NPBマスコミ評論家群の発想の貧困さ。

毎度、NPBマスコミ評論家群の発想の貧困さを感じさせる。大谷翔平の時も、160キロというだけで投手専念をコメントする者ばかりだった。栗山監督でなければ、誰がなっても投手専念させられていたろう。いや、日ハムでさえ投手メインで、登板翌日は休ませていたし、2年目以降は野手出場すらなくなった。日ハムでは投手の日とDHの日、刀は片方ずつしか使わない。それは、本来の二刀流ではない。

どんなに打撃優れていても打順は1回ずつ、守備力あっても守備エリアも1/9、投手は投げられれば試合を6・7割左右する。

二刀流と言うなら、戦略的メリットはセ・リーグでこそ活かされる。

西純矢を見ただろうか?投手ながら8番を打った。カレも自らの投打で、甲子園で勝ち上がったのだ。ソコらの投手や打者とはモノが違う。

根尾昴は、更にその上を行く。監督立浪ですらPLでできなかった、投打貢献で2年3年を甲子園制覇した。2年夏も実質勝っていた。160キロ出なくても、佐々木朗や奥川や吉田輝や藤浪にも優っているかも知れない。

根尾に捕手もやらせるべき。捕手をやれば、打撃にも活かせる。全てのポジションをこなせる選手になれば、カレにソフトバンク栗原の後を受けるユーティリティープレーヤーとして、全日本やメジャーへの道も拓ける。

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中日・根尾の150キロ無失点の衝撃デビューにも賛否…”二刀流”への本格挑戦はありか、なしか?!
5/22(日) 7:00 Yahoo!ニュース
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中日の根尾が広島戦で二刀流デビュー。150キロをマークして1イニングを1安打無失点に抑えた(資料写真・黒田史夫)
中日の根尾昂外野手(22)が21日、マツダスタジアムで行われた広島戦の1-10と点差が開いた8回にプロ初登板を果たして、その初球に150キロをマーク。坂倉将吾(23)にライト前ヒットは打たれたが後続を断ち1イニングを打者4人、15球で無失点に抑えた。根尾は、そのまま9回に打席にも立ち一塁ゴロに倒れたが“二刀流デビュー“となった。シーズンをトータルで考えた場合、この日のようにブルペンの浪費を避けたいケースで根尾の”二刀流”は有効な戦力となる。だが一方で外野からの遊撃再挑戦と、どっちつかずの状態での”二刀流”挑戦とその育成方法を疑問視する声も。甲子園の優勝投手だからこそできる根尾の”二刀流”は、ありなのか、なしなのか。ネットでは賛否が飛び交っている。

坂倉にヒット許すも圧巻の15球に球場は騒然
 マツダスタジアムに「ピッチャー谷元に代わりまして根尾」というアナウンスが流れ、背番号「7」がベンチから駆け出してきてマウンドに上がると場内は騒然。カープファンからも大拍手が起きた。
 1-10という大量の得点差で迎えた8回に根尾は6番手として起用された。
 前日も5人の投手を注ぎこんでおり、明日のシリーズ第3戦を考慮するとベンチは無駄に投手を浪費したくない。スポーツ各紙の報道によると、立浪監督は「昨日も投手が多く投げて、最後一人足りなかった」と、起用理由を説明したという。ベンチスタートだった根尾は敗色濃厚となった4回に登板準備を告げられ6回からブルペンに向かい肩を作っていた。
 プロ4年目にして初めて上がる1軍のマウンドで根尾はセンター方向を向いて手を広げて胸を張って大きく深呼吸した。
 最初のバッターは5番の坂倉。その外角高めに投じた初球のストレートは150キロを表示した。セットポジションから力まず軽く投げたように見えるボールだったが、場内にどよめきが起きる。続く2球目も147キロのストレート。だが、やや外角から甘い高さに入り、坂倉はライト前に鋭い打球を弾き返した。
 2人目は2018年のドラフト1位の同期のライバル小園。高校時代に対戦はない。走者を背負っても根尾の球威は衰えない。外角に外れた初球は149キロをマークした。4球目のほぼ真ん中の147キロのストレートをジャストミートされたが、ライトの岡林がその場でジャンプしてキャッチ。
 3人目の磯村の初球には133キロのスライダーを投じてスタンドがまたどよめいた。この日、本塁打を打っている磯村は、2球目の147キロの真ん中低めのストレートをポーンと打ち上げてセンターフライ。4人目の売り出し中のルーキー中村にはファウルで粘られたがフルカウントから146キロのストレートを外角のストライクゾーンに投げることができた。

