NPB最高の1番打者は?福本か柴田かだ。

昔のNPBに於いて、1番は俊足巧打で四球出塁も見込める選手でできれば盗塁、2番はそれに加えて走者の盗塁アシストを含めた進塁打を求められ、3・4・5番に繋ぐ役割だった。

V9巨人では"銀座の盗塁王"柴田、西本⇒上田阪急黄金時代には福本がいた。後は、古葉広島黄金時代には高橋がいた。より短期間でなら、藤田巨人での"青い稲妻"松本。日本一複数回やってるチームで、出塁&盗塁できる1番と言えば、この4人しかいない。

松井稼頭央はソコまで、何回も日本一にも盗塁王にもなっていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「歴代最高の1番打者」を高木豊が選出。世界の盗塁王、もうひとりの「バケモノ」のすごさを語った
6/7(火) 10:50 Yahoo!ニュース
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1065盗塁の日本記録を保持する、阪急でプレーした福本豊
高木豊が語る「1番打者」歴代最高の打者編

パ・リーグ編:西川や三森の強み、バットコントロール抜群の若手とは?>>)

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 14年間の現役生活で、1番打者として多くの試合に出場した高木豊氏。理想的な1番打者とはどんな選手なのか。その条件などを聞きつつ、歴代最高の1番打者だと思う選手を挙げてもらった。

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――高木さんの考えとして、1番打者は固定するべきだと思いますか?

高木豊(以下:高木) 固定するべきです。固定できる1番打者がいないチームは、魅力的なチームにはならないと思います。昨年に日本一になったヤクルトも、今季にチーム事情で塩見泰隆が1番から外れ、5番を打っている時はそこまでチームとして怖くありませんでした。

 2番打者は日替わりでも構いません。"2番最強論"とか、"つなぎの2番"とかいろいろ言われる打順ですけど、そこは好きにやればいい。ただ、1番は決まった選手が牽引者になるべきで、打線を引っ張っていく役割が求められます。

――打線のなかで、1番打者の役割は特に重要?

高木 そうですね。昔の話になりますが、巨人のV9時代には、スイッチヒッター柴田勲さんが500盗塁以上を記録するなど1番に君臨していました。その巨人のV9を止めるために、阪急が必死になって戦いを挑んでいた。その阪急には、1000個以上の盗塁を記録した福本豊さんという強烈な1番がいたわけです。

 打線の"王様"が4番なら、1番は"顔"。歴代の強いチームの1番打者は、すぐに顔と名前が出てきますよね。例えば、1990年代に強かったヤクルトをけん引したのは飯田哲也。昨年は塩見が、パ・リーグを優勝したオリックスでは福田周平がその役割を担った。そのように、パッと出てくるじゃないですか。

――もっとも1番打者に求められる能力は何ですか?

高木 やはり出塁率です。4割弱あれば理想的です。1番はそれがすべてだと思います。

――そうなると、出塁率4割を残すために必要な能力があるかどうかがポイントになりますね。

高木 そうですね。(パ・リーグ編で話した)今季にソフトバンクの1番に定着している三森大貴のような"いやらしさ"や、楽天西川遥輝のようなボールを見極める力、ボールを引きつけて対応するためのスイングスピードといった能力が必要になってきます。

――積極的に打ってきて、少し間違えればホームランの危険性がある打者と、ボールをじっくりと見極めてくる打者などいろいろなタイプがいます。出塁率が大事というお話がありましたが、どんなタイプが1番に適していますか?

高木 その時の相手投手のタイプ、球場によっても違うと思います。例えば、広いバンテリンドームだと初球からガンガン打ってこられたとしても、なかなかホームランにはならないので助かります。

 ホームランを30本打てる打者が1番にいて、初球から振ってこられるのも"気持ち悪い"です。だけど、ホームラン10本程度の打者が初球から振ってきてアウトになれば、『初球から打ってくれた。楽だったな』という印象しか相手に与えられません。

 あと、投手は立ち上がりで自分のリズムを作っていくことが重要ですが、仮にホームランを打たれたとしても、気持ちの切り替えがしやすい。それに対して、10球くらい粘られてフォアボールなどで出塁されてしまうと、すごく精神的なストレスがかかります。そう考えると、いやらしさを兼ね備えている打者のほうが1番には向いているのかもしれません。

――歴代最高の1番打者を挙げるとすれば?

高木 僕がオープン戦で対戦した時はすでに現役の終盤でしたが、やはり福本さんですね。

――福本さんといえば、やはり足。盗塁のうまさは群を抜いていた?

高木 3割を打って、100個前後の盗塁(1972年に106個、1973年に95個、1974年に94個の盗塁をマーク)をするなんて恐ろしいですよね。スタミナ的にも"バケモノ"です。シーズンを通してバッティングと塁上でも集中したら、普通であればヘトヘトになりますよ。福本さんは外野手でしたが、内野手だったらもっと大変だったかな。

 あと、"バケモノ"というなら松井稼頭央もそうです。スイッチヒッターでホームランを30本打ち、盗塁王も獲り、ショートを守る。肩の強さも特別で、全力で投げたらどこまでいくかわからないくらいだった。最高の1番打者でしたね。

――アテネ五輪の時、松井さんはメジャー移籍したため本戦には出場しませんでしたが、予選の時は1番を務めていました。当時、高木さんは日本代表でコーチを務めていましたが、1番は松井さんが適任だった?

高木 松井の1番起用は、満場一致もいいところでしたよ(笑)。実力も実績も申し分ないですし、性格も最高にいい男でした。ポジティブで積極性があり、闘争心もあって性格的にも1番に適していました。非の打ち所がありませんでしたね。

 人間らしいところもありましたよ。壮行試合でいきなりエラーをしたので「どうしたんだ?」と聞いたら、「国歌を聞いて守備についた時に、緊張感がマックスになってまったく動けなかったんです」と答えて。「お前でもそういうことがあるの?」と続けたら、「はい。でも、この予選で経験しといてよかったです。本番じゃなくて」と。そういうことを話すというのは、性格的に素直だということ。そういった部分も含めて、最高であり、最強の1番打者でしたね。
浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

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