そんなに、このNSX廃止が惜しいか?

NSX廃止が惜しいか?

まあ、初代と2代目では単なる同じような名前でしかなく、継承したモノは何一つない。

初代は、セナや中嶋をプロモーションに使い、マスコミ通じてファンの期待を散々に掻き立てた割に、出て来たモノはアレだった。

わかるだろう?

当時、ホンダの4輪だけでなく、2輪までレース活動は最高だった。F1のV6ツインターボは、翌年以降のNA切替させられるほどの強さを誇り、次年度以降のV10やV12も予告した。F3000での無限V8も、ヘタすれば直4でも強かった。F1総監督の桜井サンが市販車開発のポストに就いたコトまで、その期待を掻き立てた。

しかし、実際に出たモノは、レジェンドのV6をツインカムVTEC化しただけのエンジンを、誰も求めてないアルミモノコックなど全アルミのクルマだった。

3リッターV6で280馬力と約30キロのトルクって、当時でも大したチューニングレベルではない。トヨタ80スープラや三菱GTOや、それより排気量小さいスカイラインGT-Rは馬力表示一緒でも、ターボによりトルクは遥かに優る。

せっかく2輪の技術もあったのだから、鋼管やアルミパイプフレーム&FRPカウルならば、経営に悪影響したあのバカな新工場など必要なく、バイク工場で生産できたろう。整備修理も、バイク屋で可能だったかも知れない。

2代目では、スタイリングや性能、一体何がしたかったのか?このスタイリング見て、何も感じるモノはなかった。初代の時にストリートユース偏重でレースユースに散々な不便を来した悪例に今回も全く学ぶコトなく、ミドシップ&ハイブリッドなどとそのままや延長補強で済まない造りにしてしまった。

よっぽど、HSVを市販化量産した方が、後のスーパーGTFR統合のためにも合っていた。スタイリング的にもTVRサガリス的にアグレッシブだった。

もう、このメーカーのクルマ作りにファンタジーはない。

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日本車を変えた! 名車NSXの遺産とホンダに訪れる危機
8/12(木) 9:00 Yahoo!ニュース
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ベストカーWeb
 2021年8月に、ホンダを代表するスポーツカー「NSX」が、2022年12月をもって生産を終えることが明らかにされた。日本仕様を終了するのではなく、海外向けの仕様まで含めて生産を終える。

【画像ギャラリー】2022年12月に生産終了が決まったホンダNSXの内外装をチェックする

 NSXの足跡を振り返ると、初代モデルを1990年に発売して2005年まで生産を続けた。その後、10年以上を経過してから、2016年に2代目の現行型を復活させている。前例のない国産車初のスーパーカーとして誕生したホンダの象徴が改めて生産を終える。

 文/渡辺陽一郎
写真/編集部、HONDA

日本車を変えたNSXの価値
 
初代NSXは、スーパースポーツカーの資質を備える最初の国産車だった(1990年~2005年/全長4430×全幅1810×全高1170mm)
 NSXは2世代にわたって生産されたが、インパクトが強かったのは初代モデルだ。ミッドシップボディのスポーツカーはそれまでにも存在したが、初代NSXは、スーパースポーツカーの資質を備える日本で最初のクルマであった。

 その特徴はボディのサイズとスタイルに集約される。1990年頃に登場した新型車は、大半が5ナンバーサイズを基本にしたが、NSXは全長が4430mm、全幅は1810mmとワイドだ。全高は1170mmと低く、エンジンはボディの中央にミッドシップで搭載される。

 鋭角的な外観はまさにスーパースポーツカーで「ホンダがフェラーリみたいなクルマを作った!」と感動させた。

 V型6気筒3Lエンジンは、ターボを装着しないで最高出力280馬力を達成しており(5速MT)、吹き上がりが抜群に鋭い。ボディはオールアルミ製で、V6エンジンを搭載しながら車両重量は1350kgと軽い。ミドルサイズの運転しやすいボディは、ドライバー本位という当時のホンダの主張を色濃く感じさせた。

