セフィーロオーテック、わかって書いてるの?

ニッサンA31セフィーロオーテック、このライターはどんなクルマか、わかって書いてるの?

R31スカイラインをグループA向けベースマシンにしたGTS-R、RB20DET-RというTO4Eタービン他に置き換えたエンジンを、リファインしてA31セフィーロに搭載したのが、セフィーロオーテックだ!

Y31シーマに始まったニッサン失地回復は、S13系、R32系、Z32系まで。以後は放漫経営と、開発チョンボで、失地を増やした。

C33ローレル同様、R32系FRに属するA31セフィーロはココまで、後継はブルーバード系FFになった。

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超希少な初代日産セフィーロオーテックバージョンに迫る! “和製アルピナ”とも言うべき1台とは?
3/10(金) 20:40 Yahoo!ニュース
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オーテックオーナーズグループ湘南里帰りミーティングに持ち込まれたセフィーロオーテックバージョン。
自動車の電動化が進む今、かつてあった内燃機関を搭載した旧車に注目が集まっている。なぜなら最新モデルでは得難いエンジンサウンドやエンジンフィール、ハンドリングなどを有するからだ。そこで『GQ JAPAN』ではちょっと懐かしいクルマを振り返り、旧車ならではの魅力を深めていく。第2回目は井上陽水出演のCMでも話題となった初代「セフィーロ」をベースにしたオーテックバージョン!

【写真を見る】令和に残る初代セフィーロオーテックバージョン(14枚)

特別なモデル
いささか旧聞に属するが、2022年11月に日産の純正コンプリートカーである「AUTECH」と「NISMO」のモデルを中心とした公式オーナーイベント「オーテックオーナーズグループ湘南里帰りミーティング 2022」が行われた。

3年ぶりの開催となった同イベント(場所:大磯ロングビーチ第一駐車場)には、現在の日産モータースポーツ&カスタマイズの前身であるオーテックジャパン時代の往年の名車も顔を見せた。会場では懐かしの名車(迷車?)もあった。

そのイベントで異彩を放っていた初代「セフィーロ」をベースにしたセフィーロ オーテックバージョンを紹介したい。1988年の発売当時、免許を保有しない歌手の井上揚水が、助手席から「お元気ですか?」と、問いかけるCMが話題となった日産のアッパーミドルセダンだ。

基本コンポーネンツは、同クラスの「スカイライン」(R32)などと共有。ボディ形状は、スカイラインがピラー内蔵の4ドアハードトップに対して、セフィーロは、フォーマルな4ドアセダンに仕上げられていたのが特徴のひとつだった。

内外装や装備、エンジンなどをユーザーが自由に選択できるセミオーダーメードシステム「セフィーロ コーディネーション」も導入され、自分だけの1台を作り出せる愉しさも提供されていた。

初代セフィーロをベースに、日産の架装車部門であったオーテックジャパンが手掛けた純正コンプリートカーが、「セフィーロオーテックバージョン」だ。4WSシステム「HICAS-Ⅱ」と2.0L直列6気筒ターボエンジンを組み合わせた「スポーツクルージング」をベースに、独自のチューニングとカスタマイズを実施した。“大人の高級スポーツ”を謳った世界観は、和製アルピナとも言うべき1台である。

エクステリアは、エアロパーツなどによってドレスアップを実施。フロントバンパーとリヤバンパー、サイドスカートは専用設計で、足まわりには、PIAA製専用アルミホイールに、標準装着品よりもワイドな215/60R15ポテンザRE88タイヤを組み合わせた。オーテックモデルである証として、フロントグリルやフロントフェンダーに専用エンブレムが装備され、特別なモデルであることが主張された。

特別なモデル
エクステリア以上に凄いのはインテリアだ。シート表皮とドアトリムなどには、贅沢にも英国コノリー社製の最高級レザーを使うのだ。表面は、機能性を重視した当時の日本車のレザー内装とは一線を画す。

さらにステアリングは、イタリアのイタルボランテ製。移動時間のムードを盛り上げるべくオーディオシステムも専用チューニングが施されていた。

エンジンにも手をくわえ、性能向上を図ったのもオーテックならではのこだわりだ。タービンの大型化だけでなく、抵抗の少ないボールベアリングターボチャージャーに変更。シリンダーヘッドの吸排気ポート形状やカムシャフトの変更まで行っていた。その結果、最高出力は20psアップの225psに。最大トルクは3.0kgmアップの30.0kgmまで強化。ポートやカムシャフトまで手をくわえているあたり、エンジンレスポンスやフィーリングの向上も狙いだったのだろう。

セフィーロオーテックバージョンは、モノグレードであり、4速ATと5速MTを用意。価格は、339万3000円(MT)と349万円(AT)で、それぞれベースのスポーツクルージングより88万1000円高価だった。

当時のセフィーロは、井上揚水のCMや糸井重里が手がけたキャッチコピー「くうねるあそぶ。」などが話題となり、注目こそ集めていたものの、販売は好調と言い難く、それゆえ、より高価なオーテックバージョンもセールスは苦戦した。

撮影車は、1990年8月以降に登場した中期モデルをベースとしたものだ。実はオーテックバージョンは、1990年1月のデビューということもあり、前期型仕様も存在したようであるが、こちらはかなり希少のようだ。なお、3ナンバーサイズのワイドボディとなった後期型では、そもそもオーテックバージョンが存在していない。つまり、極めて限られた期間にしか販売されなかったモデルなのだ。

オーナーによれば、数年前、中古車店で発見し、状態の良さから即決したという。近年のネオクラシックカー高騰の前だったため、オーナー曰く「今よりはずっと現実的な価格だった」とのこと。

今回のイベントに参加したセフィーロオーテックバージョンは、この1台のみ。内外装の状態は良く、ほぼノーマル。美しさを守り続けてきた前オーナーと現オーナーの愛情を大いに感じた。

超希少なセフィーロオーテックバージョンは、オーテックジャパンの歴史を伝える1台となっていくことだろう。
文・大音安宏 写真・大音安宏、日産 編集・稲垣邦康(GQ)

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