バブル期3大高級車として、ユーノスコスモとトヨタセルシオとニッサンインフィニティーQ45だった。
セルシオとQ45は、トヨタとニッサンの高級車戦争の主砲だった。
トヨタは初のクラウン超え高級車、まずはベンツ模写した、4リッターV8を出した。本来はクラウンにも3リッターターボはあったから、5リッター相当のトルクを味わっていたハズだが、クラウンはフレーム&モノコックで重量があり、トルク差を感じにくかった。また、飛ばしたいヒトは初代シーマに食われ、ヤクザ系オラオラ人もそちらに行った。だから、セルシオは上手く高級車=4リッターV8で顧客をリセットできた。セルシオ/LSは、代を追う毎に排気量を増やし、5リッターにもなった。
それに対して、初代シーマで高級車にリードしていたハズが、5リッター相当のターボトルクを甘く見ていた。カタログ表記トルクを信じていたのか?ターボトルクは、アクセル踏み込みによるブーストで変わる。カタログ表示トルク値は馬力カーブに合わせた計算値だ。Q45の4.5や2代目シーマの4.1リッターV8では、全然トルクが足りなかった。あのカタログ値にダマされたのは、ニッサン社内社外、顧客にも及ぶ。ターボとNA、ターボブーストによるトルク変動は表記も困難だし、当時280馬力を頂点とした、カタログ表記自主規制対応もあった。Q45以降、ニッサンの高級車は、未だに5リッターV8すらないハズ。
それらに対して、4ドアセダンですらなかったが、3ロータリーのユーノスコスモ、エンジンのフィーリングも馬力&トルクも異彩を放った。マツダが中身的に変わりないFF車種乱発した販売多チャネル化などせず、ロードスターの共用2+2クローズドクーペ、3ロータリーの4ドアセダン/HT(ルーチェに相当?)を作っていたら、マツダ車の価値も変わったろう。もしかしたら、ル・マン制覇記念に4ロータリー車を製造販売する下地になった可能性もある。ロータリー車の歴史も変わったかも知れない。
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「昔はよかった」なんてオッサンみたいなことを言わざる得ない! バブルっぷりがハンパない国産車3台がやっぱり凄すぎて笑う
6/30(木) 11:40 Yahoo!ニュース
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「最新は最良」と言いたいがクルマに限ってはそうとも限らない
まさにバブル経済が産んだクルマの象徴的存在だったユーノス・コスモ。
「昔はよかった」
こんな年寄りの戯言、口にするのもダサいですよね。だいたい、現代的なモノ、新しいトレンドが理解できない、適応できないのはネタミ・ソネミ・ヒガミに過ぎません。
【写真】ユーノスコスモのリヤシート!
クルマのような工業製品においてはポルシェならずとも「最新が最高!」というのが常識といってもいいでしょう。
が、実際はそう言いきれるものでもありません。
なぜなら、昔は地球温暖化なんてお構いなしに排ガスまき散らせたし、安全基準だってユルユルなんてもんじゃなかったからね(いずれも、当時の先端技術こそ投入されてはいたものの、セールスポイントの目玉にはなりづらかった、というのが無難な表現かもしれません)。
とどのつまり、クルマが今よりもずっと自由だった頃、ずばりバブル期には「よかった」クルマがどっさりあったということ。独自技術がふんだんに注がれ、スタイリッシュでリッチなモデルが数多く生まれていたのです。
国産各社がバブル期にフラッグシップカーとしてリリースした数々のモデルを思い起こせば、年寄りだけでなく、若手の皆さんだって思わず「昔はよかった」とつぶやくこと間違いありませんね。
なかでも、平成元年にスタートしたマツダの新たな販売チャネル「ユーノス」(取締役の前で「農協みたいなマークっすね」と言って苦笑いされました)のフラッグシップ「コスモ」は頭ひとつ抜けた存在ではないでしょうか。
