今でも、オートバイのフロントサスは、左右2本サスでスプリング&ショックアブソーバーが直線運動で受け止めている。また、昔のリヤサスは基本2本サスだった。フレームとスイングアームの取付を中心に、一番ユルい大きな円弧になる部分左右に取付され、スプリングとショックアブソーバーが直線的運動に変えて吸収した。
それがリンクサス/モノサス化されたのは、ホンダ各排気量CBXが出てからではない?フレームとスイングアームリンク付近に1セットのスプリング&ショックアブソーバーを置いた。オンロード系市販&レーサーに広まったのは、80年手前の頃だったと思う。ソコから、フレーム&アームがアルミ化され、鉄より幾分自由度ある素材で様々なリンクやスプリングやショックアブソーバーが試された。リンク位置に近いと、より直線的運動に近付くからだ。エンジンの大馬力を、軽量な車体を介してリヤタイヤに伝えるのが、リヤサスの役割になる。
そんな時期、オートバイのレーサーレプリカ化や高ポテンシャル化に運輸省らの待ったがかかった。ソコで、回帰的にホンダのCBやヤマハのXJやスズキのGSやカワサキのZらが復刻した。カウリングもない、ネイキッド回帰の流れだ。
2サイクルレーサーレプリカを止めたトコで、オートバイをやめた。
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国産バイクは圧倒的にモノショックが優勢! 2本ショックは激減中
8/5(金) 11:40 Yahoo!ニュース
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国産バイクは圧倒的にモノショックが優勢! 2本ショックは激減中
〈前編〉国産バイクの2本ショックは絶滅寸前!? モノショックの方が高性能なの?……より続き
【写真ギャラリー】どのマシンが1本/2本ショックか、わかりますか?
モノショックが登場した70年代後半は空前のバイクブームと重なり、その後にレプリカブームも訪れた。そのためモノショックの装備が一気に広まり、2本ショックはベーシックなスタイルのネイキッドやアメリカンモデルが装着したものの徐々に姿を消して行き、現在はスーパースポーツやオフロード(アドベンチャー)はもちろん、スポーツネイキッドもツアラーもモノショックを装備している。
またモノショックといっても、スーパースポーツが装備するような凝ったリンク機構と高性能なショックユニットをセットしたものがあれば、リンクレスのシンプルなタイプなど種類は様々。そのため、グレードによってはショックユニット2本分の方が生産上コスト高になる場合もある。これも2本ショックが減少した理由のひとつかもしれない。
──【ホンダ CBR1000RR-R】高性能がウリのスポーツバイクは、モノショックが主流。
──【ヤマハ MT-09】しかし、ここにきて国産ネイキッドもモノショックが主流になってきた。
とはいえ「やっぱり2本ショックがバイクらしくて好きだ」という声もある。そこで現行国産バイクで2本ショック装備車を以下にピックアップしてみた(7月2日現在の国内販売モデル。スクーター、ビジネス車、競技モデルを除く)。気が付けば、こんなに少なくなっていた……。
ホンダ
──CB1300 SUPER FOUR/SUPER BOLD’OR
──CB1100 EX/RS 生産終了モデル
──CB400 SUPER FOUR/SUPER BOLD’OR 生産終了モデル
──レブル1100
──レブル500
──レブル250
──GB350/S
──ダックス125ほか
ホンダといえばCB。その旗艦であるCB1300SF/SBは2本ショックを採用。そして大人気のレブルと単気筒のGBも2本ショック。またホンダならではの原付2種のファンバイクは、リバイバルのダックスやモンキー、ハンターカブなども2本ショックを踏襲する。CB1100とCB400が生産終了したのは寂しい限りだ……。
ヤマハ
──BOLT
──SR400 生産終了モデル
長く愛された空冷単気筒のSR400が生産終了したので、ヤマハで残るはBOLTのみ。
スズキ
2017年のST250およびグラストラッカーの生産終了以降、2本ショック車は無し。
カワサキ
──W800/STREET/CAFE
──MEGURO K3
現在は空冷2気筒エンジンを搭載するW800シリーズと、W800ベースのMEGURO K3のみ。かつてのZ1やザッパーをオマージュしたレトロスポーツのZ900RSやZ650RSはモノショックを採用している。
海外メーカーもスタイル優先の2本ショックと性能重視のモノショック
