鳥谷敬、フツ~な忖度込、パ・リーグ予想!

カネモト&矢野ラインの阪神から追い出されて2年、籍を置いただけだが、ロッテ球団挙げて佐々木朗希への平身低頭起用の忖度ぶりを目の当たりにして、こんなコメントをせざるを得なかったのだろう。

ピッチング自体、全く大船渡時代と変わりはない。単に、捕手に求められた球種を投げているだけ、カウントによるスピードやキレの強弱抑揚もない。チェンジアップやパームボールなどの引き出しもない。

この巨大なカラダで、高校時代は瞬発力系主体に160キロを出した。しかし、未だに、持久力は追い付かない。2年目同年代の奥川は、ヤクルトでローテを守って投げた。佐々木は月に1・2度程度の登板。全く、どうともなってない。CSまで好投できたのは、他球団がデータを持ってなかったからで、ピッチング云々ではない。大谷や藤浪がパ・リーグ/セ・リーグで毎週のように見せ続けた160キロとは違う。

奥川の2年目は、ローテーションに乗りつつ5回メドに投げ続けた。せめて、3年目の佐々木に、1年遅れながらソレがデキるのか?

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鳥谷敬が2022年パ・リーグ○×予想 「佐々木朗希はローテに入れば15勝は妥当」
3/4(金) 10:30
 
昨季のヤクルトとの日本シリーズでは第1戦と第6戦に登板。東京五輪でも開幕戦と準決勝を託された絶対的エースの山本由伸【写真は共同】
 ルーキーイヤーの2004年途中から阪神不動の遊撃手として、攻守に渡ってチームに貢献。20年にロッテに移籍し、翌21年に18年間の現役生活にピリオドを打った、稀代の名手・鳥谷敬氏。今季から野球解説者として活動する鳥谷氏が、スポーツナビパ・リーグの球団ごとに用意したファンが気になるトピックに、○か×で回答する。

オリックス:山本由伸が20勝以上を挙げる
鳥谷の予想「×」

――昨季、18勝5敗、防御率1.39と、とてつもない数字を残して沢村賞を獲得した山本由伸投手。今季は「20勝」の期待がかかりますが、実現できると思いますか?

鳥谷 山本投手の実力は素晴らしいものがありますが、これは難しいと思います。20勝となると、ローテーションで28〜30試合は投げる必要が出てきます(昨季は26試合)。昨年200イニング近く(193.2イニング)投げた中で、少なからず疲労も残っているでしょうし、中6日で1年間投げることは考えづらい。また、近年は相性のいい球団にぶつけるために、あえてローテーションを1回飛ばす起用法も増えています。総合的に考えて、「そこまで無理をさせないのでは?」というのが一番の理由です。

――球数を見ながら、早めに交代する展開もあるかもしれません。

鳥谷 そうですね。0対0の展開であっても、7回に100球を超えたことによって、継投策に入ることも十分にあると思います。

――ピッチャーとしての魅力はどこに感じますか?

鳥谷 どの球種でもストライクが取れて、空振りを奪えることです。ストレートだけではなく、変化球の質も含めて、すべてが別格。残念ながら、実際に対戦した経験はないのですが、一度は打席に立ってみたかったです。防御率1.39は今のプロ野球界では考えられない数字ですね。

ロッテ:佐々木朗希が15勝以上を挙げる
 
佐々木朗希は昨季11試合に登板し、3勝2敗、防御率2.27。3年目の今季は最多勝争いに加わることも期待される【写真は共同】
鳥谷の予想「○」

――鳥谷さんの元チームメイトでもある佐々木朗希投手は、順調にステップを踏んでいます。今季、15勝以上挙げることはできますか?

鳥谷 挙げると思います。ヤクルトの奥川投手と同じように、「1年間ローテを守れれば……」という条件が付きますが、ローテに入れば、15勝ぐらいは普通にする力を持っています。

――普通に、ですか。近くで一緒に戦っていて、どんなところにすごさを感じましたか?

鳥谷 ピッチングのすごさは誰が見てもわかると思いますが、一緒にいて感じたのは「野球に対する意識の高さ」です。トレーニング、食事、サプリメントなど、すべてのことを野球のために使っていて、とても20歳とは思えませんでした。体格や才能に恵まれているだけでなく、考え方も優れています。

――将来がより楽しみになるエピソードですね。技術的にはどうですか?

鳥谷 ストレートはもちろんのこと、あれだけの角度から落ちてくるフォークはなかなか打てません。バッターからすると、想像以上の落差を感じるはずです。さらに言えば、非常に器用なピッチャーで、フォアボールで崩れる心配がないところも魅力です。

楽天田中将大が投手タイトルを獲得する
鳥谷の予想「×」

――昨年、日本球界に復帰した田中将大投手。防御率3.01の数字を残すも、攻撃陣とうまくかみ合わず、4勝9敗に終わりました。復帰2年目、投手タイトルを獲得できますか?