全長4.8mを超える2ドアクーペは、トヨタのソアラ、ニッサンのレパードくらいだった市場に「ヤバいのきた!」感マックスで登場。
ロングノーズ/ショートデッキのデザインに、当時は珍しかった多層メッキ塗装(通称「サバ色」見る角度で色合いが変わるもので20B搭載モデルのみの設定。ちょうど青魚のようなニュアンスだったためこんな呼び方されてました)、インテリアには仔牛10頭分の革を使うという、今なら動物愛護家が殴りこむレベル。
その上、ウッドパネルはイタリア製(ホワイトメイプル)ながら、これ見よがしな使い方をしないという上品さ。
また、ご承知のとおり搭載されるのは2ローター13Bと3ローター20Bの2タイプ。評判は極悪燃費やら極上のフィーリングやら毀誉褒貶バリエ豊富なんてもんじゃありません。
とはいえ、20Bに投入されたのは、マツダしか作れないエキセントリックシャフトや959もビックリなシーケンシャルターボなど、現代でも立派に通用するテクノロジー。
それゆえ、20B搭載車のディーラー向け整備マニュアルは作られることなく、すべて広島本社によるメンテナンスが指定されていたという噂もあるほど。
乗っちゃとにかく「軽くて速い!」てな印象。シーマのモーターボートみたいな加速や500Eのちょっパヤとも違い、なんか、こうヌメっと速い(笑)ロータリー特有の盛り上がりも、ぶ厚い遮音・防振のおかげなのかリッチな車内ではほぼ感じることもなく、1600kg程度の車体をそれこそフワリと走らせてくれました。
また、当時ロードスターの長期連載をしていたご褒美に、ユーノスからスコットランドでの試乗会にお招きいただいたのですが、台数の関係で若手下っ端だった筆者は、道中ほとんど後席という貴重な体験も!
狭いけど、928よりは我慢できた記憶もアリ。片田舎のダメな道でも、BSのレグノだったかな、乗り心地もよくてハイスピードコーナリングもそれなりにこなしてましたよ。
バブル期に出たクルマは世界の自動車メーカーを動かした
かのメルセデス・ベンツもデキの良さに恐れ慄いたと噂されるトヨタ・セルシオ。
コスモをバブルのあで花と呼ぶなら、「セルシオ」は現代まで連綿と続きレクサス・ブランドの嚆矢だと呼ぶべきかと。
なにしろ、トヨタの本気120%という仕上がりにはメルセデス・ベンツが恐れおののき、「緊急対策会議」を開いたという噂も。静粛性や防振性能は、のちに自衛隊が潜水艦づくりのマスターピースとしたほどで、一介のクルマが軍需クラスにまで取り沙汰されるというのは現代でも考えられないようなテクノロジー。
また、見逃されがちではありますが、日産の油圧アダプティブダンパーという技術も当時としては銀河系レベルの出来栄え。高圧・高スピードの制御はインフィニティQ45をシルビアみたいにコントローラブルかつ、フラットな乗り心地にしてくれました。今のマセラティ・クアトロポルテと同じくらいノーズの入りが良かったのは、まさにお金のかかった足まわりのおかげにほかなりません。
さて、ここでご紹介したクルマたちは現在でも中古車市場に流通しているためか「今、買うか、買わないか」議論もそこそこあるようです。
個人的な意見ですが、ヘタなちょい古輸入車を買うくらいなら、バブルのフラッグシップカーを買った方がよほど幸せ! コスモのリッターあたり1キロとか2キロって燃費は「割り切り」で乗り切り!
ほかのクルマにしても、メカニカルトラブルだって所詮は国産車ですからどうにでもなる。
イヤなのはコスモのフルレザーインテリアがダメダメに劣化しているとか、セルシオのニコイチやサンコイチ(部品取りの事故車を何台か合体させたクルマ)を見抜けないことくらいでしょうか。
そう考えると、自慢の意味で「昔はよかったんだョ」とドヤ顔するのも悪くないアイディアでしょう。
石橋 寛
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