ロードスター、コスモ、RX7、マツダの失策!

80年代終盤から90年代序盤、マツダは車両のラインナップやバリエーション観念を放置したまま多チャネル化。それに合わせて意味差異ないFF同型車種を多種設定した。マツダオートザム、ユーノス、アンフィニオートラマと販売店種類だけ増やし、似通ったFF車両ばかりを顔替バッチ替で並べた。原価的には安く種類を増やしたが、結局、マツダ内販売店同士の共食状態だった。

逆に、FR車両はそれぞれ共用させず、ロードスター、RX7、コスモを独立させたクルマにしてしまった。

やり方はあった。ロードスターとRX7とコスモを車体共用して、作り分けても良かった。そうすれば、2ロータリーや3ロータリーのロードスターや3ロータリーのRX7もあり得た。ロードスターとRX7だけ共用させるなら、RX7の車幅だけの無意味な3ナンバー化を防げた。RX7とコスモだけ共用させるなら、スポーツのRX7とラグジュアリーのコスモで作り分け、3ロータリーのRX7を作れた。

自らの愚策で自らの首を絞めただけだ!

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ユーノスコスモとは? 買う・乗るなら今? 特徴や中古市場での価値を徹底解説!
11/8(水) 7:10 Yahoo!ニュース
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ユーノスコスモとは?
 
量産車初となる20B型3ローターエンジンを搭載したことでお馴染みのユーノス・コスモ。唯一無二の貴重なエンジンということもあり最近では旧車ファンからも注目されている。
SUVとは違い国内外市場で存在感がなくなりつつある2ドアクーペ。ただ少なくとも2000年くらいまでクーペは若者を中心に、大きな人気を得ていました。

【写真】超格好いいじゃないか! 幻のコンセプトカー「RX500」とは

今回紹介するユーノスコスモはクーペ全盛の1990年に登場。当時としてはまだ珍しかった全車3ナンバーのラグジュアリークーペとしてデビューしています。

国産クーペのトヨタソアラをはじめ、メルセデス・ベンツSL、ジャガーXJ-Sなどの海外モデルをライバルとして開発されましたが、それらと異なるのはパワーユニットロータリーエンジンを採用したこと。

RX-7に搭載されている13B型2ローターエンジンに加え、量産車初となる20B型3ローターエンジンも採用したことで、SLやXJ-Sが搭載する5リッターオーバーのV8エンジンに対抗しました。

国内外市場で高級クーペの需要があるからこそ登場したユーノスコスモでしたが、開発コンセプトは1967年にデビューしたコスモスポーツを復活させること。

ただコスモスポーツをもとにし、デザインこそ同車のイメージを残しましたが、小型車の枠にとらわれない個性的なフォルムを採用。パワーユニットはレースで活躍していた3ローターエンジンを搭載し、現代(当時)のスペシャリティクーペに仕立てられました。

ユーノスコスモの特徴とは?

特徴その1:世界唯一の3ローターエンジンを搭載

ユーノスコスモ最大の特徴は、世界初の3ローターエンジンを搭載したことなのは間違いありません。

654cc×3の20B型3ローターエンジンはもちろん市販車では初搭載。合わせて量産車世界初のシーケンシャル・ツインターボインタークーラーを装備して最高出力280馬力、最大トルク41.0kg-mと、とくに強烈なトルクを発揮するパワーユニットに仕立てられました。

ハイパワーを実現した3ローターエンジンと運転状況に応じて順次ターボを作動させるシーケンシャル・ツインターボにより低回転からでの高いトルクを得ることが可能となり、加速はもちろん高級車にふさわしいゆとりがある走行性能を実現しています。

特徴その2:RX-7ゆずりのフロントミッドシップシャシー

ユーノスコスモはFRレイアウトを採用。コンパクトなロータリーエンジン搭載車という特徴を活かし、エンジンやトランスミッションホイールベース内に集中して配置するフロントミッドシップレイアウトを採用しました。

このレイアウトを採用したことで、回頭性をはじめとする優れた操縦安定性を実現していることが特徴です。

フロントはダブルウイッシュボーン式、リヤはマルチリンク式サスペンションを採用。リヤダンパーには左右2本ずつのツインダンパーを装備し、走行性能を高めただけでなく乗り心地の向上にも貢献しました。

特徴その3:フランス産檜など素材にこだわった豪華インテリア

有機的な一体感をテーマにデザインされたユーノスコスモのインテリア。「贅を尽くした」と表記したくなるほど質感にこだわった室内は同車の大きな特徴です。

クルマのインパネというよりモダンな部屋をイメージする同車の室内は水平基調でデザイン。ドアトリムからセンターコンソール、リヤトリムと一体的な造形で仕立てられました。

従来の高級車とは異なりウッドの使い方もこれまでにない配置がされていて、それはいま見ても新鮮。

その木目パネルはフランス産の檜材(加工はイタリア・ミラノ)を用い、本革張りのシート素材はオーストリア製の最高級品を使用するなど各種素材もこだわれています。

特徴その4:最新(当時)ナビシステムCCSを装備

いまでは当たり前となった車載ナビですがユーノスコスモが登場した1990年はまだ黎明期。ブラウン管モニター上に電子地図を表示する(だけの)ナビが主流でした。

そんななかユーノスコスモに搭載されたのが世界初となるGPSナビ“CCS(カー・コニュニケーション・システム)”。

GPSに加えて地磁気感知やビーコンも状況に応じて選択しながら利用できる、当時としては最新の複合システムだったCCSですが、もちろん現在のナビと比べると操作はかなり面倒。現在地や目的地の電子地図のエリア選択からスタートし、ゴールまで走行する高速道路なども選択した上で目的地までのルートが表示されるというものでした。

