ニュル、市販車ベストタイムと言うけど・・・

「ニュル最速に、ポルシェ911GT2RS再び」となっているが、2018年から約3年、ずっとポルシェが最速タイムじゃん?この標記だと、他車のベストタイムを更新したような印象じゃないの?ほぼ同等グレードのアップデート版でのタイムなのだから、単に最速タイム更新と標記すべきコトのように思う。

ポルシェとして技術力や構成力をアピールしたければ、3年近く最速で居続けるグレードたる911GT2より911ターボでエントリーする方が良いのでは?と思うが、正常進化で確実にトップタイムを伸ばそうというVWアウディーの意向もあるのか?

今の世界中の自動車メーカー、大馬力大重量大寸法のクルマ作り、700馬力超で1,400キロで車幅2メートル近くのクルマばかりだ。昔のGCカー的な300馬力600キロのクルマに保安部品取付したような市販車を作ってエントリーすれば、最高速は落ちてもコーナーでのタイムを上げて、遥かにタイム更新できるのではないの?

別に、カーボンモノコックやアルミが必要だとは思わない。80年代のGCカーは、鋼管フレーム構造にFRPカウルだったハズ。40年近く経った今、もっと安く楽に大量に作れる形を模索できないのか?技術革新や開発という名の下に、生産に手間がかかり、コストも価格も高く、全長も車幅もデカいクルマしか生み出せないのか?

自動車メーカーに、そういう考えを持つ者はいないのか?小さく軽く安いバッテリーができたら、電気自動車に取って代わられる存在でしかないのか?

 

 

 

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ニュル最速にポルシェ「911 GT2 RS」が再び! ノルドシュライフェ最速ベスト10【公道走行可能車両編】
7/22(木) 8:30 Yahoo!ニュース
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世界一過酷なテストコース、ニュルブルクリンクとは
 世界中に知れ渡る「ノルドシュライフェ(Nordschleife)」というドイツ語。日本語に直訳すれば「北のコース」という意味になるのだが、自動車の世界でノルドシュライフェといえば、そのままニュルブルクリンク旧グランプリコースのことを示す。

【画像】ニュルブルクリンク・ベスト10のラップタイム一覧【公道走行可能車両編】(32枚)

 
ニュルブルクリンクのノルドシュライフェでのタイムは、スーパースポーツを謳うクルマにとっては、カスタマーへアピールする上で重要なステージでもある
●世界一タフなレーシングコース、ノルドシュライフェとは?

 1976年に、フェラーリ「312T2」に乗る前年のワールドチャンピオン、ニキ・ラウダが生死の境を彷徨う大事故を起こすまでは、F1ドイツGPの舞台としても使用されていたこのクラシックサーキットは、ドイツ北西部のライン川左岸、ケルンから60kmほど南西に行ったアイフェル山中にある。

 同じニュルブルクリンクでも、現代のF1GPに使用されている南コース、通称「グランプリサーキット」が1周5.144kmという常識的な全長なのに対して、北コースはかつてのFIGPがおこなわれていたコースで、最盛期には22.835km(!)、現在でも1周20.832kmという、まさに常識外れのコース距離を誇る。

 しかもバンピーな路面に狭いコース幅、次々と出現するブラインドコーナーなど「世界一タフなコース」としても名を轟かせ、F1サーキットのなかでも最悪の難コースとして恐れられてきたのだが、現在ではそのタフさゆえに世界中の自動車メーカーや有力チューナーにとって、その総合性能を磨き上げるための最高のテストコースとなっているのもご存知のとおりだろう。

 その一方で、既に完成した高性能スポーツカーが、その総合性能の高さをアピールする舞台としても活用されており、各メーカーおよびコンストラクターが公式タイムアタックに相次いでチャレンジ。そのラップタイムは、高性能車の象徴ともなっているのだ。

 そこで、2021年7月現在のノルドシュライフェにおける市販車のラップタイム歴代Best10を、カウントダウン形式で紹介しよう。

 
第10位/ランボルギーニ「ウラカン・ペルフォマンテ」
●第10位/ランボルギーニ「ウラカン・ペルフォマンテ」:6分52秒01(2016年)

「EVO」に進化する直前のランボルギーニ・ウラカンに設定されたハードコア版。カーボン製パーツを多用することによってスタンダードの「LP640-4」から40kgの軽量化を図る一方、最高出力は30psアップ。「ALA(エアロダイナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ)」の追加で空力面もリファインした。

 正式なデビュー半年前の2016年秋に、ランボルギーニとともにGTレースで活躍するマルコ・マペッリ選手のドライブで、6分52秒01という量産スーパーカーとしては素晴らしいタイムを樹立した。

