頭文字D、最後の解釈、間違ってない?

週刊ヤングマガジン連載しげの秀一頭文字D」の主人公藤原拓海の乗るトヨタAE86トレノについてよく追跡されているが、最後の解釈については間違ってない?

元々、グループA仕様4AGは1万1,500~1万2千回転可能なエンジンだったハズ。それを市販AE86に積んだ父親文太は、1万1千回転上限として拓海に伝えたハズ。以後、東堂塾初戦などは活かされた。

その後、高橋涼介と松本メカで中低速を太らせるセッティングに調整された。だが、戦い方は9千回転上限に限定しても、具体的にドコを上限とは言ってもいなかったハズだし、最終戦に当たって仕様の再調整はされなかったハズ。

あくまで、神奈川最終戦で高橋涼介の指示した最終作戦は一瞬のオーバーテイクに於いて、相手がシフトアップするタイミングでも引っ張りコンマ数秒を稼ぎ、抜く作戦だった。それはあくまで一瞬だし、NA同士のオーバーテイクでは勝負どころで使われる。拓海が想定以上にオーバーレブ状態を引っ張り過ぎたとも思うが、仕様の再調整されていれば壊れてないハズ。

 

 

 

 

 

 

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その走りは記憶に焼き付く! 『頭文字D』伝説モデルの進化列伝02 スプリンタートレノ(AE86型)後編
1/9(月) 19:00 Yahoo!ニュース 
ベストカーWeb
 累計発行部数5500万部を超える伝説のクルママンガ『頭文字D』。クルマ好きの若者たちはこれを読み、古き良きスポーツカーに昂り、峠へと繰り出した。2020年には新装版も発売され、連載終了からおよそ10年が経過しようとしている現在でもその熱は冷めやらず、当時のクルマたちは中古車市場においても高い人気を誇る。

【画像 ギャラリー】名車の実車を写真で見る!スプリンタートレノ(AE86型)編(5枚)

 本稿では、同作に登場した人気車をピックアップし、連載当時は詳しく語られなかった、各車の仕様(グレードやボディカラー)、カスタマイズ、チューニングの変遷などを紹介していく。第二回となる今回は、藤原拓海の愛車であるスプリンタートレノ(AE86型)の後編として、エンジン換装後の変更点を中心に紹介していく。

文/安藤修也
マンガ/しげの秀一

■プロジェクトD加入で戦闘力を向上
 主人公の藤原拓海が乗る「ハチロク」ことスプリンタートレノ(AE86型)は、拓海の成長とともに改良を重ね、新装版6巻ではついにレーシングエンジンを搭載した(前編参照)。結果、この時点での最強のライバルにして、一度は敗北した須藤京一のランエボIIIにも勝利できた。

 ランエボと互角に渡り合えるほどの戦闘力を手にしたということで仲間たちが色めき立つなか、拓海の父親にしてハチロクのオーナーでもある文太は、「こんなもんじゃねえ。こいつの仕上がりはまだ完成にはほど遠い…(中略)もっともっと…速いクルマになる!!」と確信していた。

 一方この頃、季節は冬となり、秋名山には雪が降った。そうなると家業(豆腐の配達)で使用するハチロクスタッドレスタイヤを履かざるをえないのだが、Vol.176「新人アルバイト(後編)」を見ると、ホイールが違うものになっていることに気づく。

 2ピース構造(?)のメッシュタイプのものに見えるのだが、当時、こんな雰囲気のホイールが中古で安く流通していたこともあり、きっと文太のことだからブランドにこだわりなくスタッドレス装着のために選んだように見受けられる。このあたりが庶民的というか、妙なリアル感が得られて、読んでいたスポーツカーオーナーらも親近感が湧いたに違いない。

 閑話休題。この時期、拓海とハチロクにとって大きな転換期が訪れる。それは、高橋涼介から誘われ、関東最速プロジェクトのための新たなチーム「プロジェクトD」のメンバーとなることだった。

