HOKA、こんなクツにこんな値段?

HOKA、フランス製らしいが、ソールはEVAラバーだけで定価2万弱?ナイキのエアーズームバイパーらでもズームエアー構造に、カーボンプレートまで装備しても定価2万5千円じゃない?こんな値段、オールレザーにカーボンプレートやクッション技術を投入された、エアージョーダンやエアーズームレブロンに匹敵するほどの高値だ。

今のランニングシューズ、果てしなくバカ高値をつけたモノと、アクティブギヤやワークマンなどの廉価カーボンプレート&厚底クッション装備シューズも存在する。

競技用シューズとしてなら、履く選手の足との相性も異なるし、履いて勝てなければ何の意味もない。

今の長距離ランナーはきっと、自分が選んだシューズではなく、メーカーから履かされているのではない?

 

 

 

 

 

 

 

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「HOKA(ホカ)」のMDに聞いた快進撃の理由!
2/13(月) 20:11 Yahoo!ニュース
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2023「HOKA」冬の陣① MDに聞く、日本戦略の巻
 
今回取材にお邪魔したのは、HOKAのポップアップストア「HOKA Marunouchi」(東京・千代田区)。シューズは、HOKAの代名詞ともいえるモデル「CLIFTON(クリフトン)」の9代目である
ランニングシューズの厚底化の勢いは、とどまることを知らない。実業団や大学のトップ選手など、いわゆるエリートランナー向けの厚底+カーボンプレートのレーシングモデル。その彼ら彼女らがトレーニングで使用する、カーボンプレート無しの厚底モデル(プレートがない分、脚への負担が軽くなる)。そして、こうした風潮を試してみたい我々一般ランナー向けの厚底モデル。さまざまな厚底ランニングシューズが、スポーツショップの棚を埋め尽くし、自分に合った一足にたどり着くのは、なかなか大変な時代となっている。

「HOKA」の詳細を写真で紹介

そんな現在の厚底ブームの源流を辿ると、2009年にフランスで生まれた「HOKA(ホカ)」に行きつく。HOKAはトレイルランから始まり、現在ではロードランニング、トレイルでもロードでも使えるオールテレイン、ハイキング用など幅広いラインナップを揃え、破竹の勢いでそのファンを増やしている。

見た目から判断できない、HOKAのフツーの快適さ
 
今回お話を伺った、デッカーズジャパンでHOKAのMD(マーチャンダイジング)を担当する大庭貴士さん(左)
筆者がHOKAを代表するロードモデル「CLIFTON(クリフトン)」の2代目を初めて履いたのは、かれこれ7年ほど前。最初は、あまりに厚底なので……と遠目に見ていたのだが、足を入れると、あらビックリ。何の違和感もなく、むしろフツーに快適。

何だかんだと履きこむうちに、アップダウンが激しい100㎞のウルトラマラソンでも、何度も筆者のへっぽこ走りを支えてくれる一足になっていた。と、前置きが長くなったが、今日は、HOKA快進撃の理由を、日本での販売戦略を担当するMDの大庭貴士さんに取材すべく、東京・丸の内のポップアップストアにお邪魔したのであった。

フランス生まれ、アルプス育ちの厚底シューズ
「HOKAは、スイス国境に近いフランスのアヌシーという街で生まれました。アヌシーは、フレンチアルプスに近く、HOKAはトレイルランニングのシューズからスタートしました。覚えておいていただきたいのは、私たちは単に、厚底を流行らせたかったわけではないということです。下りの衝撃吸収にミッドソールを厚くすることが有利なので、その機能を表現するために、結果的に厚底に行きついたのです」(大庭さん)

HOKAの日本戦略も、最初のターゲットはトレイルランナーだった。急拡大するトレイルのレースでのHOKAの使用率もうなぎのぼり、今のオンロードでのレースでHOKAが当たり前になっている以上に、HOKAはその分厚い顔でトレイルランナーたちの耳目を惹いたのだ。

