ドリフトの基礎知識とは?

ワタシが最初にドリフトというモノを知ったのは、池沢さとしサーキットの狼」でのポルシェ・カレラRSの早瀬左近が首都高でロータス・ヨーロッパの風吹裕矢相手に使った4輪ドリフト。姉の交際相手として出会った飛鳥ミノルが風吹裕矢をドライブに誘い、ランボルギーニミウラSで一通りのレーシングテクニックをして見せた。4輪ドリフト、パワースライド、ブレーキングドリフト、スピンターンなど。

公道グランプリでは風吹裕矢対トヨタ2000GTの隼人ピーターソン、フェラーリ・ディノ246の沖田対早瀬左近、沖田対隼人ピーターソンでの4輪ドリフト合戦、最後に風吹裕矢を沖田が抜いた逆ドリフト。

風吹裕矢がロータス・ヨーロッパツインカムターボをシェイクダウンした首都高で、魅死魔国友のZ432R相手に逆ドリフトを使った。筑波サーキットでの国内A級ライセンス模擬レースで、風吹裕矢が身に付けたのは慣性ドリフト。

ロータス・ヨーロッパツインカムターボがエンジンブローし、借りた山岸みのりのポルシェ930ターボで、早瀬左近の赤いポルシェ930ターボと切替徹のマセラティー・ボーラとGCマシンの東名高速大井松田~御殿場レースでは、逆ドリフトは失敗したが慣性ドリフトを決めて見せた。

流石島レースでは、フェラーリ・ディノRSで幻の多角形コーナーリングをマスター、日光街道レースでもV字ラインをそのテクニックで攻めた。日光街道レースでは、最終コーナーでクラッシュし、以後個人で活動するしかなくなった。

イギリスF3ブランズハッチでデビューウィン、マーチF2テストで次年度内定したが、モナコF3で結果を求められた。モナコF3予選でマスターした究極がジャンピング・ターン・フラッシュ、進入が慣性ドリフトで脱出がパワースライド、モナコF3でN・ピケやT・ファビらを相手に勝った。(コトになってる。)ジャンピング・ターン・フラッシュは、続編「モデナの剣」で、"飛ばないテクニック"ビクトリー・ピーク・ターンとして描かれている。

ロータスF1にテスト&スカウトも受けたが、谷田部幸雄の立ち上げたゼロ戦007でF1デビュー。デビューはリタイア、009で優勝してマンガは終わる。

池沢さとしは「街道レーサーGO」で主人公・速見剛のヤマハRZ350でパワースライドを常用、ドゥカティーとのバトルで慣性ドリフトをマスターした。

他に、村上もとか赤いペガサス」でも、主人公・赤馬研は愛車フェラーリ308レインボーでもスピンターンを決めたり、F1マシンSV007⇒SV01⇒SV01改⇒SV11らで4輪ドリフトをライバルより1段高いギヤで決めて抜くコトが多かった。

しげの秀一頭文字D」は主人公・藤原拓海がドリフトで走るコトを描いているが、ドリフトそのものを掘り下げてはいない。下り峠をブレーキングドリフトが基本、むしろ、相手が慣性ドリフトなど特異なドリフトをやっている。しげの秀一は「バリバリ伝説」でも、2輪でのパワースライドや慣性ドリフト、理想のコーナーリング=極限ドリフトを描いている。「MFゴースト」では主人公・片桐夏向がイギリスRDDS講師の藤原拓海から習って、ドリフトをマスターしたコトになっている。

 

 

 

 

*********************************

日本発祥の「わざと滑らせて魅せる」ドラテクが世界中を魅了! いまさら聞けない「ドリフト」の基礎知識
2022/05/28 11:41 Auto Messe Web21

1/5
Next
すべてみる
全5枚
シルビアの価格・グレード・レビューなどの情報を見る
レースから生まれ、魅せる走法として独自に進化

「ドリフト」とは、クルマのリヤタイヤ(後輪)を意図的に滑らせて走らせる特殊な走法のこと。そもそもはレーシングな走り方のなかから生まれた技術だが、現在では魅せる走法として確立し、日本発祥の走り方として世界にも広く浸透して人気を博している。

今、軽トラの「ドリフト」がアツい! シャコタン「キャリイ」で雨の日はアクセル全開「横滑り」

滑った状態で制御するから難しい、だがそれがカッコいい

 ドリフトとは、リヤタイヤを滑らせる走り方。もともとは曲がらないクルマを曲げるための技術として生まれたものである。昔のF1や国内のレースもハンドルはほぼ真っすぐで、アクセルONでリヤタイヤを滑らせて曲げていた。それが当時のタイヤの性能で速く走る方法だったわけだ。

