北斗の拳、ラオウは何故、サウザーとの戦いを避けた?

北斗の拳、シンを倒し、ラオウに敗れたレイが余命の内にユダを討ち、果てた。南斗4・5番目の登場キャラになったのが、聖帝サウザーとシュウだった。

聖帝十字陵を建設するサウザーラオウは「サウザーのカラダに謎がある。」「ヤツに北斗神拳が効かぬ。」と言って、サウザーとの対決を避けていた。

おかしくない?柔の拳、正確な秘孔の突きを武器とするトキならいざ知らず、ラオウの拳は全てを破壊する剛の拳だ。秘孔が通用しないなら、全てを砕くラオウには打ってつけの相手ではなかった?ラオウが力を見せ付けるには、最高の相手ではなかった?

トキに依れば、ケンシロウの拳の質も剛の拳だが、初対面のサウザーに完璧な突きが通じなかった当惑があり、アジャストできなかった。サウザーの拳自体は見切っていた。ケンシロウは2度目の対決、天破の構え、天破活殺の闘気で北斗七星型にサウザーのカラダを貫通させ、秘孔を明示させ、有情拳で倒した。

ラオウケンシロウ、レイが敗れた後の初対決では相討ちが精一杯だった。しかし、ココから、ラオウケンシロウの実力関係が逆転したのではない?

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サウザーに黒ひげのティーチ「体の構造が違う!?」“異形”体質で主人公たちを苦しめた『ジャンプ』の強キャラたち
4/1(土) 7:31 Yahoo!ニュース
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ゼノンコミックスDX『北斗の拳【究極版】』6巻(徳間書店
週刊少年ジャンプ』(集英社)は、言わずとしれた日本を代表する少年マンガ誌で、50年を超えるその歴史の中で、数多くの有名作品を輩出している。人気を勝ち得たそんな作品には、必ずと言っていいほど魅力的な主人公と、それに負けず劣らず個性的な敵キャラがいるものだ。そして、そんな敵キャラの中には、並外れた能力だけではなく肉体までもが常人とは異なる“異形”の存在がしばしば登場する。その身体構造の特異さゆえに攻略が難しく、主人公を追い詰める存在にもなり得るのだ。

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 たとえば、鳥山明氏の漫画『ドラゴンボール』の天津飯は目が3つあって腕を4本出すことができるし、ゆでたまごの漫画『キン肉マン』のアシュラマンは3つの顔と6本の腕を持つ。ひと目でその特徴が理解できるキャラクターは、ストーリーだけでなくビジュアル面でも作品にスパイスを加えてくれる存在なのだ。

 そこで今回は、『週刊少年ジャンプ』作品に登場する、体の構造が“異形”なキャラを3人紹介していきたい。

■心臓も秘孔の位置も逆!?
 原作:武論尊氏・作画:原哲夫氏による『北斗の拳』には、“異形”のキャラが多数登場する。主に雑魚キャラがいわば出オチ的にそうであることが多いのだが、ボスクラスでも“異形”と言えるのが、南斗鳳凰拳の伝承者である聖帝サウザーだ。

 サウザーラオウと並ぶボスキャラの1人で、多くの人間を虐げて頂点に君臨していた。ケンシロウはそんなサウザーと対決することになるが、なんと北斗神拳が通用しないというまさかの展開に! ケンシロウがいくら秘孔を突いても、サウザーは平然としていた。そして、ケンシロウサウザーの反撃を食らって重傷を負うことになってしまう。

 読者の誰もが目を疑い、「サウザーに秘孔が効かないのはどうしてだろう?」と思ったはずだ。後に明らかになったその理由がまた驚くべきものだった。サウザーは心臓の位置が逆で、秘孔も表裏が逆になっている特異体質だったのだ。正確に秘孔の位置が分からなければ、北斗神拳が通用しないのも当然だ。しかし、さすがはケンシロウ、そんな状況にもすぐに対応し、表裏逆の秘孔を解明してサウザーを打ち負かしてしまった。