山からオンロード、そしてファッションへ
 
2017年より日本で本格展開を開始したHOKA。最もクッション性の高い定番シリーズが「ボンダイ」、そしてボンダイと並び人気なのがクリ
「それまでも厚底のシューズは世にありましたが、HOKAは厚底にクッション性とスピード性という機能を求めました。ミッドソールのクッション性を活かして推進力に換えるために、揺りかごのように爪先と踵を滑らかに削り落とした『メタロッカージオメトリー』も特徴です。きれいにロッカーに乗り込めるように、ドロップ(踵から爪先にかけての傾斜)を小さくしてフラットに履けるようにしています」(大庭さん)

たしかにそれまでも、ヨーロッパやアメリカ発信で、敢えて厚底にすることで足の機能を高めることを狙ったシューズは存在していた。しかしHOKAは、こうした発想とは異なり、厚底に快適な走りを求めたことで、トレイルランニングブームを追い風に、ヨーロッパから北米、そして日本へ、オフロードからオンロードへ駆け出していったのだ。

「ボリューム感のあるシューズなので、ファッション感度の高い人たちも手にしてくれました。セレクトショップでの取り組みも始まり、そこから一般の方々にも認知が拡がったのだと思います」(大庭さん)

実は、「UGG(アグ)」や「Teva(テバ)」の家族!
新しいスポーツとしてトレランが広く認知されるこの時期、日本でのHOKAの展開は現在のデッカーズジャパンが執り行うことになる。デッカーズジャパンは、機能的かつファッション的にも支持されるブーツブランド「UGG(アグ)」やサンダルブランド「Teva(テバ)」も展開している世界的なフットウェアカンパニーだ。機能(パフォーマンス)軸でも、ファッション軸でも、きちんと商品の魅力を伝えることは同社の得意領域だ。

しかもデッカーズジャパンの伊藤輝希GMは、スポーツブランドの出身である。当時筆者も、伊藤GMからHOKAを扱う熱い意気込みを何度も聞かせてもらっていた。現在、HOKAの直営店では、3Dスキャンで足のサイズや形を計測しおすすめのシューズを提案するサービスや、最新のランニングシューズを試走できるトレッドミルを完備している。上記の全ての歯車がキチンと嚙み合って、現在の日本でのHOKAの人気に繋がっている。

厚底の正体は、EVA系素材
ずっと気になっていたのは、厚底の中身。大庭さんに聞きたかったのは、厚底の素材は何か? 見た目も手触りもEVAなのだが、HOKA自らミッドソールをマシュマロに例えるほど軟らかい。

「EVAをベースにブレンドして、強度や反発を変えています。EVA系は使い勝手が良いので、温度に左右されやすいウレタン系の素材はあまり使っていません。いわゆるエラストマー系素材も、今のところ使用していませんね」(大庭さん)

HOKAの故郷のフレンチアルプスでは、昼夜だけでなく標高によっても気温が1日の中で大きく変わる。EVAにブレンドしている素材などの技術的な部分は非開示となっているが、厳しいトレイルの環境でも十二分に耐えられる素材配合だと大庭さんは語る。

HOKAのロッカー構造には、2つの種類がある
「HOKAのロードモデルは、勾配が大きく変わらない路面で、足運びのローテが良くなるメタロッカージオメトリーを採っています。踵から爪先にかけて足裏全体が転がるような長いロッカー(HOKAでは「アーリーステージ メタロッカー」と呼ぶ)です。一方のトレイルモデルやハイクモデルは、不安定な路面でも安定させた上で、楽にロッカーを使えるように、中足部から爪先にかけてのロッカー構造(同じく「レイトステージ メタロッカー」)になっています。

HOKAでも、速さにこだわるランナーに向けて、マニュアルのスポーツカーのような、シューズの企画も行っています。しかしほとんどのモデルは、一般の方がスポーツとして走ったり歩いたりすることを楽しめるように、スピードも出るけれど、安定感もあるシューズとして受け入れられるように開発しています」(大庭さん)

ということで、次回はいよいよHOKAのランニングシューズの試走レビュー! 試すのは、HOKAのオンロードシューズの代名詞「CLIFTON(クリフトン) 9」(2月15日発売)である。


撮影/中田 悟
大田原 透

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