巨人の星と侍ジャイアンツ、どちらも梶原一騎!

梶原一騎、「巨人の星」の原作者としては有名だが、「侍ジャイアンツ」の原作者でもあった。絵が、川崎のぼる井上コオかの違いも大きいのか?

主人公が背負う背番号も、「巨人の星」「新巨人の星星飛雄馬では川上哲治の16⇒長嶋茂雄の3、「侍ジャイアンツ」番場蛮では黒沢俊夫の4となっている。

片や、川上の元同僚、長嶋より先に巨人の正三塁手になるハズだった、星一徹の息子。しかし、戦争から帰って来た星は肩を壊し、魔送球を身に付けた。川上は「走塁に対するビーンボール」と、星に引退を促した。息子飛雄馬は大リーグボールとして、1号と2号に魔送球を応用した。3号と右1号は違ったが。

番場の父親は鯨漁師、高校野球終わったら、自分も鯨漁師を継ぐハズだった。川上が、長嶋と王に次ぐ侍を探していると漏らしたところ、八幡が番場のコトを紹介した。川上は自らスカウトに行った。番場の父親は、鯨の腹に入って腹を破って鯨退治していた。番場は「強い者が大キライ」「デカい者が大キライ」で、巨人に入って巨人を壊そうとしていた。川上は「野球に入って、野球を変えろ」と諭した。番場の魔球は、ハイジャンプ⇒海老投げハイジャンプ⇒大回転魔球と投げ方に特徴あったが、分身魔球だけは硬球を握り潰し変形させる異色の魔球だった。最後はそれら全てを組み合わせた。

 

 

 

 

 

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プロ野球を席巻した魔球投手、『侍ジャイアンツ』の番場蛮 スタッフには宮崎駿大塚康生氏も
3/22(火) 18:10 Yahoo!ニュース
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型破りなヒーロー、その名は番場蛮!
 
アニメ『侍ジャイアンツBlu-ray BOX(エイベックス・ピクチャーズ
「背番号4 ピッチャー 番場蛮」

 日本のスポーツアニメ史上、もっともインパクトがあり、覚えやすい名前ではないでしょうか。「週刊少年ジャンプ」に連載された『侍ジャイアンツ』(原作:梶原一騎、作画:井上コオ)は、主人公・番場蛮(ばんば・ばん)がプロ野球界で大暴れする野球マンガでした。1973年10月から1974年9月まで、日本テレビ系でTVアニメシリーズが放映され、番場蛮の破天荒さは当時の子供たちに強烈な印象を与えました。

【動画】クジラ退治に峰不二子…気になる部分が多すぎる『侍ジャイアンツ』第1話

 番場蛮は土佐の漁師の息子として生まれ、幼い頃から漁を手伝っていたことから並外れた身体能力を誇っていました。「威張ったやつが嫌いだ」と公言する蛮ですが、高校野球で見せた豪速球と野武士のような豪放な性格を川上哲治監督に見込まれ、巨人軍に入団します。

 当時の巨人は長嶋茂雄選手、王貞治選手らを擁する常勝軍団でしたが、レギュラーが固定され、若手選手が台頭できないというジレンマも抱えていました。そんな巨人軍にあって、番場蛮はサプライズな魔球を次々と編み出し、大旋風を巻き起こします。名前のとおり、型破りなヒーローでした。番場蛮の武勇伝を、どどんと紹介します。

峰不二子にそっくりなヒロイン
 9年連続で日本シリーズを制した巨人軍と同様に、TVアニメ『侍ジャイアンツ』もそうそうたるスタッフが集結していました。キャラクターデザイン&作画監督は、伝説のTVアニメ『ルパン三世』(日本テレビ系)を手掛けた大塚康生氏です。第1話の原画には、宮崎駿氏の名前もクレジットされています。第1話で蛮がクジラと対決するシーンは、『未来少年コナン』(NHK総合)の第1話を彷彿させます。また、蛮が憧れるヒロイン・美波理香は、峰不二子そっくりな女傑キャラとなっています。

