BRZとロードスター、中途半端なクルマ

BRZとロードスターが、世界に誇るスポーツカー?どちらも、中途半端なクルマだ。

クルマは規格商品だ。その規格の中で如何に優れた機能を発揮デキるかが、その商品性を物語る。

BRZはハチロクと共に、以前は2リッターエンジンに車幅だけハミ出したクルマだったが、今度はサイズに合わせてエンジンも拡大した。ただ、サイズ拡大したが、その割にパワーなくない?リッター100馬力もない。今や、ポルシェの水平対向でもリッター100馬力あるョ!1気筒当たり500cc超す4気筒は、今のポルシェでもやってるが、どうなの?

ロードスターは先代に続いて、車幅3ナンバー。このクルマをどうしたいの?インターナショナルに大々的に売り出したいなら、アルファ124ではなく、このクルマから1.4リッターターボやるべきじゃないの?1.5リッターの意味ある?この数センチ、ハミ出す意味ある?5ナンバーサイズに収めて、2リッター直4や直4ターボにすれば良かったんじゃないの?

自動車メーカー、技術屋の暴走を止める事務屋はいないのか?1人として、規格を咎める役職者や役員はいないの?

 

 

 

 

 

 

 

**********************************

世界に誇るニッポンのスポーツカー! スバルBRZマツダ・ロードスターを乗り比べる!!
12/12(日) 20:00 Yahoo!ニュース
 2
 
日本を代表する2台のスポーツカーを乗り比べる!!
 
スバルBRZ Sとマツダ・ロードスターS
4代目までその精神が脈々と受け継がれ、さらなる改良がほどこされる予定のマツダ・ロードスターと、2代目となって排気量を拡大し、よりパワフルになったスバルBRZ。この2台を、ロードスターを乗り継いだモータージャーナリストの石井昌道が公道で試した。

【写真14枚】スバルBRZマツダ・ロードスターの乗り比の詳細画像はコチラ

◆モデルチェンジして遅くなったスポーツカー!?

クルマ好きにとって日本はなかなかいい国だ。なぜなら自国の自動車メーカーにスバルBRZマツダ・ロードスターといった身近なスポーツ・モデルがあるから。動きが軽く、パフォーマンスが過剰ではないから、たとえば交通量の少ない早朝の都心を流すといったシーンでも気持ち良く、いざワインディング・ロードを目指せば、腕自慢をも唸らせる奥深い走りが堪能できる。

欧州や米国には煌びやかでスイートなスポーツ・モデルが数多あるが、こういう丁度いいモデルが案外ない。モデルチェンジする時には従来型を超えなくてはならないという呪縛でもあるのか、速さが増していくのが常だが、ユーザーが必ずしもそれを求めていないのはロードスターが証明している。考えてみれば、モデルチェンジで従来型より遅くなったなんてスポーツ・モデルは世界中を探してもロードスターぐらいなものだろう。だが、自らの初代モデルの軽やかさや気持ち良さをベンチマークとして現代風に仕立てることが評価され、ユーザーに受け入れられているのは事実だ。

今回は、そんな希有な存在であり、日本らしいともいえるロードスターと、登場したばかりの2代目BRZを乗り比べてみた。BRZトヨタ86との共同開発で初代は2012年にデビュー。企画・デザインはトヨタ、開発・生産はスバルと役割分担されていたが、トヨタ側が狙っていたのはAE86の世界観の復活だった。誰にでも手が届くスポーツ・モデルで、チューニングがしやすく、サーキットを走り込んでもコストがかからないようターボや4WD、大径タイヤなどは採用しない。ただ、トヨタにはいつの間にかスポーツ・モデルが皆無になっていて、流用できるパーツもノウハウもなかった。そこで協業に繋がったわけだが、スバル側としては水平対向エンジン+4WDがアイデンティティであり、スポーツ・モデルならターボが当たり前。自然吸気のFRモデルを造るなんて考えたこともなかった。だが、水平対向エンジンの利点である低重心は、ターボや4WDではないことで一層強調された。協業だからこそ他にはない重量配分に優れたFRスポーツが生まれてきたのだ。

エンジンは2リッターから2.4リッターへと排気量アップ。従来型よりも速くしてきたわけで、トヨタ的には洒落が効いていたボア×ストローク=86×86mmではなくなってもいる。2リッターのままでも良かったのでは? と思いつつ走りはじめてみたが、決して過剰ではなく、バランスの良さはあいかわらずだった。

まず感心するのは車体全体がしっかりしていること。SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)で養った知見を用いてインナーフレーム構造と構造用接着剤を採用。初代に対してフロント曲げ剛性約60%アップ、ねじり剛性約50%アップを実現したというが、その恩恵は街中をゆっくりと走らせるだけでもわかる。ソリッドで硬派な雰囲気が伝わってくるのだ。