 これは同時に、軽快によく曲がって一体感を味わえる、国産スポーツカーの集大成でもあった。そのNSXが生産を終える。

ハイブリッドのNSXがなぜ廃止されるのか
 
[関連写真]
初代から10年以上経った2016年に復活した、現行型NSX(2016年~2022年生産終了予定/全長4490×全幅1940×全高1215mm)
 廃止の理由をホンダに尋ねると、以下のように返答された。

 「これからカーボンニュートラルの時代を迎えることもあり、NSXは今の時代における役割を終えた。そのために生産も終了する。今後は新しい時代に相応しいスポーツカーを模索していく」

 ホンダは先ごろ、2040年に販売する車両を電気自動車と燃料電池車のみに絞る方針を打ち出した。ハイブリッド車も含めて、内燃機関から完全に撤退する。そこでNSXも廃止すると受け取られる。

 ただし、現行NSXは、エンジンをボディの中央付近に搭載するミッドシップスポーツカーでありながら、前輪に2個のモーターを設置して4WDのハイブリッドを構成している。

 WLTCモード燃費は10.6km/Lで、エンジンとモーターを合計したシステム最高出力が581馬力、システム最大トルクが65.9kgmに達する高性能スポーツカーとしては、燃費性能が優れた部類に入る。

 従ってこれから高性能スポーツカーが生産を終えても、NSXは最後まで残ると考えられていた。それだけに生産終了のニュースには驚いた。

 しかも、現行NSXの発売は2016年だから、日産 GT-Rの2007年に比べて設計は大幅に新しい。2022年に終了すれば生産期間は6年で、日本のスーパースポーツカーでは短命だ。

 そうなると現行NSXでは生産台数も限られる。2021年7月の時点で、日本仕様の販売実績はわずか464台、世界生産台数も2558台に過ぎない。先代(初代)モデルは世界生産台数が1万8000台だったので、現行型はその14%だ。

 これではどう考えても赤字だろう。現行NSXは前述の新しいハイブリッドを採用しており、先代型の発展型ではない。価格が2420万円とはいえ、世界生産台数が2558台では、大雑把に見て販売総額は約619億円だ。これでは開発と生産関連の費用すら捻出できない可能性がある。

 車両の製造コストは、NSXの場合、1000万円には達しているだろう。そうなると2558台分の256億円はどのように負担するのか、という話になる。販売店の影響も小さくない。NSXを扱うパフォーマンスディーラーは以下のように述べた。

 「車高の低い(最低地上高は110mm)NSXを扱うために、駐車場の出入口を改修した店舗もある。整備のための設備も新たに導入した。相応のコストを費やしたが、NSXの1店舗当たりの販売台数は2~4台だ。NSXを扱えるのは名誉なことで、もともと儲けようとは考えていないが、販売会社の負担は小さくない」

 NSXを扱うために、さまざまな準備を整えて、販売台数が2~4台では辛いところもあるだろう。

オデッセイなど名門終売で加速するブランドイメージの危機
 
2021年いっぱいでオデッセイ、レジェンド、クラリティが販売終了することが決まった。2022年までにホンダの伝統あるフラッグシップモデルが自動車市場から姿を消していく
 また、ホンダでは狭山工場の閉鎖に伴い、オデッセイ、レジェンド、クラリティの販売を終了する。ホンダの関係者によると「オデッセイは存続すべきという社内の意見も根強い」というが、廃止の方針を打ち出した。

 仮にそうなると、ホンダはスポーツカー(NSX)、ミニバン(オデッセイ)、セダン(レジェンド)という3つのカテゴリーにおいて、伝統あるフラッグシップモデルを廃止する。

 このなかでオデッセイは、2021年1~6月の1か月平均で1754台を登録した。この販売実績はトヨタC-HRなどと同等で、売れ筋価格帯が350万~450万円の車種としては決して少なくない。

 オデッセイの販売が大幅に低迷して、生産を終えるために工場も閉鎖するなら理解できる。しかし狭山工場を閉じる影響で、堅調に売られているオデッセイを廃止するのは本末転倒だ。ステップワゴンは狭山工場から寄居工場へ移転するのから、オデッセイも同様にすべきだ。

