前後輪連動ブレーキ、メリットとは言い難い。

二輪では右手で前ブレーキ、右足で後ブレーキをかけている。92年M・ドゥーハンがアッセンで右足負傷して以来、左手押しレバーで後ブレーキを使っていた。その後94年以後世界GP500を5連覇したが、右足負傷なければ後ブレーキは右足で操作したかったとコメントしていた。また、90年代中盤の鈴鹿8耐レーサーで、ホンダがCBSとして前後輪連動ブレーキを使用していたハズ。

四輪で考えれば、右足ブレーキペダルで前後四輪ブレーキが連動される。四輪レーサーでも、前後ブレーキバランスには好みの差がある。セッティングで、リヤを少し早目にロックするようにしていたり、ブレーキバランスをレース中に調整できたりしていた。

オートバイの場合、固定セッティングの前後連動ブレーキをメリットと考えて良いか疑問だ。オートバイは車重も軽く、ライダーの体重や体格や荷重状況も様々で、前後ブレーキの要求制動力はそれぞれに一様ではない。

また、前後ブレーキ自体の操作指向も、ライダーに依り様々だ。殆どフロントブレーキだけで済ませるライダーもいれば、コーナーリング中でリヤブレーキを操作するライダーもいる。十把一絡げは、ライダーの個性や成長を殺すコトにもなり兼ねない。

 

 

 

 

 

 

 

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どんなシステムか知ってる? 前後輪連動ブレーキのメリットとは
12/16(金) 9:00 Yahoo!ニュース
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前後輪連動ブレーキについて詳しく知りたい
 バイクに搭載されている「前後輪連動ブレーキシステム」という言葉を初めて聞いたという人もいるかもしれません。前後輪連動ブレーキの正式名称は「CBS(コンバインドブレーキシステム)」で、ブレーキ補助装置のひとつです。

【画像】CBS(前後輪連動ブレーキ)を搭載するバイクを画像で見る(9枚)

 
様々な安全装備が搭載されるバイクのブレーキ
 バイクは一般的に、フロントタイヤとリヤタイヤのブレーキを別々に操作する仕様となっています。これを前後どちらかのブレーキをかけるだけで、両輪のブレーキが同時に作動するようにしたものがCBSです。CBSは大きく分けて、「コンビブレーキ」と「デュアルコンバインドブレーキ」の2種類があります。

 コンビブレーキは、主に小型スクーターに採用されており、リアブレーキをかけるとフロントブレーキも同時に利くようになっています。なお、フロントブレーキだけをかけた場合は前輪のみブレーキがかかり、後輪のブレーキはかかりません。

 一方のデュアルコンバインドブレーキは、前後どちらかのブレーキをかけると、もう片方のブレーキがバランスよく利くようになっています。高速走行時の安定したブレーキングを目的としているため、大型スポーツモデルや大型ツアラーモデルなどに採用されていることが多いシステムです。

 また、ブレーキ補助システムでよく知られているものにABSが挙げられますが、CBSとABSは全くの別物。CBSは片方の操作だけで前後のブレーキが同時にバランスよく作動するのに対し、ABSはタイヤがロックしそうになったときに、ホイールの回転を調整して転倒を防いでくれるシステムです。

 つまり、CBSはブレーキをかけるたびに作動する補助装置ですが、ABSは急ブレーキといった緊急時のみ作動する安全装置というわけです。

前後輪連動ブレーキの歴史とは
 ABSは2018年10月から、新車で販売される50cc以上のバイクへの搭載が義務化されました。ただし、125cc以下の原付二種に関しては、CBSでも良いことになっています。そのため、現在はABSが主流になってきていますが、CBSを搭載したモデルもいくつか存在しています。

 例えば、ホンダの原付二種モデル「ディオ110」には、コンビブレーキが搭載されています。97kgの軽量ボディを活かした俊敏な加速力と軽快なハンドリングで、街中を軽快に走ることが可能です。また、ホンダの大型ツアラー「ゴールドウィング」には、デュアルコンバインドブレーキとABSを合わせた、電子制御式コンバインドABSを搭載。1833ccというクルマ並みのエンジンと豪華装備で、快適なクルージングが楽しめるモデルとなっています。

 では、前後輪連動ブレーキはどのように開発され、いつごろから採用され始めたのでしょうか。

 
二輪車用の前・後輪連動ブレーキシステム(Dual Combined Brake System/デュアル・コンバインド・ブレーキ・システム)を搭載した「CBR1000F」
 創業当初から安全に対して積極的な取り組みをおこなっていたホンダによって、1976年からCBSの開発がスタート。当初は、耐久ロードレースにおけるライダーの疲労軽減を目的として、レースマシンに装着されたのがはじまりです。そして、量産車ではじめてCBSが装着されたのが、1983年に登場した大型ツアラー「GL1100」で、デュアルCBSは1993年に登場したスポーツツアラー「CBR1000F」に初搭載。その後、多くのモデルにCBSが搭載されていくようになったというわけです。

 
ホンダ「ゴールドウィング」には電子制御式コンバインドABSが搭載されている
 では、前後輪連動ブレーキが搭載されていることで、具体的にどのようなメリットがあり、どのようなときに役立つのでしょうか。

 バイクのフロントブレーキは右手のレバーで操作し、リアブレーキは右足のべダル(または左レバー)で操作しなければなりません。この際に、前後の割合がフロント7、リア3くらいがもっとも効率のよいブレーキ操作といわれています。しかし、この力加減が意外とむずかしく、特にバイクに慣れていない人はフロントブレーキを強く握りすぎてしまい、前輪がロックするというケースが多々あり危険です。

 例えば走行中に、不意に脇道から自転車やクルマが現れたときに、とっさに前後のブレーキをバランスよくかけることは、ベテランライダーでも簡単にできることではありません。バイクはクルマと比較すると、ホイールベースが短く重心位置も高いため、フロントブレーキをかけたときに前に進もうとする慣性の影響で前輪側へ大きく沈み込みます。

 一方でリアブレーキをかけた際は、前輪に比べて大きな制動力は得られませんが、後輪側への沈み込みは小さく済みます。

 このような特性を踏まえ、いつ誰が操作しても理想的な前後のブレーキ操作を容易にできるようにしたのがCBSです。

※ ※ ※

 近年のバイクは、さまざまな電子制御システムによって、昔に比べて安全性が大きく向上しており、そのひとつがCBSです。

 バイクは二輪で走行するため、どうしても転倒しやすいイメージがあるかもしれません。しかし、CBSやABSといったブレーキ補助システムの登場により、その危険性はかなり低減されています。そのため、「絶対に転ばないバイク」が開発される未来も、そう遠くないかもしれません。
Peacock Blue K.K.

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