鈴木明子はわかるけど、伊藤みどりを忘れてない?

鈴木明子、このヒトが拒食症とかでかなり悩んだ時期あるのは聞いているが、それはコーチングが太るな一辺倒だからでは?

山田コーチが伊藤みどりコーチングした時、トリプルアクセルに着手したのは25歳くらいじゃなかった?伊藤みどりは"大根足"と言われながら脚を強化して、女子初の"トリプルアクセル成功"を実現したんじゃないの?

必ずしも、「太るな!」ではなく「強くなれ!」という方向の強化トレーニングをすれば良かったんじゃないの?浅田真央は、10代中盤でタラソワにつけられたから。山田コーチのまんまだったら、違っていたと思うョ!

 

 

 

 

 

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フィギュア界で脅かされる“女性の健康問題”…鈴木明子36歳が明かす過酷さ「無月経=ハードな練習ができている証拠でした」
2/15(火) 11:06 Yahoo!ニュース
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五輪に2大会出場している元フィギュアスケーター鈴木明子さん。現役を引退した現在は、自身の経験を元に「女性の健康」について講演を行っている photograph by Atsushi Hashimoto
日本代表として10年バンクーバー五輪、14年ソチ五輪に出場した鈴木明子さん。解説者や振付師としても活動する傍ら、自身が現役時代に摂食障害に苦しんだ経験から「女性の健康」をテーマに講演会なども積極的に行っている。

【写真】雪の中で撮影…神秘的な鈴木明子さんを見る

選手の「低年齢化問題」をはじめ、多くの健康問題が指摘されている現代の女子フィギュア界を鈴木さんはどう見ているのか(全2回の2回目/#1から続く)。

女子選手には「成長」がネックになってしまう
――前編では、「低年齢化」というお話が出ました。平昌五輪で女子シングルの金メダルを獲得したアリーナ・ザギトワ選手は15歳でしたが、なぜ女子フィギュアでは「低年齢化」が進んでいるのでしょうか。

鈴木 昨今のジャンプ偏重傾向が年齢の問題と深く関わっています。

 速くたくさん回転するには凹凸がなく、体の軸が細いほうが物理的に速く回れます。そのため、胸やお尻といった女性らしい曲線が出てくると、高難度のジャンプを跳ぶのが難しくなってくるんです。そういった意味で、高得点が得られる4回転に挑戦する場合、より若い方が有利になってくるわけです。

――そうして小さいうちにジャンプを習得したとしても、年齢や成長の「壁」が出てきてしまうということなんですね。

鈴木 ザギトワ選手が北京五輪に出られなかった理由も、女性としての成長が原因のひとつと言われています。次から次とより若い世代が出てきて高難度のジャンプを跳んでいく一方、自分は次第に身長が伸びてバランスが変化し、前と同じことをしていてもかつてのように跳べなくなる。そのバランスを探っているうちにまた下の世代が出てきて、納得できないまま競技生活を終わらせる選手も出てきてしまう。

 逆に男子の場合、身長が伸び切って筋力がしっかりついてきた時の方がジャンプに有利になるので、女子の方が、「成長」がネックになりがちなんです。

期待していた選手が若くしてリンクを去ることも多い
――ジャンプばかりが注目されるようになると若年化を招きやすくなるだけでなく、フィギュアの多面的な魅力も薄れてしまいそうです。

鈴木 フィギュアスケートには、音楽と一体化した表現というアーティスティックな側面とスポーツ的な側面があって、選手ごとに魅力がまったく異なります。

 もしザギトワ選手が数年後、これまでの経験を活かした表現をスケートで見せてくれたら女子フィギュア界に一石を投じるロールモデルになるだろうと思いますし、私自身いちファンとして、彼女の成長を本当に見てみたい。でも同じように「この先どんなスケーターになるだろう」と期待していた選手が若くしてリンクを去ってしまった例が山ほどあって。

――「成長」が理由で引退していくというのは残念ですよね。

鈴木 スケートが好きで始めた人なら、長く続けられるだけで幸せなはず。でも歳をとって前のようなジャンプが跳べなくなったという理由だけでスケートを続けられないとしたら、選手にとってもファンにとっても、不幸なことではないかと思います。私自身、20歳を超えてジャンプに挑戦するとなったときには、正直「この年齢から?」と思いました。それに言い方が難しいですが、メディアの方も、「最速」とか「最年少」って注目しますよね(笑)。