 以上のように最近のホンダは、大切な車種を次々と廃止に追い込んでいる。この流れが少なくとも日本では、ブランドイメージの小型化や低価格化と結び付いている。

 今のホンダでは、N-BOXの国内販売が絶好調だ。同車の売れ行きは、2021年1~7月に国内で新車販売されたホンダ車の35%を占める。そこにN-WGNやN-ONEを加えた軽自動車全体になると販売比率は56%に達する。国内で売られるホンダ車の半数以上が軽自動車になった。

 この軽自動車の届け出台数に、フィット+フリード+ヴェゼルの登録台数を加えると、2021年1~7月に国内で新車として売られたホンダ車の85%に達するのだ。いい換えれば、ステップワゴン、オデッセイ、シビック、レジェンド、NSXなどは、すべて「そのほかの15%」に片付けられてしまう。

 この傾向は、先代(初代)N-BOXを発売した後の2012年頃から顕著になった。すでに10年近く、ホンダ車のコンパクト化が続いているから、ブランドイメージも変更を受ける。少なくとも30歳以下のユーザーにとって、ホンダはNSXに代表されるスポーツカーのブランドではない。「小さなクルマのメーカー」で、スズキとダイハツに近付いた。

 その結果、国内市場を販売面から見る限り、NSX、レジェンド、オデッセイなどは、廃止されても不思議のない車種になった。ブランドイメージが「小さなクルマのメーカー」では、もはやNSXやレジェンドを用意しても、イメージリーダーカーにもなり得ないからだ。

 ホンダはこの傾向を歓迎していない。決算期などには、販売店ではディーラーオプションのサービス装着をおこない、残価設定ローンに低金利を設定するが、N-BOXだけは対象外だ。

 販売店からは「N-BOXは積極的に売るなと指示されている」という話も聞かれる。それでも人気車だから、販売比率は下がらず、前述の通り国内販売台数の30%を超える。

「ウチはそういうところが弱い」
 
[関連写真]
CR-Vは、2014年に一度廃止されたが、2016年に国内市場に復活を遂げた。復活した理由は、国内のSUVの人気が高まったことと、ヴェゼルだけではラインナップが足りないと判断されたから
 このような状況を招いた理由は、ホンダでは小型/普通車を積極的に販売する対策が乏しいからだ。シビックCR-Vはかつて人気車だったのに、販売を低迷させて一度廃止した。それを後になって復活させている。

 復活の理由は、シビックは寄居工場でセダンの生産を開始したことで、CR-VSUVの人気が高まり、ヴェゼルだけでは足りないと判断されたからだ。いずれも場当たり的な印象を受ける。

 しかも先代シビックは2017年7月に国内販売を再開したが、同年6月には先代フィットがマイナーチェンジを行い、8月にはN-BOXが現行型にフルモデルチェンジした。9月にはステップワゴンとシャトルもマイナーチェンジを実施している。

 シビックをせっかく復活させるのに、人気車のモデルチェンジで販売店が多忙になる時期を選んだ。この時期をはずせば再び新型車が減るのだから、2018年に導入して、往年のシビックを知る人達の心に響く販売促進をおこなうべきだった。

 先代シビックの復活当初、この点を商品企画担当者や開発者に指摘すると「ウチはそういうところが弱い」と返答された。

 この言葉は、まさに今のホンダの本質と問題点を突いている。ホンダ車はN-BOXやフィットからNSXまで、とても優れた商品だが、市場に投入する方法がダメだ。現行アコードも、日本車でありながら、北米のデビューから2年半も経て国内発売された。

 NSXが廃止された背景には、前述の通り今後の開発を電気自動車と燃料電池車に集約する事情が絡む。商品構成を一新させ、今後は新しい時代に相応しい、つまりエンジンを搭載しない電動スポーツカーを模索する。

 この新しいホンダ車を成功させるには、ホンダが商品とユーザーだけでなく、販売する国や地域の市場にも愛情を持ち、ブランド戦略を入念に行うことが不可欠だ。新型シビックの1か月の販売計画台数は1000台とされる。この目標を2年後、あるいは3年後まで保てることを足掛かりに、市場への取り組み方を見直すべきだ。

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