クルマの比較基準、ちゃんとわかってるの?

クルマを比較する時、走らせる上でキーになるデータをキチンと出さないの?

ミドシップカーを走らせて比べるなら、パワー&トルクと車重じゃないの?S660のデータとビートのデータをちゃんと並べたら?比較記事の基本じゃないの?

車重850キロ⇔760キロ

パワー64馬力⇔64馬力

トルク約11キロ⇔約7キロ

全幅1,475mm⇔1,395mm

全長3,395mm⇔3,295mm

ハンドリング比較を厳密にやるなら、全長&全幅よりホイールベーストレッドの方が良いかも。

パワーウエイトレシオ

13⇔12

トルクウエイトレシオ

78⇔109

比較だけで言うなら、ターボのトルクによるレスポンス、全長&全幅拡大による車体容量増によるハンドリング安定向上を読み取れる。

実際に走らせて、コレを超す印象があるかないかじゃないの?

 

 

 

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 軽ミドシップスポーツの系譜!! ホンダ ビート&S660「シンクロ率100%」の魅力
ミドシップスポーツの系譜!! ホンダ ビート&S660「シンクロ率100%」の魅力
2021/12/08 04:02 ベストカーWeb1

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 昔のクルマは楽しかった……なんてノスタルジーに浸っている場合ではない!

 クルマを走らせる楽しさ、思った通りに操る楽しさ。自分がそのクルマを選んだのと同時に、まるでクルマのほうも自分を選んだかのような『シンクロ率100%』の感覚……それは時空を超えて脈々と受け継がれている!

【車名当てクイズ】この名車、迷車、珍車、ご存じですか? 第30回

 今回はホンダ軽ミドシップスポーツの系譜、ビートとS660に乗って『シンクロ率100%』の世界を味わった。

※本稿は2021年8月のものです
文/ベストカー編集部 写真/ベストカー編集部 ほか 撮影/池之平 昌信
初出:『ベストカー』2021年9月10日号

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■時代を超越した走りの楽しさを味わう!!

共にドライバーとの『高シンクロ率』を誇るホンダ軽ミドシップスポーツの2台。鮮やかなボディーカラーが青空に映える

 ベストカー本誌8月10日号でお届けした『時空を超えた・人馬一体の魅力』特集。「なんでビートが出ていないんだ!!」というお叱りの声を多数いただいた。

 そりゃそうだ!! ホンダが1991年、軽自動車規格のなかで656cc直列3気筒NAエンジンをミドに搭載し、フルオープンの2シータースポーツモデルを作り出したんだから、これを取り上げない理由がない。

 しかも「こんなクルマ、2度と出ないよなー」と残念な思いをした1995年10月の生産終了から20年、2015年には軽自動車枠で再びミドシップ2シータースポーツのS660がデビューしたのだから、まさに「時空を超えた」ホンダ軽ミドシップスポーツの系譜だ。

 改めてビートとS660の2台を並べて見ると、ビートの小ささが際立つ。軽自動車の旧規格に基づいたビートの全長はS660より100mm短い3295mm、全幅は80mm狭い1395mm。

 S660はルーフトップのみが外せるいわゆるタルガトップなのに対し、ビートはソフトトップのルーフ全体が開くフルオープンということもあり、斜め後ろから見た際のボリューム感がまったく違う。

ビートのトランスミッションは3ペダルの5速MTのみ。NAエンジンは8100rpmまで回る!! S660は6MTとCVTが設定される。ターボエンジンは2000rpmで10.6kgmを発揮する

■アクセルレスポンスではビート、瞬発力ではS660に軍配

直列3気筒エンジンをミドに横置き搭載する2台。ビートはSOHCのNAで64psを発揮。一方S660はターボで64psを発揮する

 まあ、とにかく走り出そう!! ビートはNAだぜ!! 排気量はたった656ccしかない。しかもSOHC。アイドリングじゃステアリングはブルブル振動し、シートもフロアもエンジンの鼓動を伝える。同じ3気筒でもS660はキッチリ振動は抑えられていて洗練度は高まっているけど、ビートの素朴さも悪くない。

 ビートのエンジン、ビンビン気持ちいい!! よどみなくレッドゾーンの8100rpmまで吹け上る!! 5000rpmから上でのアクセルレスポンスなんて、バイクのエンジンみたいにピリピリくる。SOHCだよ?

 ま、その代償に3000rpm以下はスカスカなんだけどね。だから、5MTを駆使してエンジン回転を5000rpm以上にキープしてやる。これが楽しいのよ。

 S660のターボは対照的に2000rpmあたりでしっかりとトルクが出ていて、言うまでもなく瞬発力はビートを圧倒するし、使いやすさも比較にならない。けど、吹け上りの気持ちよさ、アクセルレスポンスのシャープさって点ではビートのE07A型エンジンの勝ち。

■S660はビートの正常進化形! 次世代への輪廻転生を待て!

乗り比べると改めて2台の系譜が感じ取れる父と子の競演。孫の登場はいつだ!?

 ハンドリングは、ガッチリしたフロア剛性のS660の凄さを改めて実感。接地変化がほとんどなく、ビシッと吸い付くような安定した姿勢でコーナーを駆け抜ける。下り坂だったら無敵なんじゃね? と本気で思っちゃうほど。

 ビートも悪くはないんだけど、やっぱり古いクルマってこともあって攻めきれない。けっこうステアセンターはアソビがあって繊細な操作が難しい。このあたり、ミリ単位のステア操作に応えてくれるS660はお見事だ。ビートは760kgの軽い車体だからフットワークは軽快で、山道を軽快に走る楽しさはある。

 こうして2台を乗り比べると、S660はビートが正常進化して今の時代に生まれ変わってきたんだな、ということをひしひしと実感できる。それだけに、来年3月での生産終了が残念でならない。ホンダミドシップ軽、再度の復活を待っているぜ!!

両車の10段階評価

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