勘違いしてるのは9回表の藤本三塁コーチではなく、8回裏の岡田監督だろ!

阪神5-6ヤクルト。最後は、二死一塁の場面、サトテルのレフトフェンス直撃の当たりで、一塁走者代走植田海が一気に本塁を突き、ヤクルトのクッションボール処理した左翼手⇒遊撃手⇒捕手の送球でタッチアウトになり、ゲームセット!

岡田監督は植田海に本塁突入指示した、藤本三塁コーチを叱責した。三塁コーチの判断にギャンブルはない?何をエラそうに!別に、あのプレーで負けたワケではない。二死一塁から、仮に植田海を止め二死二三塁にしていても、阪神に対した打者は残っていなかった。

せっかく8回まで順当に差を拡げ、5-1でリードしていながら、ヤクルト8回裏に5点取られた愚采配にあるのだ。8回に桐敷と漆原?カレら2人が2アウト取るまでに、4安打2四球で5点取られてひっくり返されたのだ。ただでさえ小差の逃げ込みに不安ある岩崎を、ドコから注ぎ込んだ?ほぼ手遅れだった。阪神の投手リレーの方が、遥かに杜撰だった。

もちろん、ヤクルトの外野手のクッションボール処理や中継プレーが、予想以上に完璧だった。阪神左翼手⇒遊撃手⇒捕手で同じプレーがデキるかどうか、ソレを含めた藤本三塁コーチの突入指示だったろう。植田海の一塁からのスタートが、サトテルのライナーより気持ち遅れていたかも知れない。ただでさえ各駅停車と言われる阪神のベースランニング、チャンスに代走いる状況での三塁コーチの指示として、正当なモノだ。

岡田監督の着目点が明らかにズレている。

本来は8回裏の、たかだか4点差なのに桐敷や漆原しか用意させなかった、岡田監督と投手コーチのザル具合を責めるべきなのだ。

この展開で逃げ切りしくじったのは、かなり痛い!

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「勘違いするな!三塁コーチの判断にギャンブルはない」のセオリー…阪神の岡田監督が9回に本塁突入させて失敗した藤本コーチを叱責した理由とは? 7/1(月) 10:15 Yahoo!ニュース 660

ヤクルトに逆転負けを喫した岡田監督がコーチ陣に激怒した 阪神が6月30日に神宮球場で行われたヤクルト戦で4点のリードを守りきれず5-6で痛恨の逆転負けを喫した。スポーツ各紙の報道によると岡田彰布監督(66)は投手継投の準備ができていなかった舞台裏を明かし、9回二死一塁から佐藤輝明(25)の二塁打で代走の植田海(28)を本塁に突入させた藤本敦士内野守備走塁コーチ(46)の判断に激怒した。なぜ岡田監督はコーチ陣を叱責したのか。岡田監督が指摘した攻守のミスを検証した。

