どんなレベルやジャンルでも、上を目指さない努力って、アリか?

大谷翔平ダルビッシュ有だけでなく、藤浪晋太郎松坂大輔桑田真澄など、キチンとした鍛練を中学高校で積んでいれば、20代更なる鍛練の土台になり、素晴らしい投手になり得るのだ。

鍛練する上で、具体的な目標を設定していると、結果に依り鍛練の達成度をより明確に判断デキる。全国大会レベルでプレーするために、高校夏の甲子園ならば都道府県予選までを明確に勝ち抜かなくてはいけない。春の甲子園ならば、都道府県大会を勝ち抜き地方大会でもベスト4以内に入らないと厳しい。

勝ち抜く過程に於いて、自分1人で投げ抜いたか、球威を維持デキたか、他に球種が欲しいとか次の課題を感じなかったかなど、反省や気付きがある。負けても、反省で済めば良い。しかし、故障や負傷してしまうと、次への改善着手が遅れる。上を目指すために、次への改善と対策が必要なのは、野球に限らず、他のスポーツでも勉強や仕事でも当然じゃないの?

鍛練も、故障や負傷しないための持久力系と出力を上げるための瞬発力系があるが、10代中盤までは持久力系をメインに、"鍛練の土台作り"が必要になるのだ。故障や負傷は、鍛練の土台がデキてないコトになる。

今の甲子園などでのタマ数規定など、全く無意味だ。所詮全国大会、力を発揮デキなければ負けるだけ。投手だけでなく、チームにも、果ては監督や学校名にも響くのだ。そんなコト、運動部の大会だけでなく、文化部活動でも、勉強の全国模試でも一緒だ。

どんなモノでも、上を目指さない努力って、アリか?気楽ではあるけど。

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大谷もダルも朗希も由伸も…侍ジャパンなぜ“高卒”が多い?「甲子園を重要視しない指導」が増える今後はどうなる〈米代表は大卒が6割〉
3/15(水) 11:02 Yahoo!ニュース
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高校時代のダルビッシュ有(東北高)と大谷翔平花巻東高) photograph by L/Hideki Sugiyama R/Sankei Shimbun
 WBC1次ラウンドで4戦全勝をあげた侍ジャパンは順調に準々決勝へ駒を進めた。ダルビッシュ有(パドレス)、大谷翔平(エンゼルス)など現役メジャーリーガーが参加していることもあって、歴代最強チームとの呼び声も高く、3大会ぶりのWBC制覇が期待されている。

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 そんな侍ジャパンの選手たちの経歴を見ると、ある傾向に気が付いた。

 アメリカ出身のヌートバーを除く29人のうち、高卒でプロ入りした経歴をもつ選手が16人と最多。そのほか大卒8人、社会人出身4人、独立リーグ出身1人……つまり、高卒プロの選手が半数以上を占めていることがわかった。1次ラウンドの4試合で先発を託された大谷、ダルビッシュ、佐々木朗希(ロッテ)、山本由伸(オリックス)の4人全員も高卒の選手だった。

 ドラフトの順位で見れば、1位で指名された14人のうち9人が高卒(ダルビッシュ高校生ドラフト1位)。前述した先発4人のうち山本を除く3人が1位指名を受けてプロ入りしていることを見ても、“高卒”と“ドラフト1位”という共通点を持つ選手が侍ジャパンにおいて大きな勢力となっていることがわかる。

過去の侍ジャパンも高卒が最多
 ちなみに、この傾向は今大会だけに限ったことではない。近年行われた主要な国際大会に出場した選手を見ても、近しい傾向が見られているのだ。

●2017年WBC
高卒13人・大卒9人・社会人出身6人

●2019年プレミア12
高卒12人・大卒12人・社会人出身4人

●2021年東京五輪
高卒12人・大卒10人・社会人出身2人

 19年のプレミア12、21年の東京五輪ではメジャーリーガーが参加していないことも影響して、WBCに比べると高卒の割合は少ない。それでも高卒の選手が最多だった。

 比較として、今回のWBCに出場するアメリカ代表の選手の経歴を調べてみた。マイク・トラウト(エンゼルス)、ムーキー・ベッツ(ドジャース)といった“高卒のスター選手”も存在しているが、メンバーの6割以上が大卒の選手だった。ドラフト指名の順位を見ても、1巡目の選手が際立って多いわけではなく、“高卒”、“ドラフト1位”が戦力になっている系譜は日本独特のものと言えそうだ。