 梶原一騎原作のスポーツアニメに、宮崎駿氏が関わっていたというのは意外ですが、もっとも宮崎氏は翌年1月から放送が始まった裏番組『アルプスの少女ハイジ』(フジテレビ系)に早々に移ることになります。大塚氏も作画監督を途中から離れたそうです。もしも、宮崎&大塚コンビが『侍ジャイアンツ』のシリーズ後半まで残っていたら、蛮はさらに破天荒なキャラになっていたかもしれません。

 演出は、元祖スポ根アニメ『巨人の星』(日本テレビ系)で知られる長浜忠夫監督です。絵コンテには、富野由悠季(当時は富野喜幸)氏も参加していました。のちに富野由悠季氏は『機動戦士ガンダム』(テレビ朝日系)を大ヒットさせ、ロボットアニメの常識を大きく打ち破ります。

 主題歌「侍ジャイアンツ」とエンディング曲「サムライ番場蛮」を歌ったのは、「アニキ」こと水木一郎氏でした。「サムライ番場蛮」の一節「カエルのつらに しょんべんだ」は、多くのファンが口ずさんだことでしょう。

悩み多き飛雄馬と違って、明朗快活だった蛮
 
侍ジャイアンツ』は、実在する選手や監督のエピソードも描かれ、虚構と現実がミックスされた物語だった。画像は『侍ジャイアンツBlu-ray(想い出のアニメライブラリー 第112集、TCエンタテインメント)
 放送時の子供たちが夢中になったのは、番場蛮が繰り出す斬新な魔球の数々でした。マウンドから1.5メートル近く垂直に跳び、高角度から投げ込む「ハイジャンプ魔球」。さらにその改良形である「エビ投げハイジャンプ魔球」。蛮が魔球を投げる瞬間、グランドは「領域展開」のごとく異界と化すことになります。

 コマのようにグルグル回転して投げるのは、「大回転魔球」です。人気イラストレーターのみうらじゅん氏は、大リーグで活躍した野茂英雄選手のトルネード投法を見て、「あっ、大回転魔球だ」と思ったそうです。

 さらに蛮は空手の修行を積み、硬球を素手で握り潰して投げる「分身魔球」を開発します。『巨人の星』の星飛雄馬(CV:古谷徹)は魔球をライバルに打たれると、立ち直るまでにかなりの時間を要しました。でも、番場蛮(CV:富山敬)は魔球を打たれても、すぐに新魔球のヒントを見つけ、復活します。飛雄馬のようにくよくよ悩まず、明るく快活な性格だったところも、蛮の魅力でした。

 美形キャラの眉月光をはじめとする個性豊かなライバルたちとの対戦に加え、長嶋選手や、当時は南海ホークスの監督兼4番打者だった野村克也選手らの実話タッチのエピソードも盛り込まれ、あっという間の全46話でした。

 ちなみに原作マンガを描いた井上コオ氏のアシスタントを務めていたのは、ボクシング漫画『リングにかけろ』で大ブレイクする車田正美氏です。蛮が生み出した多彩な魔球は、『リングにかけろ』の主人公たちのフィニッシュブローに少なからず影響を与えているようにも感じます。

原作では衝撃的な死を遂げたが…
 最終回も忘れることができません。原作の『侍ジャイアンツ』は、分身魔球を多投し過ぎた蛮がマウンド上で絶命してしまうという、あまりにも衝撃的な結末でした。

 原作の最終回より2週間前に放映されたTVアニメ版は、異なるエンディングとなっています。蛮の最後の相手は、大リーグを代表する大打者レジー・ジャクソンをモデルにしたロジー・ジャックスです。蛮が投げる魔球の数々を、ロジーは簡単に打ち返してみせます。さすがは大リーグの二冠王です。万事休す状態に追い込まれた蛮ですが、最後の最後に新魔球を思いつくのでした。

 それまでの魔球をすべて組み合わせた「ミラクル魔球」で、大勝負に挑む蛮でした。蛮の野球への熱い想いを込めた渾身の一球に、ロジーのバットは宙を切ることになります。頭でイメージしたことを、すぐに実戦で活用できる蛮の度胸のよさには惚れ惚れとさせられます。最後まで明るく、常識破りな主人公でした。

 日本のプロ野球がもうすぐ開幕します。今年はどのチームが、どの選手が活躍するのでしょうか。番場蛮のような破天荒キャラの登場に、期待したいと思います。
長野辰次

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