 
第9位/ラディカル「SR8LM」。写真は「SR8」。現在5万ユーロで販売中(C)1997 - 2021 Radical Sportscars LTD
●第9位/ラディカル「SR8LM」:6分48秒28(2009年)

 英国のラディカルは、鋼管スペースフレームのミッドに、もともとはスズキ「隼」用、ないしはカワサキ「ZZ-R1400」に積まれていた二輪車用4気筒エンジンを搭載。2000年代初頭のLMPマシンを思わせるカウルで覆っただけの、まさに公道走行も(なんとか)可能なレーシングカーだ。

「SR8LM」は、隼の直列4気筒をベースに2基連結させたような2.6リッターV8を搭載するトップモデル「SR8」をベースにさらにサーキット志向としたモデルで、エンジンは360psから460psにチューンアップ。ボディカウル形状も、空力面で大幅なブラッシュアップが図られた

 オランダ人のレーシングドライバー、マイケル・ヴェルジェ氏の操縦で、その2005年にSR8+ヴェルジュ氏本人が計上した「6分55秒」の記録を大幅に更新した。

 
第8位/パガーニ「ゾンダR」
●第8位/パガーニ「ゾンダR」:6分47秒50(2010年)

 パガーニ・ゾンダの資質をさらに先鋭化したサーキット専用車として、2009年から15台が製作された。搭載されるAMG製V12NAエンジンは750psまで増強され、空力パーツも完全なサーキット向けとされていたゾンダRは、様々なチームを渡り歩きつつ、GTレースの第一線で活躍したマーク・バッセング選手のドライブで、2009年のラディカルSR8LMのタイムを打ち破ることに成功した。

 ただし、ゾンダRは原則として公道走行が認められないサーキット専用車両ということで、このBest10に入れるべきかどうかは意見が分かれるものの、一応は「市販車」として顧客にも引き渡されたことから、ランクインとしている。

 
第7位/ポルシェ「911 GT2 RS ヴァイザッハ・パッケージ」
●第7位/ポルシェ「911 GT2 RS ヴァイザッハ・パッケージ」:6分47秒25(2017年)

 現在のポルシェ「911」のなかでも、もっともハードコアかつ過激な特別モデルとして君臨する「911GT2RS」。現時点での最終型である991時代に製作された軽量オプション特装バージョン「ヴァイザッハ・パッケージ」は、2009年以来「ラディカル SR8LM」が長らく保持してきた公道走行が認められた車両のノルドシュライフェ最速記録を、ポルシェ本社の開発ドライバー兼レーサーのラース・カーン氏の操縦により、8年ぶりに更新した。

 
第6位/ニオ「NP9」(C)NIO
●第6位/ニオ「NP9」:6分45秒25(2018年)

 2017年、ポルシェ911GT2RSがマークしたばかりの記録を、翌年さらに2秒以上も縮めたのは、中国「ネクストEV」社が開発したEVスーパーカー「ニオ(NIO)EP9」とベテランドライバー、ピーター・ダンブレック選手だった。

 EP9は4つの電動モーターで4輪を駆動し、その総出力は1360ps。最高速度は313km/h、0-200km/h加速タイムは7.1秒。この高性能を利して、ノルドシュライフェ最速EVの地位を獲得した。

 現時点ではまだ正式発売には至っていないようだが、あくまで法規上では公道走行を可能とする装備が施されていることから、ここでも市販車にカテゴライズすることにした。

ノルドシュライフェを制するポルシェ勢
「ノルドシュライフェ」こと、ニュルブルクリンク北コースにおける市販車のラップタイムBest10。ここからは、上位5台を紹介しよう。

 
第5位/ランボルギーニアヴェンタドールSVJ」
●第5位/ランボルギーニアヴェンタドールSVJ」:6分44秒97(2018年)

 現時点における、市販モデルのノルドシュライフェのラップタイム第5位は、2018年に発表され、900台が限定生産された「ランボルギーニアヴェンタドールSVJ」だ。

 その7年前にデビューしたアヴェンタドール、および2015年に登場した高性能版「SV」をさらにスープアップしたモデルで、車名の末尾には「イオタ(Jota)」の末裔であることを示す「J」のイニシャルが入れられた。

 V12ユニットはSVの750psから770psに増強。カーボンパーツの多様で軽量化を極めるとともに、エアロダイナミクスもウラカン・ペルフォマンテで初採用された「ALA」の改良版「ALA2.0」で武装。よりサーキット志向の高いスーパースポーツとなる。

 2019年のGTシリーズチャンピオンで、日本のスーパーGTにもウラカンGT3で参戦したこともあるレーシングドライバー、マルコ・マペッリ選手のドライブにより、その2年前に弟分である「ウラカン・ペルフォマンテ」が、同じドライバーとともに計上したタイムを5秒以上も縮め、ランボルギーニ社内での序列、そして「J」の称号がノルドシュライフェでも通用することを証明してみせた。

