ニッサンR35GT-R、ただの発想欠如!

ニッサンR35GT-R、ホントに優れていると思うか?15年以上のモデル継続をどう解釈報道するのか?

カルロス・ゴーンから水野への指示は、「(スカイラインでない)GT-Rを、社にある技術で速いクルマに仕立てろ!」というコトに過ぎない。

本来、"スカイラインGT-R"たるR34GT-RをアテーサE-TS廃止しフロントミドシップFRにするだけでも、最高速度300キロ超えのクルマは可能だった。しかし、誰にでも売る、誰にでも走らせられる速いクルマのため4WD化し、大馬力大トルクであらゆる路面状況でのトラクション特性を図るため確信犯的大車重のままにした。

エンジン、RB26らと比べても、何の驚きもない。80年代までに、自動車メーカーはターボ過給では2リッター4気筒で500馬力、3リッター6気筒で700馬力くらいを可能だった。以後は、ドライバビリティーの改善。現在、4リッター前後のターボ、500~700馬力、世界中の自動車メーカーでフツ~にデキる。日本では、わかりやすくニッサンがやっただけだ。トヨタは馬力控えめな5~6リッターV8、ホンダはハイブリッド。

水野は、こんなクルマを持て囃す会社から数年で離れた。全く、次のクルマを作り上げるヒトや発想やリソースはない。

幸い、大車重ターボで、小変更延命やるには事欠かない。アルミやカーボンでちょっと軽量化し見た目変えたら、バカなカネ持ちがホイホイ飛び付く。エンジンも、ブーストをイジってそれらしく微調整する。

昔は、"スカイラインGT-Rはハコの直6"が不文律だった。しかし、解釈変更に依り、"ただのGT-R"はV8もFFも直4ターボにもなった。

無差別級のままでは、日本自動車メーカーとしての良さは出ない。日本5ナンバー規格内の2リッター直4ターボ、R30スカイライン/S12シルビア的なクルマに"RS"ではなく"GT-R"を冠しても良いハズなのだ。

 

 

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オーダー停止から無事復活! 「日産GT-R」の延命に思うこと
3/10(金) 18:03 Yahoo!ニュース
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驚異のハイポテンシャル
 
2023年1月13日、東京オートサロン2023の会場で公開された「日産GT-R」の2024年モデル。写真はその特別仕様車GT-RプレミアムエディションT-spec」で、このほか「GT-R NISMOスペシャルエディション」が披露された。
スポーツカーのモデルライフは実用車に比べるとたいてい長い。特にスーパースポーツのような超高性能モデルともなると、少ない年間生産台数で賄うことになるから、どうしてもライフサイクルは長くなりがちだ。

【写真】空力性能のさらなる向上を目指してデザインを刷新! 日産GT-Rの2024年モデルを見る

最近ではランボルギーニのフラッグシップモデル「アヴェンタドール」が11 年間に及ぶ長寿を締めくくったことで話題となった。フェラーリあたりは短いようにみえて、実は2モデルのライフを1世代のプラットフォームで賄っているから結構長め。最近では「458」「488」「F8」という3モデルライフを1世代でカバーした例もあった。

高性能モデルの寿命は長いといっていいが、とはいえ16年目に入ったR35「日産GT-R」のモデルライフは、他に類をみない長さとなった。もうほとんど「カウンタック」レベル(1974~1990年)だ。あの時代は16年間といっても“インジェクション化”“偏平タイヤ”“エアロデバイス”くらいの進化しか起きなかった。時間(とき)の流れ方が現代とはまるで違う。電子制御技術が日進月歩の21世紀は、感覚的に言って、1970年代の2、3倍は速いんじゃないか。そんななかでの16年(これからまだ延びそう)なのだから、やっぱりGT-Rのモデルライフはめちゃくちゃ長い。

逆に言うと、それだけGT-Rのポテンシャルが高かった、ということだ。15年以上に及ぶ周りの進化に負けないくらい、ベースのエンジニアリングが優れていた。そして、それをベースに今からでも高性能車界の第一線で活躍できるクルマになると確信したからこそ、この期に及んでなおフェイスリフトを日産は敢行したのだ(もちろん待ち望むファンの大きな声も届いた)。

騒音規制を含む環境対策が厳しくなるなか、スポーツモデルを取り巻く状況は年々困難の度合いを増している。2022年、いったん生産をストップさせたわけだから、「もうやめた!」でも一向に差し支えなかった。それでも日産は新型を企画した。騒音対策を施し、空力を磨き上げ、あまつさえドライブフィールも向上させているという。日産のグプタCOOいわく「集大成だ」、と。

電動化は歓迎できる
 
最高出力570PSを誇る「GT-R NISMOスペシャルエディション」2024年モデルのエンジン。「GT-R NISMOスペシャルエディション」のそれは同600PSを発生する。
思い返せば第2世代の「スカイラインGT-R」は基本的なプラットフォームを踏襲しつつ3モデルで13年にわたり生産された。フェラーリと同じ手法だから、これもまた大きな意味で1つのモデルだったと考えていい。そして振り返ってみれば、BNR32BNR34とのドライブフィールの違いは、R35の初期型スタンダードグレードと今回のマイナーチェンジ直前の「T-spec」との違いより、わずかであったとさえ思う。

つまり、R35はその豊かな素質をベースにこの16年間で似て非なるクルマへと進化している。そのさらなる進化版=集大成となる新型GT-Rは一体、どんなクルマになっているのだろうか。初期型R35を真っ先に手に入れて楽しんだ筆者は、いや、第2世代から乗り継ぎずっとGT-Rファンであり続けてきた筆者は、COOの言う“集大成”の意味を早く確認したくてうずうずしている。

想像するにそれは、これまで数々の変遷を盛り込んできたR35のなかで最も“スカイライン的”なキャラクターになっているのではないか。スカイラインGT-Rの現代的解釈になっているような気がしてならない。ここでスカイライン的というのは、より“グランドツーリングカー”を意識するという意味だ。つまり、当初のR35GT-RはR(レーシング)側に重きを置いていたが、集大成としてのスタンダードモデル(特にグレード化されたT-spec)はGT側に立っていると予想する。

そう考えたとき、次世代モデルの方向性もおぼろげながら見えてくるのではないか。電動化が必須といわれていること自体、GT-Rにとってはおそらく何のためらいもない。スポーツモデルにおける電動化の最大の問題点は重量増に尽きる。けれどもGT-Rといえば重いことを武器にしてきた。多少の重量増ならば、軽量素材との組み合わせによってある程度は相殺できるはず。むしろ問題はPHEVを挟むか、一気にフル電動化か、マセラティのようにどちらもやるか、だろう。

個人的な希望でこの話題を締めるとしよう。PHEVとなった次期型R36(?)のスタンダードモデルには、「スカイラインGT-Rの現代版的なモデル」になってほしい。なんなら「スカイライン」と名乗ってくれてもいい。BEVならR35のデビュー時のような過激さの最新解釈が望まれるだろう。ならばそれが「NISMO」バージョンだ。BEVの「GT-R NISMO」となれば、大いにスポーツカーの未来を感じさせてくれると思う。

(文=西川 淳/写真=webCG/編集=関 顕也)
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