海外メーカーも2本ショックとモノショックの採用状況は、基本的に日本と同じ。スポーツ性と合理性を追求するためか、ドゥカティ、BMW、KTM、MVアグスタ、アプリリアは現行モデルではモノショック車のみだ(スクーターを除く)。
しかし、トライアンフやモト・グッツィなどクラシカルなスタイルのバイクにはやはり2本ショックを装備。他にもモンディアルやベネリなどの復活ブランドや、英国のMUTT MOTORCYCLESやタイのGPXなど、小排気量のレトロな単気筒やカフェレーサー系、スクランブラー系は2本ショック車が多い。
スポーツ性を追求し、合理的なモノショックに特化
──ドゥカティ Panigale V4 SP2
──BMW R1250GS
──MVアグスタ SUPERVELOCE AGO
──アプリリア RSV4 Factory
クラシック系は、やはり2本ショックがしっくりくる
──Bonnebille T120
──Speed Triple 1200 RR
2気筒エンジンを搭載するモダンクラシックのシリーズは基本的に2本ショック(スピードマスターやボバーはリジット風のモノショック)。3気筒モデルはすべてモノショックで、スピードトリプル1200RRはオーリンズ製、タイガー1200はショーワ製のセミアクティブサスペンションを装備する。
モトグッツィ
──V7 Special
──V85 TT
縦置きV型エンジン+シャフトドライブのレイアウトを守るモト・グッツィは、ほとんどのモデルが2本ショック。アドベンチャーのV85TTは太いモノショックだが、カンチレバーやリンク式ではなく、言うなれば「2本ショックの1本版」で、かつてBMWもこの形式を採用した時期があった。
ロイヤルエンフィールド
──INT650
──HIMARAYAN
空冷ツインや単気筒モデルは、クラシカルなスタイルに良く似合う2本ショック。しかしアドベンチャーのヒマラヤはリンク式モノショックで長いホイールトラベルをしっかり確保している。
ハーレーダビッドソン
──NIGHTSTER
──ROAD KING
──FAT BOY 114
──PAN AMERICA 1250 SPECIAL
水冷Vツイン搭載の新型スポーツスター系は2本ショックで、グランド・アメリカン・ツーリングのファミリーも、サイドボックスに隠れて見えないが2本ショック。クルーザー系はソフテイルと呼ばれるサスペンション非装備のリジッドフレーム風だが、エンジン下にショックユニット(以前は2本だったが、現行モデルは1本)を装備。アドベンチャーのパンアメリカはモノショックで、上級モデルのSPECIALは電子制御式で、世界初の停車時に自動的に車高が下がる機構を装備する。
インディアン
──Scout Bobber
──FTR Championship Edition
ハーレーと人気を二分するアメリカの伝説ブランドであるインディアン。人気のスカウトやクルーザー系は大きく傾斜した2本ショックを装備。バガーやツーリングはモノショックで、上級モデルには電子制御式サスペンションもラインナップ。大活躍のフラットトラックレースのレプリカであるFTRはカンチレバータイプのモノショックだ。
最新リヤサスは電子制御で、ライダーをサポート
こうして見てみると、国産で2本ショックを採用するほとんどのバイクが日本専用車であることがわかる。少し前まではネイキッドといえばこのカタチだったし、それがバイク趣味の主流だった時代もあったが、そのカテゴリーは今や絶滅寸前。これはそういったスタイルのネイキッドは海外での販売が見込めないからゆえで、次々と生産終了の運命を辿っているのが現状なのである。
そして、海外で人気のネイキッドだったストリートファイター系が日本でも主流となり、2本ショック採用車はどんどん少なくなってきている。
さらに性能重視のモノショックモデルは電子制御化が加速。走行中に連続的に減衰力を変化させ、走行シーンや路面状況などに合わせて自動で特性を変化させるサスペンションだ。例えば「ブレーキングでは前のめりを軽減してくれる」というと分かりやすいかもしれない。さらに他の電子制御と組み合わせて信じられないほどライダーをサポートしてくれているのだ。
2本、1本……という観点だけでなく、今後サスペンションがどのように進化していくのか? 構造と電子制御の組み合わせなども含めてその進化を楽しみにしたい。
●文:伊藤康司 ●写真:ホンダ、ヤマハ、カワサキ、ドゥカティ、BMWモトラッド、KTM、MVアグスタ、アプリリア、トライアンフ、モト・グッツィ、ロイヤルエンフィールド、ハーレーダビッドソン、インディアンモーターサイクル
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