“高卒”が育つ背景に甲子園の存在
 日本の野球界のトップ選手に高卒が多いのはなぜなのだろうか。その大きな理由の1つに、やはり甲子園大会の存在がある。

 春のセンバツ夏の甲子園はアマチュア野球における最大のイベントで、その注目度は数ある学生スポーツの中でも群を抜いている。全国の高校が学校をあげて野球部の強化に取り組むのも甲子園大会の影響力が大きいからだろう。

 もし目標となる舞台がなければ、ここまで多くの高卒のスター選手が生まれることもなかったかもしれない。

 一方で、確かに甲子園大会の影響力が絶大であるがゆえに、投手の登板過多や過剰な練習や競争、勝利至上主義が議論に上がることも多い。

 第100回大会となった18年の夏に吉田輝星(金足農→日本ハム)が6試合、881球を投じたことが問題視され、20年からは球数制限を導入。1週間で500球以内という緩い制限ではあるものの、これによって1人のスーパーエースで甲子園大会を勝ち抜くことは実質的に不可能となった。19年夏の岩手大会決勝で佐々木朗希(大船渡)が登板を回避したことも、「選手の将来を優先した」ということで大きな話題となった。

 データ分析など知見が蓄積されたことで個別指導に能力を伸ばす球児も増えるなど、プロで活躍するためには、“必ずしも甲子園で活躍する必要はない”と考える選手や指導者が増えてきていることは間違いない。

 ただ、選手の将来を守ろうとするルールや風潮が厳しくなったことで、逆に成長スピードを阻害する可能性も否めないと本音を漏らすのは、NPB球団のスカウトだ。

「球数制限が導入されたことや、コロナ禍で思うように練習ができない時期もあってか、以前に比べると高校の間に選手を鍛え上げてある程度完成させようという感じではなくなってきていますよね。故障がちということもありますが、こちらが注目しているような投手でも、主戦なのに公式戦では3年生の春までに最長で1試合3イニングまでしか投げたことがないということもありました。以前では考えられないことです。大事に使い、その後の大学や社会人で伸びてくれればいいのですけど、期待されたほど伸びないケースもよくありますね。

 佐々木朗希みたいな(体ができていない)選手はもちろん無理は禁物ですけど、高校生でも技術が高くて体ができている選手はどんどん鍛えて高いレベルでやらせた方が伸びると思います。ピッチャーではありませんが、浅野(翔吾・巨人)なんかはそういう選手ですよね。今後は、鍛えるべき時を逃す選手が出てこないようにすることが大事じゃないですかね」(NPBスカウト)

20歳高橋宏斗が大学進学していたら…
 今大会のメンバーにも選ばれた高橋宏斗(中日)は高校3年時に慶応大学への進学を希望しながら合格にいたらず、プロ志望に変更してドラフト1位で入団したという経緯があるが、もし当初の希望通り大学に進んでいたら、わずか2年で侍ジャパンにたどり着くことはなかったはずだ。

 また、宮城大弥(オリックス)や平良海馬(西武)は身長の伸びが止まるのが早かったこともあって、高校の時から多くのトレーニングを積むことができ、プロの舞台で早くから一軍の戦力として活躍している。彼らは鍛えるべき時期を逃さなかった好例と言えるだろう。

 以前のような登板過多や、甲子園が全てという考え方はもちろんナンセンスだが、世界でも通用するような選手を多く輩出するためにも、現在の仕組みを上手く活用しながら選手の才能を最大限開花させるような取り組みをプロ、アマが協力しながら構築していくことを望みたい。
(「プロ野球PRESS」西尾典文 = 文)

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