サーキットの狼で、メジャーになったクルマ。

何を言っているのだろうか?

それまでの日本人は、ポルシェ911トヨタ2000GTも知っていたし、フェラーリディノ246GTもエンツォ息子のエピソード含めて知っていたのではないの?

ポルシェ911自体は、世界的にも知られたクルマだ。ただ、山口百恵の歌のせいか、ドイツカラーたるシルバーではなく、真っ赤なポルシェだったが。この作品でも、早瀬左近は真っ赤なポルシェ930ターボだった。

トヨタ2000GTは、007映画に出たコトや高速巡航の記録で、日本だけでなく外国にも知られたクルマだ。この作品では、サイテ~の悪役、隼人ピーターソンの愛車として、悲運のドライバーピーターソンの名前と共に、印象最悪だったハズ。(カレは、「モデナの剣」では、アレジの名を使った。)

フェラーリディノ246GT、元の206GTはアルフレッドが開発指揮したF2エンジンがベースだったし、ピニンファリーナのフィオラバンテ最高のデザインだった。アルフレッドの死と、沖田の死を若過ぎる死繋がりで描いた。

ディノレーシングスペシャルは、少しニュアンスが変わる。ライバルたるスーパーカーのチューンやポルシェ935ターボの前モデルたるカレラRSRターボに対抗し得るクルマを、なかなか描けなかったのではない?だから、206Sコンペチオーネをモデルに、現実にはなかった308GTBエンジンへの積み替えとフロントのフェースアップで描き直した。

しかし、何よりは、ロータスヨーロッパじゃないの?名前のヨーロッパですら、構造上の問題で左右ヘッドライト周辺の形状違うとか、色々あって不人気だったのを、池沢さとしのこの作品でイギリス本国以上の人気を博したのだ。それがなければ、今のエリーゼの皮替にヨーロッパの名前はつかなかったかも知れない。

唯一、5巻まで散々出た"スタビライザー"という言葉、フロントサスが壊れる代名詞になっていた。ある意味、ロータスヨーロッパのネガティブワードになった。

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元祖クルマ系マンガ「サーキットの狼」で多くの日本人が知った「伝説の名車」4選
9/3(金) 11:40 Yahoo!ニュース
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当時の子どもの憧れの存在は今でも伝説的な人気!
 
茨城県には漫画に登場したクルマを集めた「サーキットの狼MUSEUMもある。
 現在でもMFゴーストや首都高SPLなど、クルマを題材とした人気漫画は数多いが、その元祖とも言えるのが1975年から79年にかけて連載された「サーキットの狼」ではないだろうか。

【写真】トヨタ2000GTのリヤスタイリング!

 作中には実在のスーパーカーが数多く登場し、いわゆるスーパーカーブームの火付け役となったとも言われている同作品。若い世代には馴染みのない作品かもしれないが、今回はそんなサーキットの狼に登場した名車を振り返ってみよう。

1)ロータスロータス ヨーロッパ
 
主人公である風吹裕矢の愛車がロータス・ヨーロッパスペシャル。小型軽量の超絶ハンドリングマシンだ。
 主人公の風吹裕矢の愛車として登場したのが、このロータス ヨーロッパ。

 風吹の愛車はスペシャルと呼ばれる最終型で、ヨーロッパの中ではもっともパワフルなモデルとなっているが、それでも排気量は1.6リッター、最高出力も126馬力(ノーマルの値)と、並み居るライバルが駆るモデルからすれば圧倒的にアンダーパワーということになる。

2)ポルシェ911
 
ライバルの早瀬左近の愛車はポルシェ911。最初はナナサン彼らに乗っていたが、のちに930ターボに乗り換えた。
 主人公の最大のライバルである早瀬佐近の愛車。当初は1973年式の通称ナナサンカレラに乗っていたが、レース後にエンジンブローを喫し930ターボに乗り換えている。

 もちろん現在ではおいそれと手が出せない超高級車であるが、エンジンブロー程度で廃車にしてしまい、ターボに乗り換えるというのは、さすが大手電機メーカーの御曹司といったところだろうか。

3)トヨタ 2000GT
 
日本車で印象深かったのが隼人ピーターソン駆るトヨタ2000GT。ヒール役の愛車だけに最後はクラッシュしてしまった。
 輸入スーパーカーが中心のサーキットの狼に置いて国産車はチョイ役がほとんど。そんな中にあってトヨタ2000GTはハーフのレーサーである隼人ピーターソンの愛車として登場している。

 ただ隼人ピーターソンは、ドライビングテクニックは優秀でありながら、勝つためには手段を選ばないヒール役であり、2000GTもレース中にクラッシュしてしまうという憂き目に遭ってしまっている。

4)フェラーリ ディーノ 246GT
 
沖田が乗っていたディーノ246GTは、沖田の死後、主人公の風吹裕矢の手に渡り、ディーノ レーシングスペシャルとして活躍した。
 元警察官の沖田がステアリングを握っていたディーノは、不良青年を数多く公正させた「青少年の父」と呼ばれる矢田部が貸与したもの。

 沖田がレース中に病死したあとは主人公の風吹に託され、流石島レースではディーノ206コンペティツィオーネ風のディーノ レーシングスペシャルへと改造がなされ、フェラーリ308GTBのV8エンジンが搭載されていた。

 これ以外にもカウンタックLP500Sやフェラーリ512BB、ランチア ストラトスデ・トマソ パンテーラGT4など、数多くのスーパーカーたちが登場したサーキットの狼

 今見ると荒唐無稽な描写もないわけではないが、当時はかなりリアルな自動車漫画として多くのファンを獲得していた。

 もし読んだことがないという人は、ぜひ一度読んでみてはいかがだろうか。40年以上前の作品とは思えないほど熱中してしまう可能性も大いにある名作なのだ。
小鮒康一

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