F1やレースをイメージ活動プロモーション活動とするフェラーリと違い、当時のランボルギーニは技術反映を第1とするクルマ作り自体がイメージ活動プロモーション活動と重なる。
ミウラ⇒カウンタックは、ウォレス・ダラーラ・ガンディーニ・スタンツァーニらで産み出したモノだ。
ディアブロ以降、必要だったろうか?ディアブロはクライスラーのアイアコッカ、ムルシェもアヴェンタもVWアウディー主導で作られ、販売された。
エンツオ亡き後のフェラーリがフェラーリでないように、スタンツァーニ退いた後のランボルギーニはランボルギーニではない。
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2000万円台で手に入る! 穴場スーパーカー「ディアブロ」は今が買い時か!?
5/24(月) 19:10 Yahoo!ニュース
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「カウンタック」の後継として失敗が許されなかった「ディアブロ」
ランボルギーニが、新たな親会社であるクライスラーの傘下に収まったのは1987年4月のことだった。この頃すでにランボルギーニの開発部門では、1970年代から生産を続けてきた「カウンタック」の後継車を生み出すための作業が「P132」のコードネームで進められていたが、新たな経営体制によって、P132の方向性が大きく方向転換されることはなかった。それはクライスラーにとっても有益なプロジェクトであったからだ。
【画像】「ディアブロ」は、いま見てもカッコイイ!(33枚)
開発途中で親会社がクライスラーに変わり、結果的にマルッチェロ・ガンディーニとクライスラー両者のアイデアを採り入れることになった(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
P132には、奇しくもファイティングブルであった「ディアブロ」の名前が与えられ、1990年1月21日にモナコで開催された「ランボルギーニ・デイ2」で初披露された。
結果的にマルッチェロ・ガンディーニとクライスラー両者のアイデアを採り入れ、カウンタックよりもさらにスタイリッシュな姿へと変貌したランボルギーニのフラッグシップであるディアブロ。
このV型12気筒を搭載したモデルは、開発当初に決定していたコンセプトや最高速度325km/hのような要求性能もすべて満たして誕生した。
そのためにリアミッドに搭載された5.7リッター仕様のV型12気筒自然吸気エンジンは、新たな燃料供給装置(L.I.E.)を組み合わせ、最高出力492psを達成した。
このエンジンから5速ギアボックスが前方に伸び、その最前方でトルクが180度方向を変えて駆動輪である後輪へと戻ってくる仕組みは、かのパオロ・スタンツァーニが考案し、前作のカウンタックに採用されたものと変わらない。
ちなみにディアブロの後継車である「ムルシエラゴ」にも受け継がれ、根本的にパワートレインの搭載方法が見直されたのは、「アヴェンタドール」になってからになる。
初期型「ディアブロ」にプレミアムはつくのだろうか
今回RMサザビーズのアメリア・アイランド・オークションに、1台のディアブロが出品された。
一般的にオークション・シーンでは、もっとも初期のモデルか、逆に最終期のモデル、あるいは限定車に人気があつまる傾向が強い。ランボルギーニならば、最初期モデルの「カウンタックLP400」や最終モデルの「ミウラSV」といったところがその典型的な例だ。
2020年に誕生から30周年を迎えたランボルギーニ「ディアブロ」は、再評価の兆し(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
ならばディアブロの場合はどうか。
出品車は1991年式で、当時401台が生産されたなかの283番目にデリバリーされたモデルだ。デリバリー先は、前後フェンダーにフィットされるマーカーからも想像できるとおりアメリカである。
ペンシルバニア州に住むファースト・オーナーは、フロリダ州のディーラー経由で購入後、ほぼ14年間にわたって所有したという。オプションのリアウイングも新車時に装備されている。
インテリアのコンディションも、新車から30年以上の時間を経過したモデルとしてはベストな状態を保っているといってよいだろう。まさに崖の如く聳え立つインストゥルメントパネルは、初期型ディアブロの大きな特徴で、1993年モデルからは新しいデザインに変更されている。
その後、出品車のディアブロはセカンド・オーナーの手にわたり、5年間所有されることになる。その間に毎年のようにメンテナンスを受け、コンディションは新車並みの状態にまで復活を遂げることになった。
その後、サード・オーナーの手に渡っているが、メートル法のオドメーターに刻まれる走行距離は、わずか5241kmにとどまっている。
RMサザビーズは、この1991年式ディアブロに、20万-25万ドル(邦貨換算約2190万-2730万円)のエスティメートを掲げているが、その結果に注目が集まっている。なぜならば、今後のディアブロのオークション相場にも、大きな影響を与えそうだからである。
山崎元裕
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