あと一歩って、格闘技勝負じゃないの?

価値ある敗戦エピソード3選と言うから、最初の2つを見たら格闘技の話かと思ったら、最後は麻雀?

そんなコト言うなら、今は亡き高橋和希遊戯王」のマリク・イシュタールに敗れた城之内克也じゃない?マリクの神のカード、ラーの翼神竜の攻撃を耐え、最後に城之内の攻撃ターン、しかし、ソコで力尽きた。

また、森川ジョージ「はじめの一歩」だったら、間柴了に敗れた木村達也を挙げているが、実際、間柴の右を受けてダウンしているので、ダメだろ?

それなら、全日本初防衛の幕之内一歩に挑戦した真田一機じゃないの?一歩を変幻自在の左ジャブ飛燕や燕返し右アッパーだけでなく、一歩のインサイドからボディー打ちで酸欠に追い込んだ。最後は、デンプシーロールを止めに来た真田に、一歩はレバーブロー⇒ガゼルパンチデンプシーロールと繋いだ。そのデンプシーロールを真田は耐えたかに見えた。しかし、ソコで真田は倒れなかったものの、戦闘不能になり、レフェリーストップにならなかった?

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あと一歩のところで…価値ある敗戦エピソード3選!「負けたほう」が株を上げた名勝負
11/26(土) 19:02 Yahoo!ニュース
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講談社コミックス『はじめの一歩』第32巻(講談社
 これまでスポーツ漫画やバトル漫画では、手に汗を握るような名勝負がいくつも生まれてきた。実力が均衡して、最後のページをめくるまでどちらが勝つのか分からない、というのは読者にとっても幸せな漫画体験だ。

■二重の極み、無空波、マッハ突き! バトル漫画で憧れた「最強パンチ技」ランキング1位から10位■

 そんな名勝負の中でも、敗者なのに勝者よりも印象が強いというパターンもある。いわゆる「試合に負けて、勝負に勝つ」という展開で、完全に勝者を食ってしまう形だ。

 たとえば、森川ジョージ氏によるボクシング漫画『はじめの一歩』の間柴了と木村達也の戦いだ。間柴はジュニアライト級の日本チャンピオンとして、防衛戦で木村を迎え撃つ形となった。木村と間柴の実力差は誰が見ても明らか。

 木村本人も間柴に勝てないことが分かっており、考え抜いた末に新たな武器として必殺パンチ「ドラゴンフィッシュブロー」を編み出す。だが現実は厳しく、間柴のフリッカーによって手も足も出ない状況が続いてしまう。

 そして間柴が「世界への実験はほぼ終わった」と試合を決めに向かった7ラウンド、状況が一変する。木村の諦めない心、執拗なボディ、間柴のスタミナ切れが重なって間柴が追い詰められることになったのだ。そして8ラウンドではボディをおとりにしたドラゴンフィッシュブローが炸裂。間柴は初めてのダウンとなり、そこから立て続けに木村の応酬を受けると、立っているのもやっという状態になってしまう。

「全てを失う」そんな気持ちが間柴を動かし、無様にも木村の攻撃を逃れようとしたことで、観客からもブーイングの嵐となった。そして、9ラウンドで遂に決着。木村のドラゴンフィッシュブローに合わせた間柴のストレートが、わずかに先に当たり木村は崩れ落ちたのだ。

 木村は立ち上がるが、意識は既に無かった。実力差から余裕の勝利を確信していた間柴があと一歩のところまで追い込まれ、勝利者インタビューを受けることなく、会場を後にすることになった。

 連載20周年の2009年に行われた「ベストバウト投票」企画では、この試合が「ホーク・鷹村」「千堂・幕之内」「伊達・幕之内」に次いで4位という結果になっている。それまでサブキャラのひとりだった木村が、誰よりもカッコいい「負け」を見せたことが、多くの読者を感動させたのは言うまでもない。

■『グラップラー刃牙』花山薫VS愚地克己
 敗者が光ったバトルでいえば、板垣恵介氏による漫画『グラップラー刃牙』での花山薫と愚地克己の戦いもそうだろう。

 喧嘩師と空手家との戦いということで注目を集めた最大トーナメント戦の第2回戦。克己は父親の独歩からも才能を認められる空手家で、空手界の最終兵器とも呼ばれていた。そんな克己を相手にする花山は何の努力もしない、握力だけを武器にしたヤクザである。そのため勝負にはならないだろうと思われた。しかし、克己の空手の技が花山には全く通用しない。

 あらゆる攻撃を真正面から受けきって、花山は反撃を繰り出すことで克己を追い詰めていったのだ。花山に追い詰められたことで、克己は心を入れ替える。「花山薫という本物を相手に戦力を隠す愚を思い知った」そう話すと、自らの必殺技であるマッハ突きを繰り出したのだ。

 しかしそれでも花山は倒れず。マッハ突きを連続で食い続けたことで花山はようやく気を失った。辛くも勝者となった克己は、花山から勝負の厳しさを教えられ、これにより戦いの楽しさを知ることになる。負けた花山が、経験不足だった克己の成長を手助けしたのだ。

■『アカギ』赤木しげるVS鷲巣巌
 最後は福本伸行氏による『アカギ~闇に降り立った天才~』での赤木しげると鷲巣巌の最終決戦だ。赤木は鷲巣と血液と金を賭けた麻雀を行うことになる。かなりのハンデがあったが、アカギは持ち前のセンスによって無事に5回戦を乗り越え、残すは6回戦となった。

 鷲巣はそこで早々にW役満を上がり、アカギとの点差を広げ最終局さえ終えればそこで逆転勝利という局面まで迫る。しかし問題は、血液を抜かれたことによって意識が朦朧としている点だ。

 最後まで意識を保ちつつ終局できれば鷲巣の勝利は確実で、迎えた最終局は鷲巣に絶好のチャンスが舞い降りる。「東」さえ引ければ、部下の鈴木のサポートによってアカギたちにツモ番を回さず上がることができる。

 そして強運の持ち主である鷲巣は、周囲の期待を背に東を引くことに成功。「神だ!」と崇められ、残りは鈴木の出した牌を鳴き続ければ終局となるが……そこで鷲巣は動けなかった。意識が混濁して身体が思うように動かないのだ。

「ポン」と一声上げさえすれば全てが終わるという場面だったが、鷲巣はそのまま心肺停止となり、続行不能でアカギたちの勝利となる。大金を手に入れた仰木たちは大喜びするも、アカギは勝者の気分ではなかった。アカギは鷲巣が何者かに愛されていて、自分は違うと認めていた。

 

 決着に至るまでのドラマがあるからこそ、勝者よりも敗者が引き立つことがあるのだ。光があれば影もある。「負け」が輝く演出こそ、漫画ならではの表現ではないだろうか。
大山元

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