 でもファンの方から「今の仕事で迷ってたけど、鈴木さんのようにチャレンジしてみようと思えた」と言ってもらえることもあって。長年スケートをやってきた自分の姿が誰かの励みになることもあるんだ、と思えたんですよね。フィギュアはタイムを競うわけでも、ただジャンプを跳ぶわけでもなく、さまざまな要素を組み合わせる中で選手の個性が輝くスポーツです。だとすれば、年輪が醸し出す魅力は、表現の大きな強みになるのではないでしょうか。

紀平梨花19歳の決断「彼女の決めた道を見守ってほしい」
――紀平梨花選手が19歳で北京五輪を断念しましたが、女性スケーターにとって成長が1つの壁となりうるなかで、今回の決断はとても難しいものだと想像します。

 鈴木 本当に苦しい決断だったと想像します。ただ、これで彼女のスケート人生が終わるかというと決してそうではありません。選手のいつがピークかなんてわからないのですから。可能性はいくらでもあります。紀平選手には自分の体と向き合いながらじっくりと進んでほしいと思いますし、周りは彼女の決めた道を見守ってほしいと思います。

――一方、紀平選手のように高難度のジャンプに挑戦する選手ほど怪我に苦しむ場面も増えています。

 鈴木 ジャンプと怪我はセットのようなもので、今は本当に選手の怪我が多いです。それと、4回転を跳ぶ若いロシア選手たちのような細い体型を目指していくと、女性はどうしても生理不順になりがちです。いろんな意味でハイリスクなことをしている、ということは確かではないでしょうか。

五輪前は「無月経」が当たり前だった
――鈴木さんにとって現役時代、「生理」はどんな存在でしたか。

鈴木 ずっと初潮がくるのがこわかったです。だから15歳で生理がきた時は、ウルトラマンの胸のタイマーがピコピコ点滅する絵が浮かんで。「ああ、タイムリミットがきてしまった」と。

 生理が始まる=太りやすい、メンタルが揺らぐ、体型の変化……。選手として難しい時期に入るというイメージしかなかったです。

――当時はまだヘルスケアをサポートするような体制もなかったですか。

鈴木 生理について相談するような場所もなかったし、選手も各々で処理しているような感じで、情報の共有もほとんどなかったですね。指導者が男性だと言いづらい、という選手も少なくなかったと思います。

 私自身、オリンピック前といったハードな練習を積んでいる時期は無月経で、シーズンが終わると生理が再開するような、完全に生理不順の状態でした。というかむしろ、現役の時は「生理はない方がいい」とすら思っていました。「無月経=ハードな練習ができている証拠」と捉えていた部分もあります。生理になってしまうと衣装に血がついてしまうおそれもある。淡色の衣装のときはできるだけ「生理がひどかったとき用」の濃い色の衣装も用意していました。

 でも、生理は将来の妊娠・出産に通じる部分。アスリートの「今」を大切にしながら、一人の女性としてケアしていくべき「未来」がある、ということは伝えていきたいです。

――周りもアスリートを過度に「神格化」しない姿勢は必要ですね。

鈴木 よく「満員の会場の中、あの広いリンクにたった一人で立てるなんてメンタル強いですよね」と言われます。「フィギュア選手=メンタル最強」みたいに思われがちなんですけど、私は緊張しなかったステージは一度もありません。

 いつだって震えるほどこわいし、逃げ出したくなることもありました。それでもやってきた練習を信じて、なんとか自分を奮い立たせて立っているだけなんですよね。そんな人間らしい、弱い部分をアスリート自身も認めて、自分の長い人生を考えながら競技に打ち込んで欲しいと思います。

「意外と知らない」フィギュアスケートの世界
――人間らしい、というところで些末な話で恐縮なんですが、女子フィギュア選手の皆さんのお化粧は自前ですか? 

鈴木 今は日本スケート連盟のスポンサーとして化粧品メーカーのコーセーさんがついてくださっているので、メイクアップ講習とかも受けられるんですけど、私は途中まで全部自分でやってました。トップ選手になるとヘアメイクがついてくれることもありますが、ほとんどの選手がヘアメイクは自前じゃないですかね。

――スケート技術とメイクスキルはセットですか? 

鈴木 審美性の高い競技なので、そういった意味ではセットかもしれません。中学生になったら試合の時は当たり前のように自分でメイクしてましたね。

――ドラッグストアで眉ペンとかを買うんですか。

鈴木 そうですそうです。アイスショーだと男性もメイクしますね。女性がめちゃくちゃきらびやかなのに対して、ペアを組む男性がすっぴんだとバランスが「あれ?」ってなるので(笑)。アスリートの人間らしさって、こんな話ははじめてしました(笑)。
(「フィギュアスケートPRESS」小泉なつみ = 文)

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