エンジンは水平対向自然吸気らしいフィーリングで、回転上昇と速度の伸びがきっちりとリニア。正直に言えば低・中回転域ではこれといって感動はないのだが、5000回転付近から俄に活気づき、6000、7000、と回っていくほどに興奮させられる。トップエンドの7500回転ではレブリミットに当ててしまった時の“ファファッン”というサウンドも楽しい。排気量アップで相対的にショート・ストロークとなり、吹き上がりの鋭さが一段と強調されたのだ。低・中回転域も初代に比べトルクがあって走りやすく、排気量アップは正しい判断だった。

コーナリングBRZのハイライトで、ノーズの動きはシャープなのにサスペンションにいやな硬さはなくしなやか。ノーズ周りの重心の低さを存分に発揮している。スタビリティも高く、コーナーの立ち上がりでは思い切ってアクセルを踏み込んでいける。自動車として大いにレベルアップが図られているが、かといって上質なプレミアムカー的な方向ではなく、走りを満喫させる硬派な雰囲気に満ちあふれているのがいい。サーキットなら、もっと楽しいだろうなとワクワクさせられるのだ。

◆スピリットは同じ

一方のロードスターは、日常域でドライバーを気持ち良くさせることにおいては天才的だった。アイドリングからアクセルを一踏みしたときの“ファンッ!”という軽快な吹き上がり、シフトそのものが歓びになるフィーリングの良さ、ヒール&トゥがばっちり決まるペダル配置など、心憎いばかりに細部が磨き込まれている。人間中心というマツダの哲学が生きている。

コーナリングも低速域から楽しめるものだった。BRZは攻めれば攻めるほど興奮度があがり、タイヤの限界スレスレを引き出し、状況が許せば少し滑らせてみたいという欲望が沸いてくるが、ロードスターはちょっと違う。タイヤの限界の範囲内で、自らステアリングやペダルを操作してピッチングやロールを造りだし、思い通りにコントロールしていくことに歓びがある。今回の試乗車がSという素のモデルだったのも関係しているかもしれないが、とにかくサスペンションがスイスイと動いて、どんな速度域でも姿勢づくりを楽しませてくれる。こういった速さに依存しないドライビング・プレジャーを造り出すセンスは、モデルチェンジしても速くならない方針をとってきたからこそ養われたのだろう。

日本らしいというのはまさにそこで、価格やパフォーマンス、ドライバーのスキルなどに関係なく、多くの人をハッピーにさせる実に民主的なスポーツ・モデルなのだ。BRZも誰にでも手が届くという点でスピリットは同じだが、ロードスターよりは高い速度域で楽しませ、もう少し硬派なドライバーに向いている。今回のモデルチェンジで全体のレベルアップが図られたが、スバルらしいダイナミクス性能の醍醐味を味わうには丁度いいバランスとも言える。

いずれにせよ、日本には速くはないけれど、ドライビング・プレジャーの高さでは世界に誇れるスポーツ・モデルが揃っている。大変革の時代を迎え、自動車が大きく変わっていくとしても、多くの人をドライビングで楽しませたいというメーカーの思惑がある限り、未来は明るいと期待できるのだ。

文=石井昌道 写真=茂呂幸正

■スバルBRZ S
駆動方式 エンジン・フロント縦置き後輪駆動
全長×全幅×全高 4265×1775×1310mm
ホイールベース 2575mm
トレッド(前/後) 1520/1550mm
車両重量 1270kg
エンジン形式 水冷水平対向4気筒DOHC
排気量 2387cc
最高出力 235ps/7000rpm
最大トルク 250Nm/3700rpm
トランスミッション 6段MT
サスペンション(前) マクファーソンストラット/コイル
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン/コイル
ブレーキ(前/後) ベンチレーテッド・ディスク/ベンチレーテッド・ディスク
タイヤ(前後) 215/40R18
車両本体価格 326万7000円

マツダ・ロードスターS
駆動方式 エンジン・フロント縦置き後輪駆動
全長×全幅×全高 3915×1735×1235mm
ホイールベース 2310mm
トレッド(前/後) 1495/1505mm
車両重量 990kg
エンジン形式 水冷直列4気筒DOHC
排気量 1496cc
最高出力 132ps/7000rpm
最大トルク 152Nm/4500rpm
トランスミッション 6段MT
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン/コイル
サスペンション(後) マルチリンク/コイル
ブレーキ(前/後) ベンチレーテッド・ディスク/ディスク
タイヤ(前後) 195/50R16
車両本体価格 263万4500円

(ENGINE2022年1月号)
ENGINE編集部

**********************************