 最終的には敗れてしまったものの、生まれつきの特異体質という形でケンシロウを追い詰めたギミックは、かなり斬新なものだった。初めて北斗神拳が通用しなかった時のケンシロウの焦った顔は、今でも忘れられないほどだ。

■2つの悪魔の実の能力を得たマーシャル・D・ティー
 尾田栄一郎氏の漫画『ONE PIECE』にも数々の“異形”キャラが登場するが、その中でも際立っているのが“黒ひげのティーチ”ことマーシャル・D・ティーチだ。ティーチが“異形”と言われる原因になったのは、「ヤミヤミの実」と白ひげから奪った「グラグラの実」の両方を所有したことから。

 悪魔の実は通常1人に1つしか所有できないはず……それなのにティーチは2つの能力を使いこなすことができていたのだ。もし悪魔の実を複数所有できるとしたら、最強クラスなのではと思ってしまう。そして、ティーチと他のキャラとでは何が違うのかも気になるところだ。

 それは、ティーチに関わってきたキャラたちの会話から次々と明らかになっていく。エースは「人の倍の人生を歩んでいるお前が」と、マルコは「体の構造が…”異形”なんだよ」とそれぞれ話している。この会話の断片からも、ティーチが普通ではないのは明らかである。ではどんな風に“異形”なのか? というと、作中では未だに明らかになっておらず謎は謎のままだ。

 だからこそ考察するしかなく、ファンの間ではいろんな説が飛び交っている。「魂が2つある?」「結合双生児ではないか?」「ケルベロスの能力者なのでは?」いずれにしても、ティーチの肉体が“異形”であることには違いない。ティーチの持つ海賊旗に描かれた3つのドクロの意味も含め、その謎が明らかになる日を待ちたいところだ。

■心臓が2つある!! 
ダイの大冒険』(原作:三条陸氏・作画:稲田浩司氏)にも、驚くべき“異形”の体の持ち主がいる。それがかつての魔王ハドラーだ。魔族ということもあり、人間と体の構造が違っても当たり前なのかもしれないが、その中でもハドラーは特に異質と言えるだろう。ハドラーには心臓が2つあるのだ。

 心臓が2つあると何がすごいのか? ごく単純に言えば、それは命のストックがあるようなものだろう。1つしかない頭を潰されてしまったらそれまでだが、少なくとも体幹部に対する攻撃に対してはかなりの余裕が生まれる。そして、ハドラーはそんな性質を利用して、相手をだまし討ちすることに実際に成功している。

 それはヒュンケルとの戦いで、ヒュンケルがハドラーの心臓をブラッディースクライドで貫いて勝利を確信した直後のことだった。 勝負がついたと思ったヒュンケルがハドラーに近づくと、いきなり起き上がったハドラーはヒュンケルの胸を爪で突き刺し、「あいにくオレの心臓は左右にひとつずつあってな…」とドヤ顔で種明かしをする。しかもそのまま体内にメラゾーマを流し込んだので、ヒュンケルは内側から焼かれて動けなくなってしまう。

 かつての魔王とはいえ初登場時から小物感が漂っていたハドラーのことは、読者も結構侮っていたところがあったので、ヒュンケルにもあっさりとやられてしまうのだろうと思っていただけに、予想を裏切られる展開だった。

週刊少年ジャンプ』の人気作品には、“異形”とも言える特異な身体構造を持つキャラがしばしば登場し、主人公たちを苦しめることがある。“異形”であることの性質や利点を知り尽くし、それをどう利用すれば優位に戦いを進めることができるかに長けているのが、そうしたキャラが強敵たり得るゆえんだ。人間の常識を越えた肉体を持つからこそ、定石にとらわれない戦い方をも身に付けている。“異形”の肉体を持つキャラが敵として出てきたら、ぜひその戦い方に注目してみてほしい。
大山元 
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