ホンダビート、NSXと並ぶアダ花!

当時のホンダは、四輪のF1、二輪の世界GPをそれぞれ頂点に、栄冠を争っていた。技術競争たるモータースポーツ、常に優れたモノを作らねば勝てない。遊びを作ろうと、言い訳は利かない。勝てないなら、ダメな技術だ。

ホンダは80年代中盤以降、市販車でも、二輪ではレーサーレプリカとして2サイクル250ccでNSR、4サイクル750ccでVFRを投入して、絶大な支持を得た。そして、四輪でもVTECを直4エンジンに投入し、シビックやCRXらは支持された。そんな中、FFばかりの四輪でも品揃えとして、FRやミドシップを望む声が上がった。特に、CRXやプレリュードのミドシップ化だった。FFユニットの置き換えミドシップは、ルノー5ターボやトヨタのMR2でも行われ、安く高性能なミドシップ作りには現実的だった。軽でも、トゥデイをミドシップ化すれば良いのだと。

だが、ホンダはワザワザNSXやビートを新造、専用設計ばかりで高コスト。NSXには、誰も望まずレースにも不向きでディーラーサービス困難なアルミ造り、ビートには軽のSOHC用VTECなどを搭載した。共用もしない、量産に向かない、見掛けの先進をひけらかすだけの造りは、本田宗一郎を会長に追いやりクルマ作りからハズした腰巾着連中最大の愚策だった。

NSXとビートは、それぞれにバカ高値付、大して流通もしなかった。

木下隆之、二輪はちゃんと見てないのだろう。64馬力?8500回転?同時期のホンダの400cc直4、キャブレターなのに1万回転以上回って同等の馬力を出した。それこそ、CBR400のエンジンを積めば、遥かに安く高機能なクルマがデキた。

ヤマハやスズキ同様、せっかく二輪もやっていたのに、四輪に活かせない。

セクショナリズムのなせるワザか。

 

 

 

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エンジン屋でありレース屋のホンダ かつて高回転を極めたふたつの「ビート」とは
12/6(水) 17:00 Yahoo!ニュース
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“レース屋”ホンダ、高回転エンジンの美学(?)
「ホンダ」、「ビート」とキーボードを叩いてネット検索すると、クルマとバイク、ふたつの「BEAT(ビート)」が表示されます。1991年に誕生したクルマの方の「ビート」は、軽自動車としては稀なオープンカーでした。直列3気筒のNA(自然吸気)エンジンを搭載し、そのパワーユニットミッドシップにレイアウトしていたことにも驚かされます。

【画像】ホンダが作ったふたつの「ビート」を画像で見る(10枚)

 
1991年に登場したホンダ「BEAT(ビート)」は、軽自動車初の2シーター・ミッドシップ・オープンカー
 軽自動車の規定では、排気量は660cc未満でなければなりません。最高出力は業界の自主規制により64psと定められています。ですから、軽自動車を生産する各社はミニマムな排気量で自主規制枠ギリギリの64psを絞り出すためにターボチャージャーを組み込んでいましたが、「ビート」はその助けを借りずに達成していたのです。

 ターボチャージャーではなく「NA(ノーマル・アスピレーション)」で64psを達成するのは容易ではありません。「ビート」ではそれをマルチスロットルという特殊な吸気システムを組み込むことで達成していました。エンジンの高回転域で、いわば無理矢理にそのパワーを引き出していたのです。

 3連スロットルというレーシングエンジン並みの機構も採用していました。8500rpmという高回転特性だったのは、バイクメーカーでもあるホンダの技術があったからだと、僕(筆者:木下隆之)は考えます。

 しかもそれを、コクピットの背後にミッジシップマウントしていたのです。それは、ホンダが“レース屋”でもあるからではないでしょうか。

「高回転NAエンジン+ミッドシップ+オープン」

 まさにホンダが伝統的にこだわってきた、フォーミュラ1のようなスタイルです。

 したがってそれはとても元気な走り方をしました。さすがにターボエンジン車には加速で劣りましたが、コーナリングは際立っており、ワインディングを軽快に駆け抜けたのです。

「峠の下りでは最速」

 そんな褒め言葉のような、ディスられている(?)ような言われ方もしていました。

 残念ながらデビューからわずか5年、1996年に生産は終了しましたが、ホンダという会社がガソリンエンジンに関してただならぬ思い入れがあることを、まざまざと見せつけてくれたのが「ビート」だったのです。

 一方で、ホンダは軽自動車の「ビート」を発売する8年前の1983年に、原付スクーターの「ビート」をローンチしています。

バイクの方の「ビート」とは……?
 排気量49ccの水冷2ストローク単気筒エンジンを搭載していたバイクの方の「ビート」は、そのエンジンがまた強力で、最高出力は7.2psを炸裂させていました。現在のホンダ「タクト」は49ccで最高出力が4.5psですから、どれほど強力だったかが想像できます。

 
1983年に発売されたホンダ「BEAT(ビート)」は、世界初の水冷2ストロークエンジンを搭載した50ccクラスの原付スポーツスクーター。その際立つスタイリングは現在でも斬新に目に映る
 特殊な排気デバイスを採用しており、デュアルチャンバーとしていたのです。サブチャンバーは低速トルクのため、メインチャンバーは高回転用、しかもその切り替えは、ライダーがペダルを踏み替えて選択するというものです。

 メーター内にはメインチャンバーとサブチャンバーの出力特性を表す性能曲線が描かれていました。高回転型にチャンバーをセットすると、赤ランプが点灯する仕掛けです。

 軽自動車の「ビート」は660ccという排気量枠の中で特殊な吸気システムを採用し、64psを絞り出しました。バイクの「ビート」は2タイプの排気チャンバーを切り替えることで、原付50cc枠の頂点を極めたのです。いやはや、ホンダは高回転エンジンに美学を抱くメーカーのようです。

 近い将来、ホンダは内燃機関から決別すると公表していますが、こんなふたつの「ビート」を作ったメーカーが、本当にガソリンエンジンから離れることができるのでしょうか? 軽自動車とバイクの「ビート」を思い出すと、それには懐疑的な気持ちになってしまいます。
木下隆之
 
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