 叩きつけられた打球は根尾の足元を襲い、出したグラブをすり抜けたが、ベースの後ろに回りこんでいたセカンドの土田がさばき、無失点で投手デビューを飾った。ほとんど表情を変えなかった根尾はベンチに帰って声をかけられると少しほっとしたように頬を緩めた。根尾は、そのまま「4番・投手」として残り、9回、先頭打者としてケムナ誠と対戦して一塁ゴロに倒れたが、“二刀流デビュー“ともなった。
 各社の報道によると、試合後、根尾は「素直に抑えられてうれしいです。どんどんストライクを取っていこうと思いました」とコメントした。
 根尾は、8日のウエスタン・リーグ阪神戦でも「2番・遊撃」で先発出場して9回に5番手で登板して、打者5人に20球を投げて3安打を浴びて1失点したが、150キロをマークして話題となっていた。
 中日での野手登録選手の登板は1962年のニューク以来60年ぶりの珍事だそうだが、最近では2020年8月6日の甲子園での阪神ー巨人戦で、巨人の原監督が内野手の増田大を0-11と大量リードされた8回裏1死から登板させていた。メジャーリーグでは、野手の登板はそう珍しくなく、イチローも現在ヤクルトの青木もアストロズ時代にマウンドに上がったことがある。
 今月10日にエンゼルスのデトマーズがレイズ戦でノーヒットノーランを達成したゲームでは、8点差がついていたため、8回から外野手のフィリップスが登板し、まるで打撃投手のようなスローボールだったため、大谷がフェン直の二塁打を放ち、右打ちのレンドンが左打席でホームランを打つなどしたが、大阪桐蔭高校時代に春夏連覇して優勝投手にもなった根尾の15球は、急造投手のそれとはモノが違った。
 阪神ダイエー(現ソフトバンク)、ヤクルトで、先発、抑え投手として活躍した評論家の池田親興氏は、こう評価した。
ブルペンには何度か入ったと報道で見たが、おそらく、そう本格的な投手の練習をせずに、ほぼ高校時代の経験だけで軽く投げて150キロを出してストライクも苦労せずにとれる。凄い素質と才能だし可能性を感じる。ストレートとスライダーの2種類しかないなかで、プロの一線級の打者がストレート1本に絞り、そう厳しいコースを突いたわけではないのだから坂倉にヒットを打たれたのも当然。だが、ボールの質も決して棒球というわけではない。今後、投手に専念して球種が増え、配球などを考えるようになれば、どうなるかは楽しみではある。ただ、今の現状をプロの投手のレベルで評価すれば、平均以上とは言えない」

 気になるのは、根尾の”今後”だ。
 立浪監督は、「またこういう展開で投げることはあるかもしれない」と、大差がついたゲームでの登板の可能性があることを示唆したが、ネット上では、様々な意見が飛び交った。
「お遊びとは違うレベル」「あの身体能力なら投手として練習を積めば十分に二刀流でいけるのでは?」「次も見たい」「大差負けでも最後まで応援しているファンを喜ばせた」と根尾の二刀流と立浪采配を支持する声が多くを占めたが、一方で「器用貧乏で終わらないか」「今後、どう育成したいかが見えない」「バッターに専念させるべき」「話題作りだけでいいのか」「怪我をしたらどうする?」などの疑問を呈する意見もあった。
 中日のショートは、現在、エアポケット状態にある。不動のショートだった京田は、バッティングが低迷し、肝心の守備でもミスを連発。4日の横浜での横浜DeNA戦の試合中に立浪監督に「戦う顔をしていない」と苦言を呈されて名古屋へ強制送還された。その状況を受けバッティングを生かすため外野に本格コンバートされていた根尾が再びショートへ緊急配置転換される事態となった。
 中日としては、広島の小園やヤクルトの長岡のように根尾がショートのポジションに定着してくれれば言うことはないが、ポジション的には打撃に目をつぶれる守備力がなければ我慢して起用するのも難しい。
 その中で立浪監督は「投手・根尾」の可能性を否定せず「色んなことを言われると思うが、何とか根尾を生かしていかないと」と、二刀流も視野に入れながら育成していく考えがあることを明言した。
 もし大差の中での敗戦処理ではなく、ワンポイントの中継ぎ投手として起用できるようになれば、根尾の戦力としての価値は高まるし、チームの選択肢が増えることになる。
 池田氏は、こんな意見を持つ。
「立浪監督も色々と考えていると思うが、将来的に根尾をどうしたいのか、どうすることがベストなのか、の方向性を定める必要があると思う。二刀流として投手の可能性を追求するならば、本格的に練習しなければならないし、そうなると怪我のリスクが出てくるし、課題である打撃、守備へ割く時間も減ることになる。今回のように大差ゲームでブルペンへの負担を軽減するだけが目的の投手ならば、そこまで本格的な練習は必要ないだろうし、ベンチ入りの枠をひとつ確保するには、“敗戦処理ができる“だけでは物足りない。まず野手として1本立ちする実力をつけることが、大切のようにも思えるが、根尾が証明した、そのとてつもない可能性をどう生かすのか。これは球団、現場、そして本人が決めることだが、中途半端な形にするのが一番よくないだろう」
 すべてを否定から入って根尾の持つ才能と可能性を眠らせておくのはもったいない。根尾だからこそ起きている議論。そしてマウンドに上がるだけでファンを喜ばせることができるのもプロとして重要な要素である。プロ4年目で、少しずつフィジカルもできつつある今こそ、大谷翔平とはまた違った形での根尾の二刀流の挑戦を本格的にスタートさせるタイミングなのかもしれない。
(文責・論スポ、スポーツタイムズ通信社)

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