FFとFR、主な違いは、FFはエンジンとミッションが横置、FRはエンジンとミッションが縦置になる。
FFは一塊になるエンジンとミッションが、車軸回転と並行に回転し、噛み合うコトで激しく振動するコトになる。そのため、FFはギッチリとエンジン&ミッション一塊ユニットをマウントする必要がある。しかし、通常自動車のペラペラ鋼板溶接モノコックにリジッドマウントするコトは困難、FFではスロットルオン/オフや荷重移動で一塊ユニットが振動し、ハンドリングに悪影響する。同じ理屈のコトが、FF横置ユニット移動ミドシップでも起き、ハンドリング悪影響や補強の必要が発生する。原因は、ペラペラ鋼板溶接モノコックにある。
FRは縦置のエンジン&ミッションを縦に接続され、プロペラシャフトでリヤデフに伝えられる。エンジン&ミッション⇔リヤデフであれ、エンジン⇔ミッション&リヤデフであれ、プロペラシャフト接続によるテコの原理で制振される。
ちなみに、RRや縦置ミドシップも接続が縦になり、制振される。
スポーツカーや高級セダン、大抵はFRやRRや縦置ミドシップが選択される。
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「FF」と「FR」ってどっちがイイ? スポーツカーや高級セダンに「後輪駆動」が多い理由とは?
9/22(木) 11:10 Yahoo!ニュース
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FFとFR 違いはナニ?
クルマを運転する人であれば「FF」と「FR」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。
【画像】新型「クラウン」セダンはFRだけどSUVは4WD! FRの新型ZのFFの新型シビックタイプRがイケメンすぎる!
どちらも駆動方式を表していますが、FFは「前輪駆動(フロントエンジン・フロントドライブ)」、FRは「後輪駆動(フロントエンジン・リアドライブ)のことを指します。
FFとFRはそれぞれ違った構造となり、運転特性も異なります。両者はどのような特徴があるのでしょうか。
FRスポーツカーの日産新型「フェアレディZ」
エンジンの出力がタイヤに伝わるまでの駆動伝達はさまざまな部品装置を介しておこなわれます。エンジン→クラッチ→トランスミッション→プロペラシャフト(後輪駆動車の場合)→デファレンシャル(差動装置)→ドライブシャフト→タイヤという流れです。
これはFRの伝達プロセスですが、FFにはプロペラシャフトがなく、そのため車体下部の部品点数がFR車に比べて少なく、プロペラシャフトがないぶん、プロペラシャフト固定金具やボルトホール、ボルトなどシャシ加工も不要になり、生産コストを削減することができます。
また、車内空間を広く確保できるというメリットもあります。
その一方で、前輪が駆動と操舵を担当することからフロント回り構造が複雑になったり、整備性が悪くなる、アンダーステア(速度が上がるにつれクルマの向きがカーブの外側へ膨らんでいくこと)が発生しやすいといったデメリットが存在します。
対するFRは、後輪が駆動力を伝達して前輪が操舵を実施するので、車体後方に重量部品を搭載できることから、車体の重量配分がFFよりも優れているのが特徴。
後輪で駆動力を伝達するのでクルマの自然なステアリング操作が実現でき、コーナリングがスムーズにおこなえるといったメリットがあります。
しかし、後輪へ動力を伝達するプロペラシャフトという回転部品が必要となるため、FFよりも車内空間が狭くなるほか、製造コストが高くなるなどのデメリットがあります。
どっちが優れてる?
では、FFとFRはどちらが良いのでしょうか。
前述のように、FFはプロペラシャフトが不要になりますが、このプロペラシャフトは車種によりますが2mから3m程度の長さがあり、重量も約20kgとかなりの重さ。
その部品が必要ないFF車は車両総重量が軽減できるため、燃費の向上も期待でき、近年のエコカーブームにマッチしているといえます。
そのため、昨今のクルマはFFが増えているのです。
FFスポーツカーの代表 ホンダ新型「シビックタイプR」
一方のFRは、特徴のひとつである「車体重量を前後でより均一に配分ができる」というのが優れているところ。
一般的にコーナリング時には、「ロール(車体前後の動き)」「ピッチング(車体左右の動き)」「ヨーイング(車体左右旋回の動き)」の3つのモーメントが発生しますが、このモーメントは車高が高くてホイールベースが短いクルマほど速度を上げると増加し、ドライバーに疲労などを与える原因になります。
FRは前後の重量配分が均一で、ホイールベースを長く設計できることから、コーナリングの安定感が増し、さらにドライバーに疲労を与えにくい駆動方式ともいえます。
このような理由から、スポーツカーや高級セダンはFRを採用することが多いというわけです。
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FFとFRはどちらが優れているということはなく、それぞれ得意分野が違っています。
クルマを購入する際、自分自身の用途に応じた駆動方式を検討してクルマ選びをすると良いでしょう。
くるまのニュースライター 田中太郎
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