 ちなみに現在のレースではタイヤの進化、LSDの進化もあり、リヤタイヤを意図的に滑らせるほどのスリップアングル(滑らせる角度)は付けていない。

 リヤタイヤを意図的に滑らせて、スピンしないようにハンドルを逆に切る「逆ハン」状態を維持して走るのが現代のドリフトだ。大きなカウンターステアを当てた状態で、いかに角度を大きく付けて、それでいて高い速度で滑らせるか。さらに規定されたラインに乗せたり、前走車に近づくとか、後続車を引き離すスピードを持つかといった技術を問われるのが現在のドリフトである。

 ドリフトの状態を維持しつつ、ラインをコントロールしなければならないので、その難易度は高い。だからこそ、カッコいいわけである。まさにモータースポーツ界の妙技である。

 競技としてはそのカッコよさを競うもので、点数で採点したり、2台で走ってどっちがカッコよかったのかを競う。最近ではその角度や速度を計測し採点結果に反映するシステムが導入されるなど、オリンピック競技で言うと、フィギュアスケートに近いと言われている。

アクセル、ブレーキ、慣性と、滑らせる方法はさまざま

 こうした魅せるドリフトは30年以上前に埠頭や峠などで、リヤ駆動車でアクセルを踏んでリヤタイヤを滑らせることから始まった。当初はリヤ駆動車でUターン時などにアクセルをたくさん踏んでパワースライドさせていた。

 その後、広場やサーキットで行われる採点競技に。そこで新たなステージへと進んだ転回点が、アクセルONではない方法でリヤタイヤを滑らせるようになったことだ。

 サイドブレーキや慣性を使って、高い速度からクルマを滑らせてコーナーに進入していき、コーナーの途中から立ち上がり時はアクセルONでのドリフトに切り替わっていく。

 アクセルによるドリフトは、その角度などをアクセルとステアリングでコントロールできるので比較的簡単。角度が浅くなったらアクセルを踏み、角度が付きすぎたらアクセルを絞ればある程度コントロールができる。

 しかし、進入のドリフトはブレーキとステアリング操作だけで角度とラインを制御しなければならず、難易度が高い。ちょっとしたオーバースピードでコースアウトしてしまったり、スピードが足りないとスライドできなかったりしてしまう。

 さらにハイレベルになると高い速度からドリフトに持ち込み、瞬間的にフロントタイヤまで滑らせる4輪ドリフト状態にもなる。ある程度速度が落ちるまでステアリングでの姿勢の制御などもしにくいことから、極めて難易度が高いが、その速さと角度による迫力はすごいものがある。

AE86やシルビアがドリフトシーンで崇拝されるワケ

 そんなドリフトで名を馳せたのがトヨタAE86型レビン&トレノ」と日産「シルビア」である。AE86は軽量ボディのリヤ駆動ということで、ドリフト創世記にはメイン車種として君臨した。しかし、ソリッドなサスペンションの扱いは難しく、エンジンパワーも足りないので相当難易度が高かった。

 そこで現れたのがシルビアだった。マルチリンクのサスペンションはしなやかに動いて操作しやすい。エンジンはターボもありパワーも十分。パワステも付いている(AE86はオプション)のでカウンターも当てやすいし、そこからステアリングを戻すときも簡単。このステアリング戻しがノンパワステでは難しいのだ。

 ただでさえドリフトしやすいシルビアS13/14/15。そのシリーズ中でもっともドリフトしやすいのが兄弟車の「180SX」だ。リヤハッチのガラスの重さがいい感じにクルマ全体のダルさになり、ゆったりと流れてスピンしにくいとドリフターに人気の車種となったのだ。

現代ではトヨタ 1J/2Jエンジンの独壇場

 現代の競技では、とにかくパワーがあればドリフトが浅くなってしまったときにもリカバリーしやすいため、どんどんハイパワー化が進む。トヨタ 1J/2Jエンジンがその丈夫さから支持され、1000psも当たり前。日産車のシルビアにも1J/2Jエンジンの搭載が当たり前。いまやボディは異なっていても、1J/2Jエンジンの運動会状態になってしまうほどなのだ。

 そして、スピンを防いで深い角度でドリフトするために、フロントタイヤをもっと切れるように改造するのが主流。今や90度近く切れるようにセッティングするのも珍しくなくなっている。

 そういった特殊な進化を遂げたドリフトは、日本国内で「D1GP」や「FDJ」などが開催。海外でも人気で、アメリカ、ロシア、中国でD1GPが開催されたり、独自のシリーズが開催されていたりと、さらなる広がりを見せているのだ。

*********************************