ゴーカートフィーリング、ただの業界用語!

モータージャーナリスト、ハンドリングカーに気安くゴーカートフィーリングって言葉を安直に使う。きっと、セダンの目線よりアイポイント低ければ、どんなクルマにも使うヒトはいる。特に、バカな日本のモータージャーナリストは、その確固たる基準すら持ち合わせず、自動車メーカーのために何にでも使う。

ゴーカートフィーリング、ゴーカートの要素は?ゴーカートは、車高が低く、車両前後長が小さく、値段が安く、車重が軽い。

今のクルマ、低さしか当て填まらない。

痛快?痛みは値段の高さか?

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「ゴーカートフィーリング」ってなんだ!!? 痛快なドライブフィールを味わえるクルマ10選
11/29(火) 20:00 Yahoo!ニュース
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ベストカーWeb
 クルマ好きの間ではよく知られたミニの「ゴーカートフィーリング」だが、これって本当のところはどういった感覚なのだろうか。

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 本稿ではミニの代名詞であるゴーカートフィーリングに迫りながら、同様のフィーリングが味わえるモデルをクローズアップしてみた。

文/フォッケウルフ
写真/BMWジャパンダイハツ、ホンダ、スズキ、フォルクスワーゲンジャパン、ステランティスジャパン、トヨタ、フォッケウルフ

■カートを運転する感覚とは?
 
タイヤがボディ四隅に配置され、車高が低いミニは、まさにカートのようなボディ構成をしている
 「ゴーカートフィーリング」とは、文字通りの意味で「ゴーカートに乗っているような運転感覚」のことを指す。「ゴーカート」は、むき出しのパイプフレームにエンジン、タイヤ、シート、ハンドルといった部品を取り付けたシンプルな構造の競技用車両のことで、日本ではレーシングカートとも呼ばれている。

 タイヤがボディの四隅ギリギリの場所に配置された見た目は、まさにレーシングカーのミニチュア版といった趣きで、じつにスパルタンだ。シートに身体を収めてみるとまるで地べたに座っている状態になり、このときの視点の低さがスピード感を味わわせてくれる要因になっている。

 ハンドルは一般的なクルマと同じく円形だが、「回す」ではなく「切る」とか「入れる」という表現が適切で、一般的な乗用車のようにパワーステアリングなどの機構は備わらず、車軸と直接繋がっているためハンドルを切る量が圧倒的に少ない。操舵感は重いが、ハンドル操作がダイレクトにタイヤに伝わってレーシングカーをドライブしている気分にさせてくれる。

 こうしたゴーカートのような運転感覚を標榜したクルマといえばミニであり、さまざまなメディアで展開されるミニの試乗記事のほとんどに、「ゴーカートフィーリング」という表現が用いられている。

 ミニがゴーカートフィーリングを持ち味とする理由として、コンパクトなボディサイズに対して、ホイールベースが長めに設定され、さらにトレッドも広く、着座位置が低いことが挙げられる。つまり、基本的なディメンションがゴーカートに近い設計になっているわけだ。

 そのうえボディ剛性を高めたことや、ややハード志向なサスペンションセッティングを施していることが操舵に対するレスポンスのよさに貢献しており、これもゴーカートのようなキビキビとした軽快なフィーリングをもたらす要因となっている。もちろんリアルなゴーカートとは違って公道を走る乗用車なので、操舵に対する反応がよすぎると運転に不慣れな人にとっては危険過ぎる。

 そこでミニは、フロントサスペンションをストラット、リアには接地性に優れたマルチリンクを採用し、さらにDSCなどの電子デバイスによって挙動の安定化を図ることで、独特のハンドリングを安心して楽しむことができるように仕上げられている。

BMW製となって3代目の現行型はどうか?
 
