石川-山崎颯?オリックス中嶋監督の勝つ気は?

この2年、戦力に胡座をかいた愚将同士の大味な4-0を見た。片やCSにすら残れずチームを去り、片や来季に向けバカ補強を図っている。

このシリーズ見たら、つくづく野球は編成であろうと思うし、場に合わせた監督の起用であろうと思うし、勝つ気で場に臨む選手達の判断とプレーであろうと思う。それらの差がソフトバンクと巨人、工藤と原、選手達のプレー相互に比較したら、2年連続4-0になったし、今年はオリックスとヤクルト、中嶋と高津、選手達のプレー相互の比較で1-2になっている。

この時点で、流れはヤクルトにある。互いに良い野球をして良い選手起用をして、もちろん、ビミョ~な調子や読みの当たりハズレが試合の結果に反映した。

第4戦、先発予想はオリックス山崎颯-ヤクルト石川みたい。ヤクルトには余裕がある。ソコに技巧派石川はハマる。ココで勝って王手をかければ、後は奥川と高橋、総動員と第5~7戦をプランできる。

オリックス中嶋監督が打開する上で、やるべきは第4戦と第7戦の山本由先発しかなくない?それも、ヤクルトを完膚なきまでに抑え切らないと、勢いを断てない。第4戦に起用しないと、第7戦にベストに近い状態にすべく間隔を空けられない。そうでなければ、カレを中継待機させ、先発に不安定要素が見えたら、嘗ての西武東尾のように中継起用するしかない。

沢村賞表彰インタビューでは、山本由はあと1度と言っていた。ホントにあと1度しかないのであれば、カレにその気がないのであれば、四半世紀ぶりのオリックス日本一は遠退くように感じた。

別に、野村ヤクルトでの岡林や藤田巨人での江川&西本や金田ロッテの村田など、監督のエース起用と信頼はチームの士気にも球場の雰囲気にも係わるのだ。

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谷繁元信】近年にない内容濃いシリーズ、疲弊する捕手が陥る危険な迷い
11/23(火) 22:57 Yahoo!ニュース
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ヤクルト対オリックス 7回裏ヤクルト2死一塁、右中間に逆転2点本塁打を放つサンタナ。投手吉田凌(撮影・江口和貴)
SMBC日本シリーズ2021:ヤクルト5-4オリックス>◇第3戦◇23日◇東京ドーム

【写真】6回表オリックス無死二塁、右越えに同点2点本塁打を放つ杉本。投手小川

SMBC日本シリーズ2021」第3戦は、ヤクルトが勝利した。逆転に次ぐ逆転劇となった大激戦。両軍バッテリーの戦いを、日刊スポーツ評論家の谷繁元信氏が分析した。

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初戦から一瞬も気が抜ける場面がない。緊張状態が続き、リードする捕手は手詰まりになりがちだ。だがこういう状況こそ、ごまかすよりも、腹をくくった方が正解に近づく可能性が高くなる。

第2戦のゲームセットのシーンで、ヤクルト中村のリードに手詰まりの予兆を感じた。2点リードの9回2死、代打ジョーンズを1-2からカーブで空振り三振に切った。完封に導いたが、試合を通してみれば高橋の状態なら、虚を突くようなカーブを選択しなくても十分に打ち取れたはずだ。

だが打者の頭にない球種を求めすぎるのは、逆に投手を不利に追い込むことがある。本来、持ち球の優先順位からすれば下位にあり、得意ではない球種は失投を招く危険性がある。

第3戦では6回に杉本に同点2ランを食らった。直球、カットボールと140キロ台で2-2に整え、最後は直球を選んだ。1、2打席目はフォークが勝負球。カウントの作り方はいかにも最後はフォークという配球で、中村は裏をかいて直球を投げさせた。

決して間違いではない。現に杉本の打ったポイントはやや打者寄りの手元でフォークも意識にあったタイミングだ。要求した外角ギリギリに制球できていれば抑えていた可能性も十分にある。

一番危険なのは「裏をかいたのに、打たれた。試合を重ねて表も狙われ始めるし、苦しい。どうしよう?」と迷いが出てくることだ。私が出場した過去の日本シリーズで10年は引き分け再試合があったり、11年は第7戦までもつれた。常に意識していたのは、頭をリフレッシュさせ、手詰まりを起こさないことだった。

この日本シリーズは第2戦まで先発投手の力投が目立ったが、今後は継投の展開になってくると思う。そうなれば救援陣には自信のある球で勝負させる方がいい。オリックスも7回にサンタナに逆転決勝2ランを浴びた。捕手の若月は吉田凌にシーズンで投球の6~7割を占めるスライダーを2-0から要求した。結果的に打たれたが、意表を突いた直球で打たれる方が手痛いし、この選択は割り切っていい。

球種を絞って外角のスライダーを一振りで仕留めたサンタナが見事だった。捕手はレベルの高い攻防に疲弊するだろうが、近年にない内容の濃い日本シリーズとなっている。(日刊スポーツ評論家)

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