世の中ハイブリッド車だらけ、ソレでも敢えてプリウスを選ぶ理由?更々ない。
初代以外、2代目以降のプリウスは動力5ナンバーなのに車幅3ナンバー。挙げ句に高値、長期納期待ちなクルマだ。動力の割に車重は重く、速くはない。燃費は良いが、イキって飛ばせば悪化するし、チューニングなどすると更に悪化する。
昔、ロクでもない走り方をするのはメルセデスベンツ乗り、ベンツに乗れない輩はトヨタクラウンに乗っていた。それが、現在ベンツに乗れない輩はトヨタレクサスに乗る。レクサスに乗れない輩がプリウスに乗る。プリウスに乗る輩が、純正で優れた燃費のプリウスで煽り運転をし、イジったり噴かして走る。
ただ、それぞれの車種に合わせて、ハイブリッドも設定され尽くしている。だから、ハイブリッドと言えばプリウスではなくなった。それぞれの車種にハイブリッドがある。
機能分化として、5ナンバーでも3ナンバーでも、セダンやクーペやHBや1BOXやミニバンやクロカンにハイブリッド設定されれば、当然プリウスやプリウスαの需要が減るのは当たり前だと思う。
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もはや世の中ハイブリッド車だらけ! それでもあえて「プリウス」を選ぶべき理由とは?
2023.04.20 07:23掲載 WEB CARTOP 21
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この記事をまとめると
■5代目となる新型プリウスが登場
大径なのに幅が狭い! クラウンやプリウスが「謎のサイズ」のタイヤを装着するワケ
■現在は多くの車種にハイブリッドが用意されている
■それでもプリウスを選ぶべき理由とは?
いま多くのクルマにハイブリッドが用意されている
現行プリウスは、先代型に比べると、全高を40mm低く抑えて前後のピラー(柱)とウインドウも大きく寝かせた。クラウンと同様、最近では珍しく、フルモデルチェンジで外観を大幅に変更している。
外観を大きく変えた理由は販売の低迷だ。2009年に発売された3代目プリウスは、2010年から2015年に掛けて、1カ月平均で2万台以上を登録した。ところが先代型の4代目は、2022年の1カ月平均が約2700台であった。4代目の売れ行きは、3代目の約10分の1に留まる。
2022年の国内販売は、コロナ禍の影響で減少したが、2010年の85%だ。プリウスの10%という減り方は激しい。
プリウスの売れ行きが大幅に下落した背景には、ハイブリッドの充実がある。トヨタは早い時期からハイブリッドをそろえたが、3代目プリウスが登場した2010年頃は、クラウン/エスティマ/ハリアーなどミドルサイズからLサイズの車種が中心だった。2011年に初代(先代)アクアが加わったものの、プリウスには低燃費で価格の求めやすいハイブリッド専用車という特徴があった。
それが今は、売れ筋のトヨタ車には、すべてハイブリッドが用意される。コンパクトSUVならカローラクロス/ヤリスクロス/ライズ。ミニバンであれば、ノア&ヴォクシーやシエンタという具合だ。3代目プリウスで重視された実用的な機能は、前述の豊富にそろったハイブリッドによって満足させられる。もはやプリウスを選ぶ必要性は薄れ、売れ行きも3代目の10%まで下がった。
プリウスの需要が激減したなら、廃止する方法もあったが、トヨタのハイブリッドの伝統を受け継ぐビッグネームだから存続させたい。
ただしプリウスの需要が激減した以上、従来と同じ路線では存続できない。実用性ではミニバンやSUVのハイブリッドに勝てず、WLTCモード燃費も、ヤリスハイブリッドXが達成した36km/Lに見劣りする。従来のプリウスの価値や存在感が通用しなくなった。
そうなるとプリウスの性格や位置付けを変える必要があり、現行型はハイブリッドの付加価値を高めた。
ハイブリッドが備える付加価値の筆頭は、モーター駆動によって瞬発力が高く、加速は滑らかでノイズも小さいことだ。そこで現行プリウスは、1.8リッターエンジンをベーシックなXと定額制カーリースのKINTO専用にして、一般ユーザーが購入するグレードは排気量を2リッターに拡大した。エンジンとモーターの駆動力を組み合わせたシステム最高出力は、1.8リッターは140馬力だが、2リッターは196馬力と強力だ。
2リッターエンジンの上級グレードでは、モーターの併用による走りの良さをさらに向上させ、ボディ剛性や足まわりも熟成させた。走行安定性や操舵感を高めている。その表現として、ピラーとウインドウを寝かせ、外観をスポーティに仕上げたわけだ。
ただし前後席ともに、乗降性は従来型に比べて悪化した。後席の閉鎖感も強まり、後方視界も悪くなっている。速さに結び付くカッコ良さは強まったが、実用性は低下した。購入時には、後席の居住性と、車庫入れや縦列駐車を確認したい。
このようなフルモデルチェンジを行うと、従来型プリウスの実用性、燃費、価格の割安度に魅力を感じていたユーザーは、現行型を買わない可能性も高まる。
その一方で、5ドアクーペ風の車種が欲しいユーザーは、現行プリウスに新たな魅力を感じる場合もある。今はかつてのカリーナEDに相当する外観を重視した4ドア、5ドアモデルが存在せず、現行プリウスはそこに収まるからだ。販売店では「納期が長いためにお客様の注文に十分に応じられないが、従来型からの乗り替えに加えて、トヨタ車以外の需要もある。フォルクスワーゲンなどの輸入車から乗り替えるお客様もいる」としている。
現行プリウスの売れ行きは、ハイブリッドのニーズがさまざまな車種に分散されたから、3代目のように1カ月平均で2万台以上を登録するのは難しい。それでも2022年における1カ月平均の2700台以上は販売され、2024年頃には、1カ月平均で3500台前後に落ち着くだろう。発表時の月販基準台数は4300台で、これを長期的に達成するのは難しいが、堅調に売れ続ける。
以上のように現行型と今後のプリウスは、ハイブリッドの付加価値を追求するスペシャルティカーとして進化する。そして2リッターエンジンのハイブリッドは、ポート噴射と直接噴射を併せ持つ凝ったメカニズムを備える割に、価格は割安だ。今後のトヨタのハイブリッドは、この2リッターエンジンを主力にして、低燃費と併せて走りの良さも追求する。それは急増していく電気自動車への対抗策にもなるわけだ。
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