格差?バカ記者の濫用語か?

去年まではセ・パ格差を騒ぎつつ、今度は新セ・パ格差?格差の内容を考えて書いてるのか?

単に、短期決戦用にヤクルト側が慎重な配球をし、読みを絞った打撃をした。それも上手く行ったのは極僅かな差でしかない。その極僅かな差を格差と呼ぶか?

格差とは、去年のソフトバンクと巨人のような、戦力差や投手パワーと打者パワー差や守備意識や走塁意識の差のコトを言う。実際、それらの積み重ねで、巨人は2年連続0-4を喫した。

ヤクルトとオリックス、殆ど差はない。差があるとすれば、ヤクルトには6年前のソフトバンクと1-4にやられた日本シリーズ経験があり、反省がある。監督コーチ陣の指示は、短期決戦用に慎重になれた。

オリックスは25年、CSすら殆ど無縁だった。中嶋らスタッフ、他チームでの経験は多少あれど、統合的に細かさ厳しさはない。

この記者ライターが言う格差があると言うなら、今日第5戦でヤクルト4-1で終わるコトになるが。

 

 

 

 

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ヤクルト3勝1敗の裏に“新セパ格差”
11/25(木) 6:52 Yahoo!ニュース
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ヤクルト41歳のベテラン石川雄規がシリーズ史上2番目の最年長白星をマークして王手をかけた(資料写真・黒田史夫)
日本シリーズの第4戦が24日、東京ドームで行われ、ヤクルトが2-1でオリックスを下して3連勝、20年ぶりの日本一に王手をかけた。2回にドミンゴサンタナ(29)の2試合連続の本塁打で1点を先制したヤクルトはベテランの石川雅規(41)が6回3安打1失点(自責ゼロ)の好投を見せ、6回二死走者無しからつないで奪った決勝点を石山泰稚(33)、清水昇(25)、スコット・マクガフ(32)の必勝リレーで守り切った。ヤクルトの3勝1敗の裏には新しいセパ格差が見え隠れしている。

「いつ潰れてもいいという気持ちで投げた」
 東京ドームのお立ち台に立ったのは41歳のベテラン左腕だった。
「むちゃくちゃうれしい」
 柔和な笑顔を浮かべた石川はこう続けた。
「本当に先頭バッターから全力でいつ潰れてもいいという気持ちで、そして良い形で後ろの信頼のおけるブルベン陣につなげようと思った」
 6回3安打5奪三振の77球。老練な投球術でオリックス打線を翻弄した。
 6回二死一塁から宗のライト前ヒットをサンタナがジャッグル。それも前に出てきてもいない緩慢な守備位置で犯したミスにつけこまれ、一塁走者の福田が一気に本塁を陥れて同点とされたが、このボーンヘッドがなければ無失点ピッチングだった。
 2015年のソフトバンクとの日本シリーズでは、エースとして開幕戦と第5戦の2試合を任されたが、それぞれ3失点、4失点して5回持たずに負け投手となった。
「前回は悔しいシリーズを経験して今日も第4戦という大事な試合を任されて何とか監督の思いに応えようと“絶対大丈夫”と思ってマウンドに上がりました」
 6年越しの悔しさを王手をかける一戦で晴らした石川の白星は、1950年に毎日の若林忠志氏が42歳8カ月でマークして以来2番目の日本シリーズ最年長勝利記録。それでも「高津監督も言ってくれたけれど年齢は関係ない。ルーキーの気持ちで投げている」と胸を張った。
 石川の何がどう凄かったのか。
 ヤクルトOBで、故・野村克也氏が、楽天監督時代にヘッドコーチを務め、ノムラID野球を知る現新潟アルビレックスBC監督の橋上秀樹氏は、「石川のようなタイプの投手をオリックスは見たことがなかったのだろう。映像と実際のイメージのギャップに戸惑い、タイミングを外され、読みの裏をかかれた。石川は、いい時と悪い時がハッキリしていて、悪い時は高校生みたいなボールしか投げられないが、今日はいい時の石川だった。緩急とコントロールにひとつのミスもなかった」と分析した。

 与えた四球は2回に先頭のTー岡田を歩かせたひとつだけ。この回も続く安達を内外でワイドに揺さぶり、最後はインコースカットボールで6-4-3の併殺打に打ち取っている。そして勝敗を分けたポイントを橋上氏は「両チームの中継ぎを含めた投手陣のコントロールの精度の違いとキャッチャーのリードにある」と指摘した。
「中村はインサイドのボールを有効的に使った。6回の吉田、9回の杉本が、その象徴だった。厳しくインサイドを意識させるボールを要求し、それに応えるコントロールを石川、石山、清水、マクガフと繰り出した4人が持ち合わせていた」
 6回にサンタナボーンヘッドで同点とされ、なお二死一塁から首位打者吉田正を迎えたが、シンカーを2球続けて誘って、吉田の体を前に引き出しておいてから、最後はインサイドツーシームを食い込ませた。吉田は差し込まれセカンドフライ。
 1点のリードで迎えた9回には“守護神”のマクガフが一死一塁から本塁打王の杉本に対して変化球を続けてカウントを1-2と整えてから最後はインコースへストレート。杉本は完全に詰まらされてショートゴロに倒れた。前日のゲームでも9回二死一、三塁から同じくインコースを攻められて一塁ゴロに打ち取られていた杉本は、ここでもヤクルトバッテリーが作ったインサイドの幻影を抱えたままだった。
「それに対してオリックスのバッテリーは、ヤクルト打線の残像に残すようなインサイドの厳しいボールをほとんど使うことができていなかった」と橋上氏。
 その象徴が6回に勝ち越された場面だ。2番手の増井は二死走者無しからサンタナを歩かせ中村にライト前ヒットを打たれた。フォーク、ストレート、フォーク、スライダーの配球。インコースをえぐるボールが1球もないから外角低めのスライダ―にもついていくことができた。
 二死一、二塁でオスナを迎え、中嶋監督は、変則右腕の比嘉を投入した。だが、比嘉も外角の変化球一辺倒。オスナに1球も内角球を意識させることなく、5球目の外角のスライダ―をセンタ―前へ狙い打たれた。
 橋上氏は、若月のミットの構えにも問題を感じたという。
「内外にしっかりと寄って構えない。体もミットの位置も中途半端。キャッチャーが明確な意思表示をジェスチャーで見せないから投手の攻めも中途半端となり細かい制球を乱して失投につながった可能性もある」