ユーノスコスモ登場後、検索機能やルートガイドを可能としたナビが続々と登場していきましたが、CCSが車載ナビの機能発展に大きく貢献したのは間違いありません。

ユーノスコスモはいまが買い時!?
ユーノスコスモの燃費

2つのロータリーエンジンを搭載したユーノスコスモですが、気になるのは燃費。MX-30ロータリーEVで復活したロータリーエンジンですがそれは発電用。ユーノスコスモが登場した時代のロータリーエンジンといえば燃費が悪いことが世の中の常識でした。

ユーノスコスモの燃費を見ると2ローター13B型エンジン搭載車で6.9km/L、3ローターの20B型エンジン搭載車となると6.1km/L(いずれも10モード燃費)となります。

現在のWTLCモード燃費に直すとさらに悪化(3km/L以下?)するほど強烈な燃費性能。ガソリン高が続く現在ではありえない数値ですがデビュー時は好景気に湧いていたからか、それともガソリン価格がいまほど高くなかったからなのでしょうか。ロータリーエンジンを搭載する高級クーペということもあり、当時の自動車専門誌を見てもそれほど問題視されていなかったようです。

ただ、デビュー後はメディアの試乗記やユーザーから20B型3ローターエンジンの燃費の悪さが大きな話題となり、「スピードメーター並みに動く燃費計」「極悪燃費車」などなどの悪評が飛び交いました。

ユーノスコスモ13Bと20Bの違いは?

先程お伝えしたようにユーノスコスモ最大の特徴は、20B型3ローターエンジンを搭載したこと。2ロータリーエンジンをベースにハウジングとローターを継ぎ足し3ローター化。量産車初となるシーケンシャルツインターボインタークーラーを組み合わせ、最高出力280馬力を発揮しています。

電子制御4速ATを組み合わせた20B型エンジンはシーケンシャルターボを組み合わせたこともあり、アクセルに対するレスポンスは抜群。一般的なレシプロエンジンならV12エンジンに匹敵すると評された3ローターエンジンはスペック以上の性能を誇っていた(自主規制スペックに合わせるためデチューンしたとも)のは確実で、爆発的な加速と力強さを備えていました。

もうひとつのパワーユニットとなる13B型ロータリーエンジンは、20B型とは異なり2ローター。20B型と同様にシーケンシャル・ツインターボを装着し最高出力230馬力を発揮しました。

13B型エンジンは20B型エンジンと比べてパワーはもちろん、とくにトルク(20B型:41.0kg-m/13B型:30.0kg-m)が劣っていたことが大きな違いといえるでしょう。

ただ13B型エンジンがトルク不足というわけではなく、20B型3ローターエンジンのトルクやドライバビリティがあまりにも優れていたことによる違いとなります。

ユーノスコスモの販売期間はいつからいつまで?

スタイリングや贅沢な内装など、いま見ても魅力的なユーノスコスモ。「初代コスモ(1967年)を復活させる」とのテーマで開発された同車ですが、当時マツダのハイソカーとして販売されていた3代目コスモ(の2ドアハードトップ)の後継モデルとして1990年4月に発売されました。

デビュー時は大きな話題を集めましたが思ったほど販売は振るわず、大きな改良やマイナーチェンジが行われないまま1995年8月に生産終了。翌1996年6月に販売が終了しています。

中古車市場でのユーノスコスモについて
伝説の3ロータリーの20Bは生き残っている?

執筆時点で中古車販売サイトをチェックしてみたところ、ユーノスコスモの中古車は全国で6台しか販売されていません。そのなかで20B型3ローターエンジン搭載車は3台。希少な存在になっていることには間違いありません。

販売されている3台うち1台は最上級グレードの「タイプE CCS」(678万円)、その他、特別仕様車の「タイプSX」(435万円)、残りの1台はエントリーグレードをベースにしたル・マン24時間優勝記念の特別仕様車「タイプS」(880万円)。

いずれも13B搭載車と比べて2~3倍の中古車価格がつけられています。

いまユーノスコスモは買いのタイミング?

2023年現在、ユーノスコスモの購入を考えている方が何人いるかはわかりませんが、欲しいと思う方にとってはいち早く購入することをためらってはいけません。

ネオ旧車などと呼ばれる80~90年代のモデル、とくにスポーツカーの中古車価格については高値が続いているのが現状。今後、価格が下がることは考えにくく、また状態が良い車両が中古車として市場に出る可能性は年々少なくなります。

相当な覚悟と予算、あと整備(とくにロータリーエンジン)してくれる工場などが必要となりますがユーノスコスモを欲しい人にとっては、いまが買いのタイミングといって間違いないでしょう。

まとめ

1990年から6年間で約9000台しか販売されなかったユーノスコスモ。当然、現存する中古車は少なく、3ローター車においてはさらに希少な存在なのは間違いありません。

ただ、デビューした当時はもちろん現在でもその存在感は圧倒的。とくにモダンファニチャーをイメージさせる内装は大きな魅力を備えています。

中古車価格やいまの時代には沿わない燃費の悪さなど購入することは現実的ではないですが、それでも欲しいと思う人にとっていまが買い時なのかもしれません。
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