R・バーンとA・ニューイ、80年代後半のベネトンとレイトンハウスのデザイナーとして、V8コスワース搭載車両を空力シャシーでターボやV10/V12のトップ車両を追い回せるまでに引き出した。しかし、あまりに空力を追究し過ぎて不振に陥るコトもあり、座を追われるコトもあった。
バーンは一時的にJ・バーナードに取って代わられ離れて理論を追究し、ニューイはウィリアムズでP・ヘッドの下に就き、91年以降ウィリアムズの弱点だった空力を補い、最強マシンを作り続けた。
J・バーナードのフェラーリ行きにより、94年からベネトンに戻ったバーンはM・シューマッハと組み、94・95年チャンピオンマシンを作った。ベネトン⇔フェラーリで、シューマッハ&ハーバート⇔アレジ&ベルガー移籍の時、またF1を離れた。
以後、ニューイはウィリアムズでM・ハッキネンをチャンピオンに、その後移籍したレッドブルでもチャンピオンマシンをデザインしている。
バーンは、フェラーリを離れたバーナードの後を受け、フェラーリに加入、再度シューマッハと組み、フェラーリにコンストラクターズやドライバーズタイトルをもたらした。
ニューイはずっとレッドブルでF1に関わり続けているが、バーンはシューマッハの引退と共にまたF1を離れていたハズ。
結構、対照的な2人だと思う。
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フェラーリ躍進の陰に天才F1マシン設計者ロリー・バーンの存在
4/18(月) 12:01 Yahoo!ニュース
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ベネトンやフェラーリで優れたF1マシンを設計した実績を持つロリー・バーン
フェラーリが有名なF1マシン設計者であるロリー・バーンとのアドバイザー契約を更新したようだ。
かつてフェラーリはミハエル・シューマッハを擁して1999年から2004年までF1コンストラクターズタイトルを6年連続、ドライバーズタイトルも2000年から2004年まで5年連続で獲得するという黄金時代を築いたが、その時代のフェラーリF1マシンを設計していたのが南アフリカ出身のバーンだった。
ドライバーズタイトルは2007年(キミ・ライコネン)、コンストラクターズタイトルは2008年を最後に無冠状態が続いているフェラーリは2020年シーズンの途中からバーンを再びアドバイザーとして呼び戻し、新たな技術レギュレーションが導入される2022年を見据えてマシン開発を行ってきていた。
そして、2022年シーズンがスタートすると、フェラーリが抜群のパフォーマンスを発揮。3レースを終えた時点でシャルル・ルクレールが2番手のジョージ・ラッセル(メルセデス)に34ポイント、6番手に沈んでいる2021年のF1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)には46ポイントもの大差をつけて早くも独走状態に入っている。
元F1ドライバーのマルク・スレールは、今季のフェラーリ躍進の陰には78歳のバーンの存在があると考えている。
「今回の契約延長は大きな感謝の印のように聞こえるよ」
ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』にそう語ったスイス出身のスレールは、次のように続けた。
「バーンは自分の役割において素晴らしい仕事をしたようだね。今年のフェラーリはシューマッハ時代のフェラーリに似た特性を持っているよ。どこでも、どんなコンディションでも速く、トラクションに優れ、常にタイヤの力を最大限に引き出している」
「それは間違いなくバーンの特徴だよ」
また、同じく元F1ドライバーであり、現在はDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)の責任者を務めるゲルハルト・ベルガーも、今年は多くのチームが高速走行時にマシンが上下に振動する「ポーポイズ現象」に苦しめられている中で、フェラーリがそのデメリットを最小限に抑えることができているのはバーンの影響によるものだろうと考えている。
「バーンには彼の流儀があり、ニューイと同じくらいの天才だよ」
天才F1マシン設計者と評されるエイドリアン・ニューウェイ(レッドブル/最高技術責任者)の名前をあげながらそう語ったベルガーは次のように付け加えた。
「バーンの存在は、フェラーリがシーズンを通してトップレベルを維持し続けることを保証するものだ」
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