 昨年まで2年連続で巨人が日本シリーズソフトバンクに4連敗したことで、セパの野球の格差がクローズアップされたが、橋上氏は、「今シリーズはセパの格差はないどころか、ヤクルトはセの野球の長所を生かして新しいセパの格差を見せつけた」という見方をしている。
「ヤクルトは狭い神宮が本拠地。今回も東京ドームの開催で、投手にとっては、ひとつ間違えば本塁打になってしまうという危険な球場で野球をしているから、必然、細かいコントロールを先発、ブルペン共に求められ内角球の必要性を身をもって知り磨き、実戦してきた。一方のオリックスは、本塁打の出にくい京セラドーム大阪が本拠地で、そこまで細かいコントロールを求められず、むしろボールの球威や変化球のキレで勝負するパの野球をやってきた。山本や宮城のようなボールがあれば、それで通用するが、このシリーズで総崩れしている中継ぎ陣にアバウトで通用するほどのボールの質はない。レギュラーシーズンにやってきた野球の差が、制球力の違いになって出て接戦を制するヤクルトと、そこを勝ちきれないオリックスの差になっている」
 特に両チームの中継ぎ陣のレベルと層の厚さの差が“セパ格差”を際立てる形となっている。
 報道によると中嶋監督は、試合後、「接戦と感じられない」と点差以上の何かを痛感するゲーム展開になっていることを告白したそうだが、その正体は、橋上氏が指摘する“新セパ格差”なのかもしれない。
 裏を返して見れば、打者の配球の読みにも影響を与えているという。
「ヤクルトの打者には球種、コース、打つ方向の明確な狙いが見える。サンタナ、オスナは外角を逆方向に打つことしか狙っていなかった。これもインコースを攻められていないからできること。一方のオリックスの早仕掛けの積極策は悪くないが、なんでもかんでも振っているようにしか見えない。そうなるとヤクルトバッテリーの思うがままとなる。中嶋監督は“ミーティングで言った通りのことができていない”とコメントしたそうだが、果たしてミーティングで的確な指示ができているのかも疑問に思える」と厳しい見解。
 オリックスは2回、7回、8回と得点圏に進めるチャンスをことごとく潰した、橋上氏が問題にしたのは、7回一死一塁から安達が見送りの三振に終わった場面。バントで送らせるのか、強行するのか、中途半端のままで走者を送ることもできなかった。
「ベンチワークに迷いがあったし工夫が見られなかった」
 ヤクルトは3勝1敗で王手をかけた。過去71度の日本シリーズで、引き分けがある場合も含めて3勝1敗からの日本一は34回中30回ありV確率は88%。ここからの逆転は4回しかない。それでも高津監督は「いつも通りこれまで通り、我々らしくしっかりと全力で一つの勝ちに向かって頑張りたい」と昨日と同じフレーズを自らに言い聞かせるように繰り返した。 
 一方、崖っぷちの中嶋監督は、第5戦の先発を聞かれ「ヤマ」とだけ答えたという。
 左腕の山崎福也なのか、それとも“5冠エース”の山本由伸を中4日で緊急登板させるのか。今後の展望について橋上氏は、こんな見方をしている。
「私は、まだオリックスに逆転のチャンスは残っていると見ている。山本由伸を無理に使う必要はないと思う。山崎福が今日の石川のような投球で最小失点に抑え、オリックスがベンチワークを間違えずに走者をしっかりと得点圏に送ることをしていけばチャンスはある。ここまでの4試合と変わって、一転、打撃戦になる可能性もあるだろう。ここでなんとか食い止め、神戸に帰ることさえできれば、山本、宮城で連勝も可能。ヤクルトの奥川、高橋はレギュラーシーズンでは大事に使われていて、中6日で投げることには慣れていないし、しかも、ほっともっとフィールド神戸は屋外で寒い。その環境も2人には逆風となる」
 高津監督は今日25日が53歳の誕生日。一気に4連勝で勝負を決め“バースデー胴上げ”で東京ドームに舞うのか。オリックスが意地を見せて神戸に戦いの場を移すことができるのか。
(文責・論スポ、スポーツタイムズ通信社)

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