ホンダのタイプR、"レーシー"イメージでしょ。

ホンダのタイプR、たぶん、イメージ的に"レーシー"じゃないの?

昔は、市販車両にターボが殆どなく、NA車両でVTECの一番ホットなクルマだった。最初はシビック/CRXのSiRだったが、以後は、CRXがデルソルになってしまい、シビック/インテグラがタイプRを名乗るようになった。

以後は1.6~2リッターで、ターボでなくNAでVTECによる高回転域増強したクルマだ。今では、ルノーメガーヌRSからニュルFF最速を奪回すべく、5ナンバーサイズをハミ出し2リッターターボ搭載した。

本来、この手のクルマ、日本でのレギュレーションいっぱい的に考えるなら、2リッター5ナンバーサイズでターボやるのが、あるべき姿だろう。

ヨーロッパなら、1.4リッターターボ。やるコトなすコト中途半端だ。1.4リッターターボ5ナンバーサイズのバリバリのクルマ出したら、スズキも顔色変えるだろうに。そうなると、スイフトシビックで、ヨーロッパの1.4リッターまでのクラスに革命を起こせるだろうに。

 

 

 

 

 

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新型シビックタイプR登場を前に考える! シビックにとってのタイプRという存在は何か?
2021/12/04 11:05 ベストカーWeb1

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 現行型シビックが登場しているが、ホンダファンならずとも気になるのが後に控えるスポーツモデルの本命、そう新型シビックタイプRだ。

 この期待の新型タイプRは来年登場するとみられているが、そもそもシビックにとってタイプRという称号が持つ意味合いとはどんなものだったのだろうか? 1997年8月に登場した初代シビックタイプRの当時の熱気を改めて振り返ってみた。

現行型生産終了!! ついにか!! いよいよ発表秒読みホンダ新型ステップワゴン

文/片岡英明
写真/ホンダ、ベストカー編集部

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■タイプRはホンダにとって、究極のロードゴーイングカー!!

 ホンダの熱いレーシングスピリットと最先端のテクノロジーを投入して送り出された究極のロードゴーイングカーが「タイプR」シリーズだ。レーシングカーづくりの高度な技術を積極的に採用し、圧倒的なドライビングプレジャーの獲得を目指している。

 その最初の作品は、1992年秋に登場した初代NSXのタイプRだ。さすがにホンダのフラッグシップだから誰もが買えるホットバージョンではなかった。そこで量産車にも走りのフラッグシップとして「タイプR」を設定している。

 第2弾は3代目のDC2型インテグラをファインチューニングしたタイプRだ。鈴鹿工場の製造ラインの一部に特殊な製造工程を加え、ベテランの職人が手作業でポート研磨などを行った。エンジンは高回転まで軽やかに回り、自慢のハンドリングにも磨きがかけられている。

■若者のための「タイプR」

 これに続くタイプR第3弾が、6代目のシビック3ドアSiRをベースに開発されたEK9型シビックタイプRだ。

当時、ホンダ タイプR3兄弟の末っ子として誕生したシビックタイプR。1990年代のFFテンロクNAで最強の名をほしいままにした

 ホンダは最初、シビックにタイプRを設定する予定はなかった。だが、1990年代はシビックがホンダの国内販売の3分の1を占めていた時期である。

 シビックにタイプRがないことに不満を漏らすファンは少なくなかった。また、走りの楽しさにこだわるホンダのエンジニアも、シビックにタイプRを欲している。これらの人たちの熱意に動かされ、上層部は開発のゴーサインを出したのだ。

 国内専用モデルとし、ターゲットはクルマ好きの若者である。インテグラのタイプRより身近な存在にしようと考え、味付けの方向も大きく変えた。20代の熱い心を持つドライバーが多いだろうから、日常の足としても使える、扱いやすいホットハッチを目指したのだ。

 当然、販売価格もクルマ好きの若者が買いやすいように配慮した。それなりにコストはかさむが、上層部は「絶対に200万円を切る価格で売り出せ」、とハッパをかけたのだという。

■B16Bという特別なエンジン

 パワーユニットはSiR系が積んでいるB16A型直列4気筒DOHCのVTECがベースだ。だが、エンジン型式が「B16B」に変わるほど大幅に手を加えている。ボア81.0mm、ストローク77.4mmで、排気量は1595ccだ。これは変わっていない。

