支配下選手中、10人以上戦力外!チーム管理の恥じゃないの?

ワタシは今までの自分の仕事柄、野球チーム運営管理は固定資産/流動資産管理的なモノだと思っている。

選手1人1人、イヤ、スカウティング対象選手全部に管理台帳作って、身体スペックからスキル状況、果てはFA取得時の移籍志向など、全てを把握しているべきだ。

本来、スキルと並んで、成績や年俸らもキチンと管理していれば、年俸のバカ上げなどあり得ないし、チームがダメな時でもアップ/優勝や日本一でもダウンはあり得る。

それとも、台帳というかベースデータあっても、キチンと能動的管理がデキていないだけではないの?そして、チーム所属選手だけのデータで、アマチュアや他チームスカウティングがデキていないのではないの?

チームフロント、チーム強化に於ける管理自体の方針を、持ち合わせていないのではないの?

大リストラって、大抵の場合、獲得した時点で使いモノにならないブタを掴まされているコトの方が殆どだ。巨人や阪神のFA獲得選手の大部分、スカウティング不足や元球団がネガティブ情報隠滅に依る。

実は、球団フロント、そういう意味での選手データ管理という仕事を全くデキていないと思う。巨人と阪神は全くデキていない、違う意味でソフトバンク支配下選手を多く抱え、使い切れないほど有能な選手を抱え込み使う場もない状況で管理を難しくしている。

 

 

 

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プロ野球史に残る「大リストラ列伝」 “いきなりクビ”の主力は激怒、計24人が退団も〈dot.〉
12/10(土) 18:00 Yahoo!ニュース
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横浜時代の高木豊
 今季6年ぶりにセ・リーグ最下位に沈んだ中日は、平田良介をはじめ、大量17人(育成も含む)に戦力外を通告。日本一を達成したオリックス増井浩俊ら14人が戦力外通告を受けるなど、各球団で“リストラの嵐”が吹き荒れた。

【写真】プロ野球史に残る“ザル守備”を見せた選手がこちら

 そして、過去にも、ファンの記憶に残る大リストラが何度かあった。

 FA取得の主力選手を含む6人が一斉解雇され、世間を驚かせたのが、1993年オフの横浜だ。

 FA制が導入された同年、有資格者である高木豊屋鋪要は、権利を行使するか検討中だった。11月8日、球団から呼び出された2人が「FA宣言するかどうかの意思確認」と思ったのも無理はなかった。

 ところが、「FAについて球団とじっくり話し合うつもりだった」彼らを待っていたのは「来季は契約する意思はない」という寝耳に水の戦力外通告だった。

 高木は「いきなり呼ばれてクビと言われても……」と呆然自失。屋鋪も「ゴミをゴミ箱に捨てるように」と怒りをあらわにした。

 高木は前年の契約更改の際に年俸調停を行い、ダウン提示から一転アップをかち取ったことが災いしたといわれる。屋鋪も同年は右膝手術の影響で出場61試合にとどまっていたが、理由はどうあれ、2人ともいきなり戦力外通告を受けるような立場の選手ではなかった。

 そして、「チームの若返り」を理由に、まだ1軍でやれるはずの山崎賢一、大門和彦、市川和正、松本豊も揃って自由契約になった。

 ベテラン、中堅6人の大量解雇は、巨人からFA移籍してくる駒田徳広の獲得資金を捻出するためという憶測報道もあった。

 最終的に高木は日本ハム、屋鋪は巨人、山崎はダイエー、大門は阪神への移籍が決まったが、市川と松本は引退。移籍組4人も1~2年で現役を終え、引退時期を早めた感があった。

 一方、31歳の駒田がチーム最年長となり、若いチームに生まれ変わった横浜は、98年に38年ぶりの日本一を達成。リストラが好結果につながったとも言えるが、その後も横浜は、V戦士の石井琢朗佐伯貴弘が現役晩年に引退勧告や戦力外通告を受けて退団移籍するなど、長くチームに貢献した生え抜き選手に冷たい印象がついて回った。

 自由契約だけで18人、トレード、引退組を合わせると、計24人もの選手を入れ替えたのが、02年オフの阪神だ。

 就任1年目のシーズンを4位で終えた星野仙一監督は、チームがなぜ10年以上もBクラスにいるのか、マスコミなどの協力を得て分析調査した結果、選手が人気球団の特別待遇の上にあぐらをかいている“ぬるま湯体質”が最大の原因だと気づいた。

 この体質を変えるには、血の入れ替えが必要不可欠と考えた星野監督は、上積みが見込めない中堅、ベテランの投手を中心に一世一代の大ナタを振るう。

 星野伸之葛西稔の2人は引退。横田久則舩木聖士遠山奨志伊藤敦規、弓長起浩、成本年秀、部坂俊之、山岡洋之、原田健二、川俣ヒロアキ、面出哲志、西川慎一、根本隆輝、吉田浩、カーライル、ハンセン、ホワイト、バルデスの18人は戦力外通告を受け、坪井智哉山田勝彦伊達昌司、松田匡司の4人はトレードで放出された。

 異例の大量解雇に、番記者が「70人枠を確保できるのか?」と心配すると、星野監督は「今までチームに不要な人間が20数人いたんや。そっちのほうがおかしいやろ」と反論した。

 そして、入れ替わりで入団してきたのが、FAの金本知憲をはじめ、下柳剛伊良部秀輝野口寿浩中村豊、佐久本昌広、久慈照嘉石毛博史柴田佳主也、田中聡の移籍組10人とポート、ウイリアムスの新外国人2人。新人も杉山直久江草仁貴中村泰広久保田智之三東洋林威助田村領平、新井智、伊代野貴照萱島大介松下圭太と大量11人が加わった。

 大幅な入れ替えは、選手たちに「結果を出さないと、今度は自分がクビになる」の危機感を植えつけた。また、戦力外のほとんどが投手だったことから、「今度は野手がターゲットになる」と野手組の尻に火がついたのは言うまでもない。

 チーム全体の3分の1以上を入れ替えるという“荒療治”の結果、翌03年、阪神は18年ぶりの優勝を実現した。

 若手を中心に、かつての星野監督に匹敵する大リストラを断行したのが、20年オフの巨人だ。

 同年、2年連続リーグ優勝をはたした巨人は、V決定から3日後の11月2日、藤岡貴裕、田原誠次、加藤脩平、村上海斗の支配下選手4人と、高井俊、巽大介、橋本篤郎、高山竜太朗、山上信吾、荒井颯太、比嘉賢伸、折下光輝、笠井駿、ラモスの育成選手10人の計14人に戦力外通告を行った。

 ドラフトで育成と合わせて大量19人を指名したのを受けてのもので、さらに11月11日から12月2日にかけて宮国椋丞、ディプラン、モタ、吉川大幾、パーラ、育成の広畑塁、小山翔平も戦力外通告を受け、引退の岩隈久志と併せて計22人が退団した。

 ネット上では「ここまで若手をバッサリいくとは」「今後入ってくる選手には悪影響にならないのか?」など、驚きの声が上がる一方で、同年1軍登板ゼロに終わった野上亮磨の名前が入っていなかったことを「意外過ぎる」と訝しむ声もあった。

 だが、これほど大規模な血の入れ替えを行ったにもかかわらず、その後、巨人は2年連続V逸。人数は多くても、主力級が皆無に等しいリストラは、「危機感をあおる」という意味でも、効果が薄いのかもしれない。(文・久保田龍雄)

●プロフィール
久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍プロ野球B級ニュース事件簿2021」(野球文明叢書)。

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