ラーメン?500円以上遣わないョ!

ワタシは100円ラーメンすらあった、福岡で育った。フツ~のラーメン屋でも300円ちょいまで。子供の小遣いでも行けるくらいだった。替玉が1回50円、4回替玉して500円でお腹一杯という感じだった。その値段まででないと、競争に勝てなかった。その値段で提供できるコスト意識の中でスープを工夫し、麺と少しのチャーシュー、お好みでゴマや木クラゲを入れるくらい。長浜ラーメンや博多ラーメンでは、辛子高菜は昔はなかった。値段まで含めてソウルフードだったのだ。

それが、東京に出した長浜ラーメン/博多ラーメンが高くても客が入ったからか、日本全国チェーン化して一気に値上げした。チェーン化しないトコも値上げした。福岡というか九州のヒト、バカだからその値上げを受け入れてしまった。今や、牛丼豚丼やカレーより高い、ただのボッタクリメシになってしまった。

香川のうどん、香川県の会社でない讃岐うどん会社が出て高額のうどんを出しているが、香川発祥の店は動じずフツ~に商売している。だから、チェーン業者は香川県では苦戦している。香川県のうどん店は、そんなコトに踊らされないのだ。

未だに実家は福岡にあるが、福岡でもラーメンは食べなくなった。

ラーメン用スープも生の細麺も、業務スーパーで安く売ってる。買ったラーメンでも、1杯60円くらいでデキる。

正直、ラーメン屋全部ツブれてもいい。

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もはや高級品? 「1杯1000円」のラーメンインフレが業界に迫る、2つの道
12/6(火) 12:00 Yahoo!ニュース
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撮影:筆者
 ラーメンは安くておいしい「庶民の食べ物」として長年愛されてきたメニューだが、近年その立ち位置が変わりつつある。かつては中華料理店や食堂の一メニューとして「庶民の食べ物」だったラーメンは、2000年前後から食材や製法にこだわる専門店が増え、「グルメ」として深掘りされていくようになった。インターネットの普及とともに興ったラーメンブーム以降、加速度的にラーメンのレベルは上がっていき、それに伴い価格も上がっており、昨今は“ラーメンインフレ”の様相を呈している。

【画像】手ごろな価格で提供している「釜玉中華そば(並)」

 果たして、いまだ現代のラーメンは安くておいしい「庶民の食べ物」なのだろうか。一昔前であれば、ラーメンといえば「1杯500円」というイメージもあったが、もはやこの価格帯で食べられるラーメンは激減している。一方で多くの消費者の意識は、1杯500円時代から変わっておらず、だからこそ昨今のラーメンは「高い」といわれがちなのだと感じている。

現実とイメージのギャップが逆風に
 そんな中で、原油価格や食材価格などの高騰により、食品値上げのニュースが連日のように報じられている。薄利多売の飲食業界にとっては、企業努力では吸収出来ないほど今回の原価高騰の影響は大きく、それはラーメンであっても変わらない。「B級グルメ」「庶民の食べ物」として長らく愛されてきたラーメンだが、今や1杯1000円前後する店も増えてきた。ラーメンを構成する肉類や魚介類、調味料、小麦など、あらゆる食材の価格が上がっており、人件費も高騰している中で、ラーメンがこれまでの価格を維持することは不可能に近いだろう。

 実際、東京商工リサーチが11月に発表した大手外食向けの値上げに関する調査では、値上げしたチェーンが最も多かった業態は「中華・ラーメン」だった。

 一般的なラーメン店の場合、食材原価率は「30%前後」といわれている。単純計算で、売価800円のラーメンであれば、240円ほどが原価だ。仮に食材原価が20%上がったと仮定すると、売価は960円にしないと計算が合わない。さらに人件費や水道光熱費の増加分も加味すると、一杯1000円という価格は、原価率を考えれば決して高くはない。しかしながら前述したように、ラーメンについて消費者側のイメージは「庶民の食べ物」のままなので、高いお金を払おうと思う人はいまだ少数派なのだ。

 値上げラッシュで家計も厳しく、多くの人が外食支出を引き締めている中で、原価が上がった分を価格に転嫁するだけでは到底理解は得られない。なぜならば、そのラーメンはそもそも1000円の「価値」や「満足感」を目指して作られたものではなく、原価高騰などの外的要因によって仕方なく1000円という価格になっているにすぎないからだ。

 こうした難局の中、ラーメン業界が進むべき道は2つしかないと考えている。

 そもそもの問題は、ラーメンの品質の向上幅と価格や価値観の上昇幅が比例していない点にある。これを解消するには、ラーメンにさらなる付加価値をつけて1000円以上でも満足できるものにするか、あるいはラーメンを再設計して再び「庶民の食べ物」として提供するか、である。本記事では、「庶民の食べ物」としての挑戦を続ける2人にフォーカスしていく。