 が、クラス最高の加速フィールと鋭いピックアップ、高回転域の痛快な伸びとパンチ力を実現するため、大幅に手を入れている。高回転に対応できるバルブシステムを採用し、吸気と排気抵抗も徹底的に低減した。また、フリクションの低減にも力を注いでいる。

 具体的には高回転化を実現するために、インテーク側のバルブスプリングは楕円断面の二重スプリングとした。バルブ軸径の一部を細軸化し、傘部をスリム化している。軽量コンパクトに設計しながら広開角/ハイリフトに対応する高強度を実現し、高回転域でのバルブ追従性も高めた。

 コンロッドも軽量化し、クランクシャフトは回転バランスに優れたフルバランサー8ウェイト仕様だ。ピストンは頭頂部を盛り上げ、圧縮比を10.4から10.8まで高めている。スカート部にモリブデンコートを施してフリクションを低減する手法も兄貴分のインテグラタイプRから受け継いだ。

 吸気系と排気系も抵抗を低減し、プリチャンバーの大型化とサイレンサーの内部構造の見直しによって流量を増大させた。きめ細かいチューニングにより、量産の自然吸気エンジンとしては世界トップレベルのリッター当たり出力116psを達成している。

 最高出力は185ps/8200rpmで、その気になれば8400rpmまで使うことが可能だ。最大トルクは表記では16.3kgm/7500rpmと高回転型だが、実用域のトルクは厚みがあって、扱いやすかった。

■エンジンを使い切れるシャシーとボディ

 意のままのハンドリングと優れた制動性能を実現するために低重心とロール剛性の向上を図っている。サスペンションはハードなセッティングとし、パフォーマンスロッドを用いてボディ剛性を高めた。

 ブレーキのディスクローターもサイズを上げている。タイヤはインテグラタイプRと同じ195/55R16だ。ハイグリップタイヤの装着に加え、トルク感応型のヘリカルLSDを採用し、ABSも専用セッティングとした。

 そのセッティングは、北海道の鷹栖プルービンググラウンドと栃木のテストコース、そして鈴鹿サーキット筑波サーキットで行なっている。日本のサーキットで徹底的に鍛えられ、挙動を安定させるためにチンスポイラーの形状と高さにもメスを入れた。

 軽量化に力を入れたこともあり、走るたびにポテンシャルが上がっている。ちなみにエアコンなどはオプション設定だから、大幅な剛性アップを施してもノーマルのSiRより60kgほど軽い。

 正式発表は、97年8月だ。シビック生誕25周年を記念して発売された。販売価格は199万8000円である。当時、200万円以下でタイプRのオーナーになれるバーゲンプライスだった。

走りの楽しさにこだわる若者たちはシビックのタイプRに飛びつき、インテグラに続いてタイプRは2作ともヒットするのである。21世紀の今でも、初代のインテグラタイプRに次ぐ販売台数を記録しているのは、このEK9型シビックタイプRだ。

■21世紀のシビック事情

 21世紀になってもシビックは、シリーズの頂点にタイプRを頂いている。一時期、シビックは日本で販売を休止したが、2015年に第4世代のタイプRが姿を現している。究極のFFスポーツを掲げて開発され、発売前にはニュルブルクリンクサーキットの北コースでFFスポーツ最速タイムを叩き出した。

 2ℓの直列4気筒DOHC VTECにターボチャージャーを組み合わせ、刺激的な加速を見せつける。これ以降のタイプRは群を抜く速さを身につけ、コーナリング限界も大きく向上した。間もなくベールを脱ぐ最新作も痛快な走りと速さを見せるだろう。

 だが、公道で気持ちいい走りを目指した初代シビックタイプRは、使いきれる高性能が自慢だ。この魅力は今も色あせていない。だから中古車で乗りたい、と考える若者が増えているのだろう。

■タイプRから感じる「元気なホンダ」

こちらは次期型のシビックタイプR予想CG。ファンは元気なタイプRの存在によって、元気なホンダを感じ取るのだ

 引く手あまただから中古車価格は高値安定だ。初代のシビックタイプRはレーシングエンジンなみに高性能なパワーユニットを積み、高回転まで回すと快音を放つ。前輪駆動のFFならではの軽やかなハンドリングにも魅せられる。

 21世紀になってシビックは日本のファンにとって遠い存在になってしまった。だが、シビックファンを引き戻し、元気なホンダを印象付けているのが「タイプR」だ。

 シビックにとって「タイプR」は欠かせないスポーツハッチであり、乗ればその志の高さを知ることができる。その魅力をダイレクトに伝えたのが初代シビックのタイプRだった。

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