どうせ最後なのに・・・相棒、寺脇康文に逆戻り!

どうせ最後の相棒なら、趣里篠原ゆき子にすれば良かったのではないの?最後なら、伊藤蘭でも良かったのでは?今まででも、寺脇康文及川光博成宮寛貴反町隆史と、それぞれが水谷豊との関わり方を演じて見せた。それなら、寺脇康文に路線を戻すより、妻の伊藤蘭や娘の趣里や元白バイ警官設定の篠原ゆき子の方が、異なる関わり方を見せられたのではないの?あの「熱中時代刑事編」の元妻ミッキー・マッケンジーですら、良かったように思う。

単なる最終章として纏めに入るなら、仕方ないコトと思うが、もう少しやっても良いのだ。

 

 

 

 

 

 

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水谷豊と寺脇康文、14年越しの抱擁 紆余曲折を経て再び“相棒”になるまで
7/28(木) 7:15 Yahoo!ニュース

がっちりと握り合った手に思いの強さが宿る
 長すぎる14年という歳月は、かつてタッグを組んだ“相棒同士”には、溝を埋めるために必要な時間だったのかもしれない。時間にしてわずか数秒の抱擁だった。しかし、そこには、“相棒”として駆け抜けた8年間と、その後道を違えた14年間の「友情」や「畏敬」、「葛藤」といったさまざまな感情が凝縮されていた──。

【写真】水谷と寺脇が肩を寄せ合って抱擁を交わした瞬間。他、妻・伊藤蘭や娘・趣里と街を歩く水谷、アザーも

 全国的に低気圧に覆われ、ジメジメと蒸し暑い日となった7月下旬のある日、関東近郊のホテルで、ドラマ『相棒』(テレビ朝日系)の撮影が行われていた。出入り口は厳重にチェックされており、関係者以外はロビーに立ち入ることさえできない。厳戒態勢の中、カメラの前に立っていたのは、水谷豊(70才)と寺脇康文(60才)だった。

「その日が、10月から放送が始まるシーズン21のクランクインでした。現場にエキストラはいましたが、名前のある出演者は水谷さんと寺脇さんのみ。新シーズンの撮影初日は、“やっぱりこの2人だけのシーンからスタートしたい”ということもあって、スケジュールが組まれたそうです」(ドラマ関係者)

 ホテルを丸ごと1棟貸し切りにするほどのロケに、制作陣の気合が感じられた。2000年のプレシーズンを皮切りに放送が始まった相棒シリーズは、いまではテレビ朝日を代表する看板ドラマだ。

 頭脳明晰でありながら、周囲を煙に巻く言動で変人扱いされ、「特命係」という窓際部署に所属する警部・杉下右京役の水谷が、後輩とコンビを組んで事件を解決に導いていくストーリー。人気の礎を築いたのが、放送開始当初から初代相棒の亀山薫として出演した寺脇だった。

 2008年を最後に番組を卒業後、寺脇はスペシャル版にすら登場することはなかったが、今年6月、新シーズンからの再登板が発表されファンを驚かせた。

「14年越しの共演に、スタッフも特別な思いでクランクインを迎えました。寺脇さんが現場に現れると、スタッフからは“おかえりなさい”という声とともに拍手が沸き起こりました」(前出・ドラマ関係者)

 降板時、作中で寺脇は南アジアにある「サルウィン」という架空の小国でのボランティア活動に向かうため、警察官の職を辞した。

「初日の撮影場面は、サルウィンからの要人を迎えたパーティーシーンでした。久しぶりの共演ですが、そんな時間を感じさせないくらい、水谷さんと寺脇さんの呼吸はぴったり合っていたそうです」(前出・ドラマ関係者)

 そうして初日の撮影を終えた2人が見せたのが、冒頭の姿だった。夏らしいストローハットをかぶった水谷が右手を差し出すと、黒いTシャツ姿の寺脇の右手がそれを固く握った。次の瞬間、どちらともなく固く結んだ手をたぐり寄せ、もう片方の手をお互いの背中に回した。体を寄せ合い、がっちりと抱擁。マスク越しでも、水谷が口元に笑みをたたえているのが伝わってくる。一方の寺脇も目尻が下がり、喜びにあふれていた。しかし、そこに至るまでには、相棒だったはずの2人の紆余曲折があった。