低価格なラーメンを出せれば、逆に「チャンス」
 人気チェーン店「つけめんTETSU」を創業後、数々の人気ラーメンブランドを手掛けている小宮一哲氏は、「ラーメンは手軽に食べられるものであるべき」という考えを持っている。しかしながら、既存のラーメンの品質を守るためには、安価で提供し続けることは難しい。そこで小宮氏は、リーズナブルな価格で提供できるように新たな設計でラーメンを作り直して、新しいラーメン店を立ち上げる試みにチャレンジしている。

 「まず第一に、手軽に食べられるラーメンを作りたいと思ったこと。そして他のラーメン店が値上げにシフトしているときに、高品質で低価格なラーメンを提供できれば、チャンスだとも思いました」(小宮氏)

 小宮氏が立ち上げた2つの新ブランド「釜玉中華そば ナポレオン軒」と「駅ラーメン 深だし中華そば」は、いずれもリーズナブルな価格帯で高品質なラーメンを提供するというコンセプトで生まれたもの。ナポレオン軒の「釜玉中華そば(並)」も、深だし中華そばの「かけ深だし中華そば」も、ともに1杯590円と、昨今のトレンドに反した安さといえるだろう。

 「どちらも具がほとんど乗らないシンプルなものですが、これが一番おいしい食べ方になるように作っています。ただ、チャーシューやメンマなどが欲しいというお客さまがいるのも分かっているので、そうしたメニューも用意しています」(小宮氏)

原価以外の工夫で安さを実現
 チャーシューやメンマが入ったメニューに関しても、ナポレオン軒の「リッチ釜玉中華そば(小)」は690円、深だし中華そばの「深だし中華そば」は660円と、リーズナブルな価格になっている。なぜ、“ラーメンインフレ”の時代の中で、こうした価格帯のラーメンを提供できるのか。背景には小宮氏のラーメン職人としての技術のみならず、経営者としての俯瞰的な目線も隠れている。

 「単純に原価を抑えるだけではなく、それ以外のコストを抑えることも意識しています。例えば、券売機や厨房設備の大半は中古のものを使って初期投資を抑えています。チャーシューは低温調理で作っているのですが、ロスを極力排して肉の“歩留まり”をよくし、コストをカットすることが一因です。スープの抽出には圧力鍋を使って、抽出時間を短縮することでスタッフの労働時間を削減する狙いもあります」(小宮氏)

 安く提供しようとすると、どうしても原価にばかり意識がいきがちだが、小宮氏は店全体を運営していく上でのコストも考えて、ラーメンと店を再構築している。その結果、高品質で低価格のラーメンを出すことを可能にしているのだ。

「原点回帰」のラーメン作り
 千葉で「らーめん福たけ」をはじめ、人気店を数多く展開する福田竹明氏も、安くておいしいラーメン作りに挑み始めている。2022年8月にオープンした「ラーメンショップ◯化(まるか)」は、ラーメン1杯650円という価格で勝負している。福田氏は、店名の由来について次のように話す。

 「ラーメンにとって1000円という価格は中途半端で、今後は高いラーメンか安いラーメンの二極化が進むだろうと考えたときに、僕は安くておいしいラーメンを作りたいと思ったんですね。安くておいしいラーメンといえば、ロードサイドにある『ラーメンショップ』というイメージが僕にはあるし、お客さまにもあると思うので、あえてこの名前をつけました」(福田氏)

 “本家”ラーメンショップさながら、安くておいしいというイメージを喚起するため、赤を基調にした看板に大きくラーメンの文字を掲げ、誰でも入りやすい雰囲気にした。家族連れでも入りやすいように清潔感のある広い店内は、老若男女幅広い客層でいつも満席の賑わいを見せている。

 「らーめん福たけはメニューも多くて仕込みも大変で、労働時間はもちろんラーメン作りを教えることもなかなか難しいのが課題でした。メニューが絞られている『まるか』だと、仕込みやオペレーションの効率もよくて楽なので、その分いろいろな技術などを教えることができるのも利点ですね」(福田氏)

 これまで20年以上ものあいだ、多くのラーメンを作り続けてきた福田氏。ラーメンの“原点”とも呼べるラーメンショップをモデルにした、シンプルなラーメンを作ることで、いろいろな発見があったという。

 「いずれはフランチャイズでの展開も考えているので、誰でもおいしく作れるラーメンにしなければと思っています。今までさまざまな食材を使ったラーメン作りをしてきたので、シンプルな作り方だと不安になったりもするんです。『もっと骨を足した方がいいのでは』とか、『違う材料を入れた方がいいのでは』――と。限られた原価や環境の中で、できるだけ手間をかけずにおいしいものを作ることは、職人としてもやりがいがあると感じています」(福田氏)

 多くが値上げするラーメンインフレの時代だからこそ、「庶民の食べ物」としてのラーメンを守り続ける店があってもいい。もちろん、ラーメンの価値をさらに高めて、より高価格なラーメンを作ることで、「グルメ」の道を開拓する店もあっていい。ラーメンという料理が長い時を経て、真の意味での多様性を持つ時代がようやくやってきたのではないか。

(山路力也)
ITmedia ビジネスオンライン

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