 プロジェクトDでは、拓海のハチロクには松本修一という担当メカニックがつくことになる。この松本が、チームリーダーの高橋涼介の意見を聞きながら、コースごとに最適なセッティングを考え、実際にメンテナンスや整備をしてくれるのだ(パーツ費用もプロジェクトD持ちで!)。以後、クルマのメカニズムを知り尽くした松本の手で、ハチロクはさらに進化していくことになる。

■ボンネットをカーボン製に変更して軽量化
 プロジェクトDの県外遠征において、栃木の東堂塾に挑んだ際には、プロレーサーである舘智幸のシビックタイプRとバトルすることになる。この時、軽量化を図るためにカーボンボンネットを採用するのだが、カラーもブラックとなった(Vol.238「ホットライン」)。

 作中では最後までそれほど外観の変更が行われなかったハチロクなだけに、このボンネットのブラックカラー化が一番のイメージ変更となったのではないだろうか。これだけでもかなり精悍な印象となり、グッと"本物"っぽさが増すのだった。なおこの時、同時に助手席もバケットタイプに変更されている。

 この舘智幸とのバトルで、ハチロクは走行中にヘッドライトを消すブラインドアタック走法を初披露しているが、リトラクタブルヘッドライトを閉めた際に、ヘッドライトの上部もボンネット同様に黒く塗られていることに気づく。結果的に、ヘッドライトの開閉次第でハチロクの表情と見た目の印象が大きく変わることになるのだが、これもリトラクタブルヘッドライトのクルマならではの楽しみ方でもある。

 同じ頃、文太がいよいよ自分用のクルマとしてインプレッサを購入して、ハチロクを拓海に譲ることになる。この頃、プロジェクトDの埼玉遠征第1ラウンドが行われているのだが、バトル中のハチロクにドアバイザーがついていない。前戦からの軽量化のための処置かもしれないし、文太から、自分が乗らなくなったので、(タバコを吸わないから)バイザーを取っていいと許可が出たのかもしれない。

 なおこの後、文太からハチロクの名義変更をするよう言いつけられた際に、拓海は「ヘッドライトも軽いやつなんだぜ」と発言しており、ここも軽量化のためにパーツ変更が行われていたことがわかる。

■ラストバトルで華々しく散る
 茨城遠征では、パープルシャドウのゴッドハンドこと城島俊也とバトル。決着がつく寸前で、得意の溝落としを使いすぎたハチロクは、右フロントサスペンションを壊してしまう(バトルには勝利)。しかし、怪我の功名ではないが、この時の修理に合わせて、松本がかなり足まわりに手を入れてくれる。限界域での挙動をよりクイックにする方向でセッティングがリニューアルされたのだ。

 また、同時にリアまわりの重量を減らすため、リアハッチのガラスをアクリルガラスに変更。バックドアFRP製へと変更された。さらにエンジンは、中間トルクをすこし太らす方向でコンピューターのセッティングが変更されている。

 プロジェクトDにとっては最後の遠征となる神奈川遠征では、第2ラウンドR・T(レーシングチーム)カタリギ戦で、ハチロクはついにロールケージを導入する。一番の目的は衝突時のドライバーの安全性を確保するためだが、同時にボディ剛性の向上も見込まれて、ハチロクのような古いクルマにとってはありがたい装備追加となった。ちなみに拓海は、「がんじょうな箱の中にすわっているみたいな…不思議な感じですよ」と発言している。

 そして神奈川遠征の最終戦、同じAE86トレノの2ドアとバトルすることになるのだが、涼介の指示でエンジンセッティングが変更される。それは、一時期、エンジンの耐久性と戦闘力の両面を追求するためにレブを9000回転に限定していたのだが、改めて1万回転以上回る仕様に戻すことだった。

 結果、シフトチェンジの場面でのギアの守備範囲が広くなったことで、ためらうことなく踏んでいけるようになり、バトル終盤、拓海はそれを利用する。結果、拓海はエンジンをオーバーレブさせてしまい、ハチロクはゴール寸前でエンジンブロー。拓海のとっさの判断とテクニックでバトルには勝利したものの、ハチロクはこのバトルとともに廃車となる。数々の伝説を打ち立て、読者を魅了してきたハチロクは、2度目のエンジン大破で、その最後を迎えたのだった。

 ■掲載巻と最新刊情報

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