アマチュア時代に全ポジションをやる意義

マチュア時代に、ノックだけでも全ポジションで受ける意義、意外と深いと思う。

バカなヒトが野球やる分には気付かないし、各ポジション様々に違うコトを、考えずデキちゃう場合も合わない場合もある。

しかし、外野でもライトとレフトでは、打球の曲がり方も逆だし、内野への返球の逸れ方も逆になる。センターは、打球の強さ深さの初期判断が難しい。内野も、一塁手二塁手三塁手遊撃手は打者の左右に依り、強さが違う。

マチュア野球、特に少年野球に於いて、子供達の成長度合いで、投手捕手を中心にポジションを入れ替える必要もあるし、各選手適性の変動を見続ける必要もある。

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飽きさせない目的が思わぬ効果 全ポジションを経験させる強豪少年野球チームのノック
6/4(土) 21:00 Yahoo!ニュース
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18、19年日本一の「多賀少年野球クラブ」はノックで全ポジションに就かせる
 
練習を行う多賀少年野球クラブ【写真:間淳】
 滋賀・多賀町にある少年野球チーム「多賀少年野球クラブ」では、選手を特定の守備位置に固定せず、全てのポジションを経験させる。練習に飽きさせない目的で始めたが、辻正人監督は思わぬ効果を実感。2018、19年に連覇を果たすなど、全国大会常連のチームに引き継がれる特徴的な練習の1つとなっている。

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 野球の練習時間は他の競技に比べて長いと言われている。サインプレーや連係など、チーム全体で精度を高める練習に時間を要する点などが理由に挙げられるが、小学生の子どもたちが飽きずに続けるのは簡単ではない。

 土日祝日に全体練習をする多賀少年野球クラブでは、基本を身に付けた小学生は午前9時から午後3時、トップチームは午後5時まで汗を流す。辻監督は選手が好奇心や向上心を持って自主的に動くよう、練習に様々な工夫を凝らしている。ノックもその1つで、全ての選手に全ポジションを守らせる。

「最初の目的は飽きさせないためでした。ところが、別の効果が生まれていたんです。なんで三塁手や捕手が二塁手にアドバイスしているのだろうと」

 ある日、辻監督は選手たちが別のポジションの仲間に助言している姿に気付いた。ノックや練習試合などで守備位置に就いた経験から、それぞれの選手が別のポジションを守るチームメートの気持ちを理解し、意見を交わしていたのだ。辻監督は「守ったことがあるので、全てのポジションの難しさや仲間の苦労が分かるんです。選手を1つのポジションに固定していたら、仲間からアドバイスをもらえません」と説明する。

 選手を飽きさせないように考えた方法が、結果的にチーム全体の守備力を向上させた。今では、他のポジションの気持ちを理解させることが、一番の目的になっている。

4年生と6年生が一緒に守備練習、まねを習慣にする環境作り
 ノックのメンバーを学年で分けないのも、多賀少年野球クラブの特徴だ。全ての選手が同じ練習メニューを消化するが、辻監督は“スピードへの対応力”によってグループを分ける。選手の学年ではなく守備のレベルでグループを決めるのは怪我を防ぐ目的の他に、もう1つの狙いがある。

「例えば小学4年生がトップチームの6年生と同じ守備位置に就くと、どうすればレギュラーになれるか肌で感じられます。競い合うことで、人の良いところをまねしたり、自分に合ったやり方に工夫したりする力がつきます」

 辻監督が上手い選手のまねを習慣にする環境をつくっているのは、チーム力を上げる以上の目的がある。選手の将来を見据えているためだ。

「頭の中にまねするアプリを入れておけば、中学や高校に進んだ時、いい選手の技術を取り入れてどんどん成長できます。運動能力が高いか低いかよりも、考える力が成長を左右します。小学生だから思い切り打って、投げて、走ればいいという指導で終わってしまうと先のステージで差が表れます」

 あらゆる少年野球チームが練習メニューに取り入れているノック。小さな工夫の積み重ねが大きな違いを生む。
間淳 / Jun Aida

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