初代モデルから現行型となる3代目ニューミニまで揃い踏み。筆者は現行型のオーナーだが思うところあり?
 たしかにキビキビと走って安定性も高いが、僭越ながら現行型ミニを所有する筆者としては、「ゴーカート」というのは少々言い過ぎではないかと思うことがしばしばある。

 たとえば、まだ英国製だったクラシックミニは、クルマの作りがゴーカート的であり、ゆえにフィーリングもゴーカートのようだったことにも納得できる。BMW製となった第2世代も、ボディサイズは全長が約3700mmで、車重は1200kg台と小型かつ軽量で、初代で実現していたゴーカートフィーリングはBMWの技術によってしっかりと再現されていた。

 では、現行型はどうかというと、全長は4040mmに抑えているが、ホイールベースは先代型から100mm伸びて2565mmに達し、全幅は堂々たる1725mmとなって3ナンバー化され、車重は1300kgを超える。

 「ミニなのにデカイね」と揶揄されることもあるが、サイズを拡大しながらも基本的なディメンションはミニらしさを継承している。しかしサイズの拡大、車重の増加が影響して、初代や第2世代のように、日常的な速度域でゴーカートフィーリングを体感することは叶わない。

 あくまでもいちオーナーの個人的な意見だが、現代のミニにとってゴーカートフィーリングとは、クルマの特徴やキャラクターをわかりやすく伝えるための広告的表現、あるいはセールストークのひとつになっているように思えてしまう。もちろん、ワインディングやサーキットに持ち込めば真価を発揮するのだろう。その秘めた能力を引き出せない、オーナーである筆者の力量不足が大きな問題ではあるのだが……。

 ヘボなオーナー(筆者)のドライビングテクニックはさておき、本来ミニに備わっているゴーカートフィーリングだが、要約すると以下のような運転感覚のことを指すことになる。

●キビキビと気持ちよく曲がる
●操舵に対して機敏で軽快
●高速でなくても爽快なスピード感が得られる
●クルマを操っている感覚が実感できる

■ゴーカートフィーリングはミニじゃなくても味わえる!?
 
今や希少となったが、コペンのような軽スポーツモデルのコーナリング性能はそれなりに高く、走りの爽快感を味わえる
 こうした特徴を持つクルマならミニでなくてもゴーカートフィーリングを楽しむことができるはずだ。たとえば、ダイハツ コペンとかホンダ S660といった軽自動車のオープンモデルは、ボディが小さくて軽いから、操舵感はとてつもなく軽快だ。スポーツカーならであの着座位置の低さ、屋根を開けたときの爽快感もゴーカート的だ。

 小型・軽量なスポーツモデルという観点では、スズキ アルトワークスのキビキビとした操縦性は、ゴーカートフィーリングと称しても差し支えないだろう。

 スポーツモデルでなくてもいい。小さなクルマで、魅力的な走りを体感できることを基準とするなら、スズキ スイフトマツダ MAZDA2、先ごろマイナーチェンジで復活したホンダ フィットRSも、ドライバーに気持ちのいい走りを提供してくれる。

 エンジンは決して高出力ではないし、本格スポーツカーのようなメカニズムが与えられているわけではない。それでも、自らの手でクルマをコントロールしている感覚は、手に余る性能のすべてを引き出せない本格スポーツカーをドライブするよりも断然楽しいものだし、むしろクルマ好きの琴線に触れるはずだ。

 ドライビングテクニックに自信があるなら、もう少しスポーティな特性を極めた車種を選ぶのもいいだろう。輸入車ならジョン・クーパー・ワークスとか、VW ポロGTI、フィアット 500アバルト国産車ならスズキ スイフトスポーツ、トヨタ GRヤリスといった「山椒は小粒でもぴりりと辛い」と評されるクルマなら、さらに高い次元のゴーカートフィーリングが堪能できるのではないだろうか。

 本格スポーツカーとは違って、実用性や居住性もしっかりと備えているからファーストカーとして選んでも文句はない。それでいて、いざというときはしっかりと非日常を味わわせてくれるのがいい。

 ゴーカートフィーリングは、ミニのアイデンティティであり、もともとゴーカートのような運転感覚を指していたが、昨今は実用性や安全性の観点から、本当の意味でゴーカートフィーリングをリアルに体現するのは難しい。

 それでも、その気になれば運転操作に対してダイレクトに反応し、軽快な走りを存分に引き出してドライブを楽しめるクルマが、ミニを筆頭に多数存在する。それらを手にして、その素性を引き出した時に、「これがいわゆるゴーカートフィーリングか!」を実感しつつ、ドライブを存分に楽しんでほしい。

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