせず、割とオーソドックスに守備はキチンとアウトを取り、走者に余計な塁を与えない。攻撃は走者は先の塁を狙い、打撃は中田以外は走者が塁を進めるコトを優先する。

大谷の最初で最後の日本一以降、チームは育成過程にある。日ハムはFAを獲り漁る飽満戦力球団ではない。球団として、6年に1度の日本シリーズ進出と12年に1度の日本一あれば、文句を言われる筋合はない。次に勝つべき時期は、もう少し先にある。有原と西川がホントにメジャーに行けるか残留か、中田にも翳りが見えるが当たる可能性もある。

元々、今より飽満状態のソフトバンクから優勝と日本一を獲ったチームだ。球団として、シーズンと日本シリーズを勝つために必要程度の戦力を把握できている。フロントが、闇雲に補強や強化を急ぎ過ぎないコトを理解できているのだ。1軍の試合に勝てる、CSに出る、CSを勝ち抜く、日本シリーズセ・リーグチームに勝つ、ソコまでに最低限必要な戦力を見極め、整備している途上なのだ。

ソフトバンクのように、有り余る戦力を持つコトを意味しない。

プロ野球マスコミ、あまりに愚かとしか、言いようがない。

 

 

 

 

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消えかかるファイターズ野球。コーチ陣大幅配置転換、育成球団へ原点回帰を【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#136】
12/13(日) 8:05 Yahoo!ニュース
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 来季からファーム総合兼投手コーチとなる木田優夫氏。チーム戦力の底上げに必要不可欠な、重要な任務だ。
来季、ファイターズのコーチ陣は1軍2軍で大幅な配置転換が行われる。長期的な視点でチームが浮上する上で必要な対策として、北広島の新時代を支える戦力の「育成」にある。

OB2人が指摘した根本的な課題
 2020年師走。世間的にはファイターズの話題は「新庄剛志のトライアウト挑戦」と「斎藤佑樹・契約更改の是非」であるようだ。あるいはその両方がくっついて「故障持ちの斎藤と契約するくらいならなぜ新庄を獲らない?」「斎藤が新庄の背番号1を引き継いでるなんて恥知らずだ」みたいな論調もお見受けする。

 が、僕のこのオフの最大の関心事はファイターズの組閣、とりわけ2軍の人事なのだ。せっかくのオフなので「来季の順位予想」とか「有原・西川の穴は誰が埋める?」とか、そういうキャッチーな話題より、もう少しレンジの長い話にスポットを当てたい。

 それはもちろん育成に関わる話だ。

 非常に地味でもあるし、簡単に結果が出ない話なのだが、本質的なファイターズの浮上はそこにかかっていると思うのだ。福岡ソフトバンクホークスの凄みも要するにそこにあると思う。

 かつて鎌ケ谷の2軍施設を作ったとき、ファイターズもそこに注力した。ゼロ年代のチームの飛躍は(新庄剛志稲葉篤紀のような大駒獲得もあったけれど)基本的には鎌ケ谷卒業生、森本稀哲田中賢介高橋信二鶴岡慎也…、といった顔ぶれがチーム力の土台を担ったところにある。ファイターズは育成に定評のある球団だった。それが今はソフトバンクに完全にお株を奪われた感がある。

 一からやり直しだなぁと思うのだ。

 今シーズンのエラーの多さ(Eがつかないものも含めて)を見て、これはどうしたもんだろうかと頭を抱えた。守備だけではない。ひとつ先の塁を奪おうとする走塁。(アウトカウント、ランナーのあるなし、カウントによる)ケースバッティングの意識。バント、右打ち等、繋ぎのバッティング技術。そういう「野球力」とでも呼びたいようなものがガクンと落ちている。

 僕はこの秋、田中幸雄さん、岩本勉さんという2人のOBとお会いして、そこを直撃したのだ。かつて他球団から警戒された「ファイターズ野球」が消えかかっている。どうしたらいいでしょう? 何が足りないですか?

 幸雄さんとガンちゃんに会ったのは別の日、別の場所だったんだけど、驚いたことに全く同じ答えが返ってきた。「練習が足りないと思うんですよね。昔みたいにはやってないでしょ」(幸雄さん)、「ハッキリ練習不足です。土台を作らないで上っ面だけでやってるから立ち戻る場所がありません」(ガンちゃん)。

 田中幸雄さんと話したとき、猿渡さんの名前が出た。猿渡寛茂さん。通称「サルさん」。最終的にはヤクルトの2軍監督、BC信濃の監督を務められた名コーチだ。現役時代の派手な実績こそないが、指導者として足跡を残された。ある時期までファイターズの(特に高卒の)在籍選手でサルさんの世話にならなかった者はいないんじゃないか。ホントに根気強いコーチだった。幸雄さんは「サルさんみたいな人がいないから」と言う。

北広島の新時代を支える戦力を育てよ
 来季からファイターズのコーチ陣は大幅に配置転換される。まず、荒木大輔高橋信二小田智之といったファームの監督・コーチ陣が1軍に上がる。これは清宮幸太郎、野村佑希、万波中正、吉田輝星といった若手を指導してきた継続性じゃないかと思う。かつてひちょり、賢介の時代も白井一幸さんら2軍の監督・コーチがそのまま1軍に上がって、活躍の受け皿になった。

 一方、ファームは原田豊さんが監督就任だ。プロ経験のない2軍監督である。指導歴は実業団や高校野球のみ。僕がパッと思い浮かぶのは有本義明(スポーツ記者→福岡ダイエー2軍監督)の例だ。ファイターズは教員資格を持つ指導者を2軍の現場に置こうとするなど、これまでも独自のアイデアを推し進めてきた。原田監督がどういう色を出していくのか楽しみである。

 そこに木田優夫矢野謙次渡辺浩司といったコーチが加わる。これは僕が「一からやり直し」と表現したニュアンスに近いのだと思う。「ファーム総合兼投手コーチ」と肩書が長くなる木田さんがキーマンだろうか。すごく意欲的な人事だ。次を作ろうという発想だ。

 僕は来季のファイターズの順位も気になるし、有原航平の代わりにセの主戦級投手がFAで入って来るのか来ないのかも気になる。だけど、そんな直近のことより、ファイターズの未来がいちばん気がかりだ。象徴的には北広島の新時代を支える戦力。

 個人的にはスコアラーから現場復帰する渡辺浩司コーチに注目している。ナベさんは世間的な知名度はそんなにないんだけど、ファイターズ野球の根幹を作ってきた人だ。ひちょり、賢介の代はナベさんの影響が大きい。タイプはひと言でいうと「野球道」。僕は常々、ヘッドコーチに置いたらいいのにと思ってきた。北広島で輝く「新しいひちょり、賢介」を作ってほしい。鎌ケ谷に通うのが今から楽しみだ。

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