マクラーレンMP4/6、終わりの始まり!

マクラーレンMP4/6、ホンダV12を積んで'91年A・セナに3度目のタイトルをもたらしたこのクルマは、ホンダV6ツインターボで'88年1戦しか落とさずA・セナに初タイトルをもたらしたMP4/4やホンダV10を積んで'89年A・プロストに3度目のタイトルをもたらしたMP4/5やバットマンディフューザーを備え'90年A・セナに2度目のタイトルをもたらしたMP4/5Bより、にわかF1ファンにはわかりやすいクルマだったろう。

'91年はA・セナ悲願のブラジルGP含め前半戦こそ連勝したが、中盤以降elfガス&ルノーV10&アクティブサスペンション&A・ニューイ空力デザインのウィリアムズに乗るN・マンセル&R・パトレーゼに詰め寄られた。そんな中、本田宗一郎もこの世を去った。問題の根源、オフにA・セナはマシン開発に参加せず、G・ベルガーではA・プロストのように精緻なシャシー&エンジンチェック能力はなく、耐久テストにしかならなかった。開幕直前に乗り始めてからでは遅かった。特に、マクラーレンシャシー開発は'86年J・バーナード離脱後停滞しており、ホンダエンジンが補ったため、問題把握が遅れた。

'92年に問題は更に深刻化、開幕からウィリアムズに先行を許し、ブラジルGPから投入したMP4/7でも全く歯が立たず、A・セナとホンダに亀裂が入り、'92年限りでの撤退が決まった。

R・デニスは、問題の本質をドコまで理解していたのか?'91年からは'90年までのホンダ総監督後藤治をマクラーレンに迎えたのに、カレに全く仕事をさせなかったという。実際、R・デニスは「カレは日本のスポンサーとの調整役だった。」と言っていた。

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あの頃のセナ人気を思い出してついつい胸アツ!フジミ製プラモ「マクラーレン・ホンダMP4/6」をサラッと制作!後編【モデルカーズ】
2023.01.31 17:40掲載 LE VOLANT CARSMEET WEB
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カウルを閉じて作るのもひとつの手だが…?

マクラーレンMP4/6とそのフジミ製プラモデルについてはすでに前編の記事(下の「関連記事」参照)で述べた通りであるが、ここではさらに細かい点について、作者・Ken-1氏に語っていただこう。なお、この作例は自動車模型専門誌「モデルカーズ」の231号(2015年)に掲載されたものである。

F1ブーム当時の気持ちに帰って楽しみたい!フジミ製プラモ「マクラーレン・ホンダMP4/6」をサラッと制作!前編【モデルカーズ】

【画像41枚】フジミ製MP4/6をシュッと仕上げるポイントあれこれを見る!

「僕自身はこのMP4/6を制作するのはこれで三回目となりますが、ひょっとしたらブログ等で見掛けた方もいらっしゃるかも?  今回は今までの制作段取りも踏まえてまとめたレポートです。さて、フジミ製F1キットの中でも特にひと筋縄では行かないMP4/6……というのも、当初フロントタイヤが小さすぎたため、発売後しばらくして径の大きいタイヤへ変更されたのですが、それに伴いフロントのバランスが少々妙なことになってしまったのですね。その他にも、リアサス取り付け基部や、そのロアアームの形状、ハメづらいカウル、謎のフラップ表面モールドなど、クリアすべき点があります。


そんな訳で、当初はカウルを閉じてプロポーションに的を絞った作例とし、少しでも作りやすくというコンセプトで進めていましたが、やっぱり魔が差してしまいまして、中身もそれなりに手を加えることになってしまいました。まず、最大の問題であるフロントの車高ですが、サスアーム取り付け基部を上へずらし、金属線で補強して取り付けることで対応。また、そのままではネガキャンが強くなるため、ロアアームの長さ調整も必要です。そしてトーインも元々キツいようなので、ロッドにスペーサーを入れて調整しています。これらのポイントへの対処については、工程写真のキャプションもお読みください。

改修するところと妥協するところ、その折り合いが大事
エンジンはプラグカバーが取り付けられた形状となっていますが、実際のレースを走ったMP4/6では、カバーは取り付けられておらずオープンとなっています。しかしここに手を付けるのは大変なので、今回はクローズのままアレンジして全体のパイピングを施しました。また、エンジン周りのクリアランスは非常にタイトなため、パイピングによってカウルが収まらなくなる可能性があるので、充分擦り合わせをしながら作業しましょう。


今回はブラジルGP仕様のキットということで、それに合わせて大型のリアウィングが追加されています。これによって、問題の例のフラップへの対処からは解放されるものの、もともとMP4/5用のウィングが付け足されただけなので、当然取り付け基部の形状が違っています。こちらは現物合わせで削り掘り、調整し、取り付けました。またサイドポンツーンのラジエター部分ですが、ブラジルGPでは全開されたタイプが使われており、キットでは従来の半開タイプがそのまま入っていますので、削り貼りして修正しています。


カウル形状は素晴らしく、ちょっとした形状調整をしたくらいですが、仕上がった姿を見ると、苦労のアレコレが吹っ飛ぶくらい魅力的です。塗装についてはバルケッタのフォーミュラレッドを使用。単色でマルボロ・レッドが再現できるのが魅力ですが、やはり重ね塗りで色あいが変わるので、各パーツで同じトーンになるよう注意しましょう」

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