鳥谷 オリックス・山本投手の存在もあるので難しいですかね。勝利数、勝率、防御率奪三振……。いずれも山本投手を上回ることができるかというと、「○」を付けづらいところです。

――では、今季、田中投手にはどのような働きに期待したいですか?

鳥谷 チームとしては、田中投手で貯金を作ることが、優勝の絶対的な条件になります。試合を作る能力は間違いなく持っているので、あとはそこに白星が付いてくるか。たとえ防御率が良くても、白星が伸びてこないと、「何とかしないといけない」と野手にもプレッシャーがかかるものです。白星が先行することによって、すべての成績も上がっていくと思うので、序盤戦の結果がシーズン全体にも関わっていくのではないでしょうか。

ソフトバンク柳田悠岐三冠王を獲得する
 
好投を見せるも、白星に見放された昨季の田中将大。輝きを取り戻すことはできるか【写真は共同】
鳥谷の予想「×」

――昨季は打率.300、28本塁打、80打点をマークした柳田選手。過去には首位打者を2度(15年、18年)獲得していますが、強打者の多いパ・リーグ三冠王を獲得できますか?

鳥谷 打撃タイトルに関しては、オリックス吉田正尚選手がいるので、すべてを独占するのはさすがに厳しいです。僕は今、日本球界でもっとも優れた技術を持っているのが吉田選手だと思っています。

――柳田選手にとって、もっとも近いタイトルは何だと考えますか?

柳田 ホームランか打率ではないでしょうか。一番難しいのが打点王だと思います。なぜなら、チーム事情で1番や2番を打つことがあるので、チャンスでの打席がほかの強打者に比べると減る可能性があるからです。3番や4番に固定されるのであれば、打点王も見えてくるとは思います。

日本ハム清宮幸太郎が20本塁打を打つ
鳥谷の予想「×」

――「減量」が話題の清宮選手ですが、早いものでプロ入り5年目を迎えます。ルーキーイヤーの18年から3年連続で7本のホームランを打ち、計21本。飛躍の期待がかかる今季、20本以上のホームランを打つことはできますか?

鳥谷 打ってほしい気持ちはありますけど、現状では難しいと思います。なぜなら、1年間レギュラーとして試合に出るイメージが、まだ湧かないからです。ポジションの兼ね合いもあり、レギュラーを獲るには競争が必要。もし、スタメンを勝ち取って、年間通してフルで出られるのなら、20本打つだけの力は持っています。飛距離はズバ抜けたものがありますから。

――そうなると、新庄剛志監督の起用法にも注目ですね。

鳥谷 昨季、ファームで清宮選手のプレーを見る中で、「波が激しい選手」という印象を持ちました。状態が良いときは素晴らしいバッティングを見せますが、悪いときはなかなか結果が出ない。そこで、ネックになるのが守備と走塁です。バッティングの状態が悪くても、守備と走塁でチームに貢献できるのであれば、起用の幅が広がりますが、現状の清宮選手はまだそのレベルではありません。

西武:山川穂高本塁打王に返り咲く
 
プロ入り4年目の昨季、初めて1軍での試合出場がなかった清宮幸太郎(右から2人目)。春季キャンプでは中日の立浪和義監督が打撃指導を行ったことも話題に【写真は共同】
鳥谷の予想「×」

――18年、19年と2年連続で本塁打王に輝いた山川選手ですが、ここ2年は試合中のケガもあり、タイトルを逃しています。今季、本塁打王に返り咲くことはできますか?

鳥谷 返り咲く、か……。この質問は難しいですね。正直、ケガの仕方が気になります。デッドボールや交錯ではなく、「もしかしたら防げたのではないか」と思えるケガです。2年前は打席でのスイングで足首を捻挫して、昨季はホームランを打ったあとに一塁ベースを踏み外しての肉離れ。こういうケガが続くと、またやってしまうのではないか……と心配になるところがあります。

――チームにとっても、山川選手の完全復活は優勝争いに欠かせません。

鳥谷 1年間ケガなく出場できたら、間違いなく、本塁打王争いに加わってくるはずです。とにかく、心配なのはケガだけ。本人も2年続いているわけですから、期するところがあると思います。

鳥谷敬(とりたに・たかし)
 
阪神で16年、ロッテで2年。セパの人気チームで多くのファン、選手に慕われた鳥谷敬(写真右)【写真は共同】
1981年、東京都生まれ。2003年のドラフト会議、自由獲得枠で阪神タイガースに入団。入団1年目の04年から遊撃手として101試合に出場。衣笠祥雄に次ぐ歴代2位となる1939試合連続出場、17年に2000安打を達成。20年にロッテに移籍し、21年に現役引退。今季から野球解説者として活動する。通算成績は2243試合出場、打率.278、2099安打、138本塁打、830打点、131盗塁。

(企画構成:スリーライト)
大利

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