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岡田監督はしばらくベンチを動かなかった。 何やらあきれたように口元が動いた。 4点のリードを守れず8回にまさかの逆転を許して5-6となった9回。二死から代わったストッパーの田口に対して前川が四球を選び、岡田監督は、代走の植田を送った。続く佐藤の打球はレフトオーバー。藤本コーチは、躊躇することなくグルグル右手を回した。だが、フェンスを直撃した佐藤のクッションボールをうまく処理した並木から長岡を中継したバックホームは“ど”ストライクだった。タイミングは完全にアウト。キャッチャーの松本が捕球した場所に植田がヘッドスライディングを試みる形になってしまった。 スポーツ各紙の報道によると岡田監督は「1点負けてんねんやで。信じられんわ。状況判断やんか」と藤本コーチの判断に激怒したという。 阪神OBで、世界一となった侍ジャパンでも三塁コーチを務めるなど名三塁コーチとして知られる現在は大阪経済大監督の高代延博氏は「プロでも間違う守備・走塁の基本」という著書の中で、三塁コーチがやるべき仕事として「打球の行方、球場の形態、人工芝かそうでないのか。外野の守備位置、風、外野の肩、中継する内野の肩、走者の走力、試合展開、次打者、その調子など、あらゆる状況を頭に入れて根拠のある判断をしなければならない。そして早すぎるストップもダメ。帰塁できるギリギリまで引っ張って判断すること。人工芝であれば、さらに引っ張れる」と書いている。 そして重要な心得をこう書き足した。 「勘違いしてはならないのは、三塁コーチの判断は、決してギャンブルではいけないということ。状況を見極め、根拠ある決断理由を持って冷静に判断すること」 この日の藤本コーチの判断はまさにギャンブルだった。 6月21日の横浜DeNA戦では同点で迎えた9回二死一、二塁の場面でライトの度会は、前進守備を敷いていたが、小幡のライト前ヒットで、藤本コーチは、二塁走者の植田を本塁に突入させた。タイミングはアウトだったが、度会の送球がそれてサヨナラ劇を演出した。岡田監督は「あれを止めたら、もう監督辞めるわ」とコメントし、その判断を称えた。 だが、この時とは大きくシチュエーションが違う。あの試合は後攻めのサヨナラケース。アウトになっても延長に入るだけのこと。だが、今回は1点を追いかける先攻めで同点では勝てない。そして次打者は、この日、2安打を放ち、ようやく目が覚めてきた梅野だった。ヤクルトはストッパーの田口をマウンドに送っており、もう最後手だから交代はない。そう考えるとギャンブルする場面ではない。しかも並木はドンピシャのタイミングでクッションボールを処理していた。神宮球場の外野は広くない。長岡の中継は正確で知られる。植田を三塁をオーバーランさせてギリギリまで引っ張って、このクッションボールの処理を見た時点でストップをかけても良かったのかもしれない。 つまり藤本コーチの判断は高代氏が著書で書いている根拠のある判断ではなく、いちかばちかの送球の乱れに期待するギャンブルだったのだ。 6月15日の日ハム戦では、原口のファウルフライで三塁走者の森下にタッチアップを自重させるなど5つの走塁ミスが重なり、岡田監督から叱責を受けた。そのプレッシャーがあったのかもしれないが、藤本コーチは、冷静な判断に欠いたと厳しく批判されても仕方がない。 藤本コーチは、岡田監督が数年前に次期監督候補に挙がっている頃から「将来コーチにしたい」と考えていた人物。見込んでいるからこそ接し方も厳しくなる。結局、藤本コーチは和田監督の4年目の2015年から2軍コーチとして入閣。2019年からは矢野監督のもとで1軍の三塁コーチを務めている。高代氏は三塁コーチに必要なものは「経験」とも付け加えていた。すでに6年目だが、ギリギリの判断を求められる修羅場の数は足りていないのかもしれない。 守りでもベンチのドタバタで勝ちパターンの歯車が狂った。 8回だった。好投した先発の西勇輝、7回を締めた石井からバトンを受けた3番手の桐敷が、二死一、二塁から“不動の4番”村上にセンター前タイムリーを許して5-2の3点差となった。なお一、二塁でサンタナを迎えたところで岡田監督は防御率1.16の漆原にスイッチした。だが、岡田監督が投入したかったのはゲラだったという。 しかしブルペンでゲラは肩を作っていなかった。準備していたのは漆原と前日に2イニングを投げていた島本の2人だけだった。漆原はサンタナに四球を与え、二死満塁となって長岡に右中間に走者一掃の同点タイムリ二塁打を打たれた。続く松本にも左前打を許し、二死一、三塁で、4点差であれば出番のなかった岩崎を急きょ投入したが、流れを止めることができない。代打の山田に勝ち越しのタイムリーをレフトに引っ張られた。岡田監督は、「うまいこといかん場合もあるわけやんか。それが準備」と嘆いたという。 阪神の継投の準備は、安藤投手コーチが、あらゆるケースを想定して立案し、岡田監督に伝え、時には指揮官が「それちゃうやろ」と差し替えを命じながら、ブルペンの久保田コーチと連携を取って準備を進める。そのルーティンが昨年の優勝時は守られ、うまく回っていた。4点差の安心感から細心の確認作業を怠ってしまったのか。 岡田監督は、監督就任時に2005年の優勝時のスタッフだった経験豊かなOBの中西清起氏を呼び戻し、若い投手コーチとタッグを組む組閣を考えていた。だが、球団フロントからの提案もあり、思い切って1軍投手コーチ経験のない2人に任せる決断をした。「コーチを育てる」という意味も込めた抜擢だった。日本一となった昨年、岡田監督は「あの2人はほんまようやってるよ」と評価していた。ただやることなすことのすべてがうまくいった昨年は成功体験こそ多くあったが、今季のような危機的状況や失敗体験は少なかった。岡田監督が語るようにまだ「勉強」の過程なのかもしれない。 混戦の様相を見せているセ・リーグの戦いの中で、最も重要なのは、勝てるゲームを絶対に落とさないことだ。岡田監督が「大変な負けやでえ」と危機感を持つのは、そういうことだ。ほんの少しではあるが打線が機能し始めている、いい流れが、こういう負けを食らうと悪くなる。ここまで7点差をひっくり返された横浜DeNA戦や2試合連続のサヨナラ負けを喫したロッテ戦など「落としてはならないゲーム」をいくつか落としてきているが、それらのすべてにミスが絡んでいる。 なぜミスが出るのか。つきつめれば準備不足。 ただこの苦い経験を6月の時点でしていることには救いがある。 勝負は9月。いや近代野球では勝負は8月下旬からだが、岡田監督が、あえてコーチ陣に対して厳しい言葉を発しているのは、その勝負の9月に何が重要になるのかを教えているのだ。コーチを叱責することで間接的に選手へもメッセージを発信しているのかもしれない。準備の大切さは、痛いほど思い知った。教訓を生かすのはこの先のゲーム。貯金はゼロとなった。明日からは首位広島との重要な3連戦となる。

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