和やかな雰囲気が消えていった
 そもそも、相棒の構想段階で中心に据えられていたのは、寺脇だったという。

「相手役として名前が挙がったのが水谷さんでした。水谷さんの出演ドラマを見たことをきっかけに、寺脇さんが役者の道を目指したのは有名な話。1991年にドラマ『刑事貴族2』(日本テレビ系)で初共演した際には、緊張しすぎて普段通りに挨拶もできなかったといいます」(芸能関係者)

『相棒』の顔合わせから話が弾み、2人だけで食事に行くまでに、時間はかからなかった。

「水谷さんのキャスティングが固まると、キャリアを考慮してダブル主演という形に落ち着きました。単独主演ではなくなりましたが、尊敬する水谷さんと共演できることに、寺脇さんの喜びもひとしおだったといいます」(前出・芸能関係者)

 冷静沈着と熱血漢。好対照なでこぼこコンビはお茶の間の人気を集め、相棒人気は一気に上がっていく。

「寺脇さんはそのことを自覚していて、ドラマの役柄同様にテンションを上げて、ガンガンぶつかっていくスタイルで演技に向き合っていました」(前出・芸能関係者)

 リハーサル前から共演者やスタッフと念入りに打ち合わせすることも頻繁だった。台本には演技についての意見や寺脇が想像した亀山の気持ちが書きこまれており、せりふの文字よりも多いほどだった。

 だが、寺脇が『相棒』に没頭するにつれ、皮肉にも水谷との距離は離れていった。寺脇には、『相棒』を人気シリーズにした自負があり、撮影現場で水谷やスタッフに意見することが増えたという。

「その頃の寺脇さんは絶頂期でした。ドラマや映画で与えられた役を演じるだけでなく、1994年から同じ事務所の岸谷五朗さんと演劇ユニット『地球ゴージャス』を結成し、数々のプロデュース公演を成功させていました。さらに情報バラエティー番組『王様のブランチ』(TBS系)の総合司会を1996年から10年間も務めるなど、多方面で活躍。脂が乗り切っていた時期でした。だからか『相棒』でも、水谷さんの考える演出プランに対し、違う演出法を提案することもあった。

 しかし、シリーズが進むにつれ『相棒』は、右京さんのキャラクターが前面に出るようになっていた。現場では水谷さんの意見が通ることが多く、次第に寺脇さんとスタッフの関係がギクシャクしていったようなんです」(別の芸能関係者)

 シリーズ終盤には、撮影現場での2人の関係も以前のように和やかな雰囲気が消えていったという。

「その頃の寺脇さんは、飲みに行くたびに“結局、水谷さんには気持ちが届かなかった”“彼とは空気が違う”と愚痴るようになっていた。しまいには“このままだと水谷さんを嫌いになる”とまで言い出し、2人の間に確執や衝突があったと言う人まで出てきました」(前出・別の芸能関係者)

 そうして、寺脇は自ら「降板」を申し入れ、8年も続いた水谷とのコンビを解消した。その後、寺脇は2010年のドラマ『853~刑事・加茂伸之介』(テレビ朝日系)で、初の連ドラ“単独主演”を果たした。

「『相棒』のスタッフも多数かかわり、“寺脇さんの代表作に”という思いで制作されました。しかし、視聴率が思ったより伸びなかった。いま思うと、『相棒』と同じ刑事ものということもあり、亀山の印象が強すぎたのも、視聴者に受け入れられなかった原因だったのでしょう。この結果には、寺脇さんもひどく落ち込んでいた。周囲からは『相棒』に出たことを非難する声さえ聞こえ、寺脇さんをさらに悩ませていた」(前出・別の芸能関係者)

