日本シリーズ第4戦、オ1-0ヤ。オリックス漸く1勝2敗1分!

オリックス中嶋監督、実質的にかなり追い込まれた状態で、先発の早期見切り=宇田川の早期投入という、かなりの最終手段を講じざるを得なかった。

第3戦まで終えて1分2敗、それも1勝を見込んだエースで落とし、3点リード最終回に3ランで追い付かれ、この組合せで初の大敗も喫した。

流れ的にも、第1戦エース山本由がヤクルト塩見やオスナに被弾し、1勝計算が1敗に暗転した挙げ句、途中降板でシリーズ登板すら不明になった。第2戦クローザー阿部が、ノーマークだった内山に3ラン被弾で、1勝を逃した。第3戦は、宮城が山田に3ラン被弾、村上にも追加点タイムリーを許した。ヤクルト打線、ほぼ目覚めさせてしまっている。

第4戦漸く1勝できたが、杉本に漸くのタイムリー1点のみ、先発山岡は5回ピンチを招いて降板、中継を回跨ぎ2人で凌ぎ、阿部でなくワゲスパックで逃げ切った。

今シリーズ、中嶋監督が当初想定した勝ち方は一切できてない。この1勝でチームの士気が上がるとも、流れがオリックスに来るようにも感じない。山本由は不透明、山崎福や宮城や山岡も5回までだった。山岡は、不満も燻りそうな雰囲気だ。

ヤクルトの第3戦7-1のように、第5戦オリックスが大量点差で圧勝しない限り、流れは変わらない。

 

 

 

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オリックス】「USJリレー」で反撃の1勝 宇田川優希初白星 中嶋監督「しんどかった…」
10/26(水) 22:56 Yahoo!ニュース
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オリックス対ヤクルト ヒーローインタビュー後、笑顔でポーズを取る、左から杉本、宇田川、山崎颯(撮影・和賀正仁)
SMBC日本シリーズ2022:オリックス1-0ヤクルト>◇第4戦◇26日◇京セラドーム大阪

 オリックスが執念の継投で反撃の1勝を挙げた。「SMBC日本シリーズ2022」の第4戦(京セラドーム大阪)。1点リードの5回1死三塁で、宇田川優希投手(23)が救援登板し、2者連続三振でピンチを脱した。6回も抑えると、3番手山崎颯一郎投手(24)も2回無安打無失点の力投。最後はジェイコブ・ワゲスパック投手(28)が締めた。炎の「USJ継投」で逃げ切り、1勝2敗1分け。26年ぶり5度目の日本一へ、第5戦でタイに持ち込む。

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 劣勢が続いた日本シリーズで、中嶋監督の決断力は鈍らなかった。1点リードの5回1死三塁。指揮官はベンチを出た。先発山岡を70球で代え、コールされたのは今季途中に支配下選手登録された宇田川。背番号96を、マウンドに送り込んだ。

 外野フライすら許されない状況だったが、右腕は「何も考えてなかったです!」と集中力を高めていた。2番山崎に対して得意のフォークを多投。最後は142キロフォークで空振り三振を奪った。2死から山田を迎え、真っすぐでカウントを追い込むと、最後はフォークで見逃し三振に。力強く拳を握り絶叫した。

 心は熱く、頭は冷静だった。宇田川は逆境に強い。「意外とピンチの場面はゾーンに入れるんです。ランナーがいる方が『逆に大丈夫』という時がある。そういうときはだいたい抑えれる」。今季19試合で防御率0・81の成績に胸を張る。中嶋監督は「あそこは三振を取れるピッチャーでと思って、宇田川に決めた」と舞台裏を明かした。

 宇田川は6回のマウンドにも上がり、自己最速を更新する159キロを計測。結果こそは四球だったが、先頭の村上に6球全球ストレート勝負。令和の3冠王を相手にも、力で押し込んだ。20年10月26日、仙台大から育成ドラフト3位で指名された。育成なら入団拒否の姿勢を全球団に伝えており、困惑の指名だった。あれから2年、日本シリーズで勝利投手になるまでに成長した。

 山崎颯も2イニングを無安打無失点。炎の連続「回またぎ」の後は、ワゲスパックが9回を締めて「USJリレー」が完成。指揮官は「かなりしんどかったです…。だいぶしびれました」と苦笑いを浮かべながらも、自慢の救援陣を誇りに思った。

 これで1勝2敗1分け。27日に勝てば、タイに戻せる。強力救援陣がチームに粘りを生む。お立ち台で宇田川は「明日も全力で投げます!応援よろしくお願いします!」と日本シリーズ初白星を締めくくった。【真柴健】

 ◆宇田川優希(うだがわ・ゆうき)1998年(平10)11月10日、埼玉県生まれ。八潮南、仙台大を経て、20年育成ドラフト3位でオリックス入団。今年7月28日に支配下選手登録。8月3日西武戦でプロ初登板し、9月8日同戦でプロ初勝利を記録した。今季は19試合で2勝1敗、防御率0・81。184センチ、92キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸450万円。

 ▼2番手の宇田川が日本シリーズ初勝利。宇田川は20年育成ドラフトで入団し、今年7月に支配下登録。育成ドラフト出身選手がシリーズで勝利は、09年<5>戦山口(巨人)11年<5>戦山田(ソフトバンク)17年<5>戦砂田(DeNA)17、19、20年に計4勝の石川、同3勝の千賀(ともにソフトバンク)に次ぎ6人目。育成から支配下に登録された年に勝ったのは宇田川が初めてだ。なお、宇田川は23歳11カ月で、オリックスでは95年<4>戦小林の24歳10カ月を抜く球団最年少勝利。

 ○…先発山岡の粘投がチーム初勝利につながった。毎回走者を出しながら、4回1/3を5安打無失点。初回2死二、三塁はオスナを遊ゴロ、3回2死一、二塁は村上を空振り三振に仕留めた。5回1死三塁を残して降板したが、宇田川の救援に救われた。「あまり操れていないボールも多かったんですが、バックの守備に助けてもらいながら何とかゼロで抑えられたところはよかった」。昨年の第5戦の勝利投手は、今年も辛抱して流れをつくった。

 ○…ワゲスパックが、シリーズ4試合目で初めて9回に起用された。1点リードの最終回に登板し、先頭の丸山和に左翼線二塁打を打たれたが、サンタナ、代打の宮本を連続空振り三振。2死二塁でヤクルトは第2戦の9回に同点3ランを放った内山壮を代打で起用も、155キロ速球で捕邪飛に抑えた。シーズン5セーブの助っ人右腕が、しっかり守護神の役割を果たした。

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