並べたらわかる。カウンタックより速いワケはない!

フェラーリは意外とコンサバティブ、DOHC化や四輪独立懸架やミドシップらは、ランボルギーニより1モデル分以上遅い。

ランボルギーニがV12横置ミドシップミウラを出した時に、フェラーリはV12縦置FRのデイトナを出した。どちらも、最高速度300キロを狙ったクルマだったが、双方惜しくも届かなかった。

そうして、次世代車両に移った。フェラーリはF1譲りのフラット12をミッション&デフと2階建で縦置ミドシップミウラ的な3分割カウルに収めた。ランボルギーニは、ミウラのV12横置やセンターモノコックやフロントラジエーターをやめ、縦置と全通型フレームとサイドラジエーターに置き換えた。

明らかに、フェラーリBBよりランボルギーニカウンタックの方が、メカ的にも先を行っていた。あの時点の空力的見地に於いても、前面投影面積などで格段に優れていた。リフトという面で空力ネガがあったが、エンジン馬力や空力や車両重量などから考えても、フェラーリBBがランボルギーニカウンタックより速いと信じる者など皆無であったろう。

鈴木亜久里らは、フェラーリBBは良くデキた自動車だが、ランボルギーニカウンタックはやかましいし乗り心地悪くて降りたくなったと言ってた。

そういう意味で、色のハッキリ分かれた2車、将に、好敵手同士と呼ぶに相応しいと思う。

 

 

 

 

 

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【4600万円で落札】「テスタロッサ」へと続くV12ミッドシップフェラーリの始祖「365GT4/BB」は「カウンタックLP400」に勝てるのか!?
1/11(火) 12:10 Yahoo!ニュース
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テスタロッサ」へと続くV12ミッドシップフェラーリの始祖とは
 さる2021年11月19日、RMサザビーズ社はフランスのポールリカール・サーキットを会場として「The Guikas Collection(ギカス・コレクション)」オークションを開催した。

【画像】スーパーカーブーム時代に心躍らせた「BB」をたっぷりお見せします(32枚)

 単一の出品者のみで構成されたこのオークションでは、主に1970年代以降のレーシングスポーツカーを中心に、77台もの希少なクラシックカーが競売されたのだが、かたわらで売り主であるジャン・ギカス氏が情熱を注いだ1970-80年代スーパーカーも数多く出品。

 その中には、先般VAGUEでもオークションレビューをお届けしたランボルギーニカウンタック」に加えて、その宿命のライバルともいうべきフェラーリ「BB」も「365」と「512」が、結果として2台競演するかたちで競売のステージに登壇したという。そこで、ここではまず「365GT4/BB」を紹介しよう。

 
リトラクタブルヘッドライトにV12エンジンをリアミッドに搭載するなど、当時のスーパーカーのトレンドを取り入れていたフェラーリ「365GT4/BB」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
●1974 フェラーリ「365GT4/BB」

 1970年代初頭のフェラーリは、かねてから高い人気を得ていた「365 GTB/4デイトナ」に代わる、新しいプラットフォームを開発した。

 1971年秋のトリノ・ショーにてショーデビューを果たした「365GT4/BB」は、デイトナと同じ4.4リッターながらバンク角を180度に拡大したV型12気筒エンジンを、トランスミッション/ディファレンシャルの上階に搭載することによって、フェラーリの12気筒ストラダーレとしては初となるミッドシップ12気筒エンジン(通称ボクサー)を実現。後に「512BB」から「テスタロッサ」を経て、1990年代中盤の「F512M」にいたるファミリーを形成することになる。

 そして、その端緒を切り拓いた365GT4/BBは、1973年から1976年にかけてわずか387台が製造されたといわれている。この数字が示すとおり希少価値の高い365BBは、フェラーリのコレクターや愛好家がとくに熱望するモデルとなっているのだ。

 今回「Guikas Collection」オークションに出品された365GT4/BBは、シャシNo.#18025で1974年6月に完成したといわれる個体。124台目の365GT4/BBとされ、現在と同じ「アルジェント・メタリッツァート(Argento Metallizato:メタリック・シルバー)」のボディカラーに、インテリアは「ペッレ・ネーラ(Pelle Nera:黒レザー)」のコンビネーションでマラネッロ工場をラインオフしたことが判っているという。

一流のプロによってメンテナンスされた「BB」の落札価格は?
 今回紹介する124台目の365GT4/BBは、レナート・ノチェンテーニがフィレンツェ近郊プラートの街で経営していた高級車ディーラー「ガラージェ・ラ・ロトンダ(Garage La Rotonda)」を介して、フィレンツェ登録であることを意味する【FI 743497】のナンバーとともに、新車として初代オーナーに納められたという。

 その後、この365GT4/BBはイタリア国内のエンスージアストのもとを転々としたのち、2011年にドイツ在住のフェラーリ愛好家に譲渡。2019年1月にギカス氏のコレクションに加わる。

 
後継モデルとなる「512BB」との外観上の大きな違いは、リアライトと同じ形状でリフレクターがデザインされており3連ライトに見える点だ(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
エスティメートの最高額を上回るハンマープライス

 またイタリア時代の2006年12月には「フェラーリ・クラシケ」の認定を受け、エンジンがマッチングナンバーであること、正しいタイプのギアボックスが搭載されていることが確認された。加えて2007年から2009年まで、同じくマラネッロのフェラーリ・クラシケに委託され、機関部の大規模なメンテナンスが施されたとのことである。

 ドイツのオーナーに譲渡されたのち、#18025はマラネッロに一時的な里帰りも果たし、元色であるアルジェント・メタリッツァートを維持したまま「カロッツェリア・ザナージ(Carrozzeria Zanasi)」による慎重な再塗装が施された。

 また、ザナージと同じくモデナの名職人として知られる「ルッピ(Luppi)S.r.l」によるベージュ本革レザーの張替えもおこなわれたとのことである。

 ドイツに戻った#18025は、さらにスイス・ルガーノ近郊の「ケッセル・レーシング/レーシングカーSA」によるエンジンのフルオーバーホールを受けたのち、イタリア・パルマ近郊の「GPSクラシックS.r.l.」によってサスペンションまわりのオーバーホールも施されるなど、複数のフェラーリスペシャリストによって極上の1台に仕立てられた。

 今回のオークション出品にあたって、フェラーリの発行した当時モノのドキュメントはもちろん、フェラーリ・クラシケの「レッドブック」も添付されたこの美しい365GT4ベルリネッタ・ボクサーは、フェラーリ・コレクションに追加する価値のある個体として、「次の世話人」が極上の愉悦を味わうだけの準備ができている、と説明が加えられている。

 そんなキャッチフレーズとともに、RMサザビーズは27万5000-35万ユーロのエスティメートを設定した。

 そしてリザーヴ(最低落札価格)なし、つまり売り切りでおこなわれた競売では35万3750ユーロ、日本円に換算すると約4600万円で落札されることになったのだ。

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 さて、同じ「ギカス・コレクション」オークションに出品されていたランボルギーニカウンタックLP400」の落札価格は、90万5000ユーロ(邦貨換算約1億1580万円)。LP400の生産台数が157台(ほかに152台説など諸説あり)といわれているので、387台が製造されたとされている365GT4/BBの半分以下。

 市場での人気もさることながら、生産台数もオークションでのプライスの大きな要因になるのであろう。
武田公実

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