 一方、寺脇の卒業後は、及川光博(52才)、成宮寛貴(39才)、反町隆史(48才)が相棒のバトンをつないだ。芸能ニュースなどで交代が話題になるたびに、初代として印象深い寺脇の名は常に取り上げられた。だが、2代目の及川が卒業後に劇場版に登場したように、寺脇が「ゲスト」という形でも『相棒』の現場に戻ることはなかった。

「殉職ではなく、海外への移住という形でのフェードアウトだっただけに、ファンは“またどこかで出演するのでは”という希望を持ち続けていました。しかし、復帰が実現することはなかった」(テレビ局関係者)

 そればかりか、遺恨が浮き彫りになるような出来事も起こった。2012年10月、『相棒』の共演者で、寺脇とも仲がよかった川原和久(60才)の結婚披露宴が開かれた。水谷をはじめ、及川や成宮といった歴代の相棒や共演者が勢ぞろいする中、寺脇の姿だけがなかったのである。この頃、『相棒』スタッフの間では「二度と2人の共演はないだろう」とさえささやかれていた──。

最後の相棒は寺脇しかいない
 しかし、放送開始から20年を超え、水面下で4代目の反町の降板に向けた調整が始まった昨年春頃、大きく風向きが変わり始めた。かねて、水谷には「70才を節目にする」という考えがあったという。

「『相棒』は2クールの連続放送のため、1年のうち約7か月間は撮影で拘束されます。いくら経験のある水谷さんにとっても体力的に厳しく、人気のあるうちに最終回を迎えたいという気持ちもある。今年7月に70才を迎えた水谷さんにとって、今回のシーズン21が最後の『相棒』になるともささやかれています」(別のドラマ関係者)

 新たな「5代目相棒」のキャスティングが高いハードルだったことも影響した。一部では、福士蒼汰(29才)や町田啓太(32才)といった若手俳優や、すでに警視庁の広報課長として出演している仲間由紀恵(42才)といった名前が取り沙汰されたが……。

「水谷さんの意向は漏れ伝わっており、相棒シリーズが今後も長く続く保障はなかった。仮に新しい相棒役に決まっても、その後間を置かずに終了してしまった場合、新たな相棒を演じた役者が“人気シリーズ終了の原因”といわれてしまうことも考えられます。そういった事情もあって、業界内では“オファーがあっても受けるのは難しい”と二の足を踏む声も聞こえていた」(広告代理店関係者)

 そんな状況下で水谷の頭に浮かんだのが、寺脇の存在だった。

「今回、コンビ復活にあたっては、水谷さんから寺脇さんへの歩み寄りがあったと聞いています。番組のしまい方を考える水谷さんは、旧知のスタッフとかなり話し合ったそうです。降板時には関係が悪化したともいわれた2人ですが、水谷さんは『相棒』を人気シリーズにした立役者として寺脇さんを誰よりも評価していた。水谷さん自ら寺脇さんに電話をかけ、これまでの感謝とともに“もう一度一緒にやろう”と伝えたそうです。最後の相棒は寺脇さんしかいないという思いだったのでしょう。

 昨年春頃には、2人だけで食事に。最初は再タッグのオファーに困惑していた寺脇さんも、水谷さん直々に誘ってくれたことに感動した。長年の“わだかまり”も消え去り、前向きな気持ちに変わっていったのです」(前出・芸能関係者)

 6月23日、寺脇の再登板が発表された。

《亀山くんが帰ってくる。そんな日が来ることを、杉下右京は何度か夢見ていたに違いない。過去に戻るのではなく、新たな未来にまた二人で向かうための再会を、右京は淡々と待っていたに違いない》

 水谷は、そう短くコメントを発表した。あえて自分の気持ちに触れなかったのは、自身の心境が右京のそれと重なっていたからなのだろう。一方の寺脇は喜びを隠しきれない様子で、自身のSNSで相棒関連のニュースを片っ端からリツイートしていた。そうして、14年前に枝分かれした2人の道が再び交錯したのが、冒頭のクランクインの日だった。

 長い不在を経て再び戻ってきた亀山を、右京はどう受け止めるのか。物語の外でも困難を乗り越えた2人が見せる、最高の“相棒ぶり”に期待したい。

※女性セブン2022年8月11日号

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