 
第4位/メルセデスAMG「GTブラックシリーズ」
●第4位/メルセデスAMG「GTブラックシリーズ」:6分43秒616(2020年)

 2020年夏にデジタルワールドプレミアに供された、現時点における究極の「メルセデスAMG GT」。4リッターV8ツインターボエンジンは専用チューンとされ、最高出力は730psを発生。0-100km/h加速3.2秒、最高速325km/hという高性能をもたらす。

 ピローボールも使用したサスペンションのチューニングや、スタンダードのGTとは一線を画した様相のエアロダイナミクスは、世界の耐久レースで活躍しているメルセデスAMG「GT3」および「GT4」で培われたノウハウが投入されたもので、市販ロードカーながらGTレーシングカーさながらのルックスと内容を誇る1台となった。

 デビュー直後、AMG GT3とともに欧州のGTレースを闘ってきたレーシングドライバー、マロ・エンゲル選手のドライブでタイムアタックにチャレンジ。見事に2年前にランボルギーニアヴェンタドールSVJが計上したタイムの更新に成功した。

 
第3位/マクラーレン「P1LM」
●第3位/マクラーレン「P1LM」:6分43秒22(2017年)

 現在のマクラーレンにおける最上級パイパーカーシリーズ、「アルティメット・シリーズ」の第1弾として、2013年春に正式発表されたハイブリッド・ハイパーカー「P1」をベースとしたクローズドサーキット専用車両「P1GTR」に、さらにロードカーとして公道登録を可能とする装備を加えて、世界限定5台のみ販売されたのが「P1LM」だ。

 P1GTR同じく、モーターとエンジンの出力合計は1000psに到達。軽量なインコネル合金製エキゾーストやレキサン樹脂製ウインドウ、チタン製ボルトなどを採用する一方で、レース専用装備であるオンボードエアジャッキなどを取り外したことで、P1 GTRからもさらに60kgの軽量化を達成したという。

 また、公道仕様とはいえエアロダイナミクスはP1GTRと同等の仕立てとされ、ダウンフォースはスタンダードP1から40%も向上していた。

 2013年にスタンダードP1もタイムアタックをおこなっていたのだが、その際のタイムは「7分以下」とだけ公表されていた。しかしP1LMのタイムアタックでは、1999年のインディ500レース優勝者、ケニー・ブラック選手のドライブで、その実力を証明することができたようだ。

 
第2位/ポルシェ「911 GT2 RS-MR」
●第2位/ポルシェ「911 GT2 RS-MR」:6分40秒33(2018年)

 2018年11月に、ノルドシュライフェのタイムアタックで当時の新記録を打ち立てた「ポルシェ911 GT2 RS MR」。その車名の末尾の「MR」は、ポルシェのGTレース活動におけるパートナーで、現在ではポルシェが株式の51%を保有する「マンタイ・レーシング(Manthey Racing)」のイニシャルである。

 もとよりモンスターである911(991系)GT2RSをベースに、700psのボクサー6ツインターボエンジンはそのままながら、日本円にして約1200万円にもおよぶマンタイ・レーシング製パーツによって、シャシおよびエアロダイナミクスを大幅にリファイン。

 その1年前に、同じくポルシェ本社の開発ドライバーであるラース・カーン氏のドライブでGT2RSが打ち立てたタイムを、同じカーン氏のドライブで約7秒も短縮することに成功した。

 この6分40秒33というラップタイムは同年8月に「アヴェンタドールSVJ」が達成した当時の市販ロードカー最速ラップ、6分44秒97を約5秒も上回るもので、わずか3か月で最速の座を奪う結果となった。

 
第1位/ポルシェ「911 GT2 RSマンタイパフォーマンスキット」
●第1位/ポルシェ「911 GT2 RSマンタイパフォーマンスキット」:6分38秒835(2021年)

 2018年以来「ノルドシュライフェ最速市販車」の地位にあった「ポルシェ911GT2RS」と「マンタイ・レーシング」そして「ラース・カーン」のトリオは、2年8か月後となる今年6月に自らの記録を塗り替え、新たな王座に就くことになった。

 今回のタイムアタックに挑んだGT2RSは、911GT2RS用に特別に開発されたシャシ、空力パーツ、ブレーキコンポーネントで構成され、ポルシェの保証も適用される純正オプション「マンタイパフォーマンスキット」が装着されている。

 このマンタイ製キットは約3年分のアップデートにより、新開発のリアスポイラー、専用のディフューザー、後輪のエアロディスクなどが装備され、「GT2RS MR」時代からの大幅な進化を遂げたという。
武田公実

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