W杯サッカー同様、日本人にわかぶり浅さが目立つ。にわかファンや浅薄な見地しか持たないヒトは、単に勝ったクルマしか選べない。マクラーレンMP4/4は、確かにモンツァ以外全部勝ったクルマだった。しかし、それはA・プロストとA・セナという2人の優れたドライバーとホンダV6ツインターボ、そして最後の輝きを放ったマクラーレンシャシーと全てが完璧に備わった、わかりやすい結果でしかなかった。
個人的には、'87年J・ドゥカルージュデザインのアクティブサスペンション搭載した、ロータス99Tホンダだと思う。ウィリアムズホンダにはN・ピケ&N・マンセル、マクラーレンポルシェにはA・プロストいる中で、グッドイヤータイヤがプロスト寄りに開発されA・プロストが開幕から連勝しウィリアムズの2人が苦戦する中で、セナは堅く凌いだ。ストリートコースのモナコでは、タイヤノーチェンジでも行けたのに手の内を隠し1回交換し優勝、デトロイトでノーチェンジで連勝した。以後、モンツァまでランキングトップを走った。モンツァでも、タイヤノーチェンジで終盤コースアウトしN・ピケのウィリアムズに抜かれたが、ファステストラップを更新して追い上げた。このロータスホンダがあったから、シルバーストーンでのマンセル-ピケ-セナ-中嶋という、ホンダ1-2-3-4フィニッシュができた。
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日本のF1ファンが選んだ”あなたの好きなホンダF1”ベスト10。伝説の1台が圧倒的な支持を集める
1/4(水) 17:52 Yahoo!ニュース
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マクラーレンMP4/4(1988年)
motorsport.com日本版の読者の皆様からお寄せいただいた、”好きなホンダF1”投票。本稿ではそのベスト10台をご紹介する。なお、ホンダF1マシンには広義として「ホンダに関連するエンジン・PUを搭載したマシン」も含まれている。
あなたのNo.1はどれですか? ホンダF1全マシン(1964~2021)ー『夢』と『挑戦』が詰まった50台ー
■1位:マクラーレンMP4/4(1988年)
「圧倒的な勝率が至高の証明」
投票された多くの方が、16戦15勝という圧倒的な勝率をその理由に挙げた。1988年、アイルトン・セナとアラン・プロストのコンビが駆ったこのマシンは、今でもファンを魅了している。
この年の16戦中、イギリスGPを除くポールポジション15回と、イタリアGPを除く15勝を記録。ワンツーフィニッシュは10回を数えた。そのうち8勝をマークしたセナが初めてチャンピオンに輝いたのもこのクルマだ。
その強さ、美しさはもちろんのこと、ターボエンジンの最終年で厳しい燃費規制を受けながらも、他を圧倒するパワーを見せたホンダエンジンRA168-Eは『1.5リッターターボの集大成』との呼び声も高い。
2位:レッドブルRB16B(2021年)
レッドブルRB16B
2位:レッドブルRB16B(2021年)
「記憶に残る大激闘、30年ぶりの戴冠」
2021年の最終戦、アブダビGPのファイナルラップまで続いたドラマチックなタイトル争いを経て、マックス・フェルスタッペンが初タイトルを獲得したことが記憶に新しい。
エンジンには新骨格が導入され、ホンダジェットの技術も活用するなどオールホンダ体制。ホンダにとっては30年ぶりのチャンピオンマシンとなった。
リヤウイングに大きく掲げられた”HONDA”ロゴが印象に残っている読者も多かったようだ。また、F1を好きになるきっかけになった1台だという、嬉しい意見も複数見られた。
3位:マクラーレンMP4/6(1991年)
マクラーレンMP4/6
3位:マクラーレンMP4/6(1991年)
「ホンダV12エンジン、至高の咆哮」
マクラーレンが1991年用に開発したマシンであり、アイルトン・セナ最後のタイトルを獲得したマシンだ。
ホンダは、第1期活動以来となるV12エンジンを開発。シーズンを通じてアップデートを続け、トータルパッケージが重要になりつつあったF1を力で捩じ伏せた。
なんといっても、このクルマの魅力はそのエンジンサウンド。V12エンジン唯一のチャンピオンマシンの咆哮は、多くのファンの記憶に刻まれている。
4位:レッドブルRB18(2022年)
レッドブルRB18
4位:レッドブルRB18(2022年)
「シーズン17勝、ライバルたちを圧倒」
2022年シーズンのマシンがここにランクイン。マックス・フェルスタッペンがシーズン最多勝記録を更新する15勝、セルジオ・ペレスも2勝を挙げた。
ホンダは2021年限りでF1活動を終了したものの、新燃料への対応も含め、パワーユニットの開発はホンダが実施。HRCを通じてサポートを続けている。
レギュレーションが大きく変わった中で、新世代マシンのスタイリングや、ライバルたちを圧倒する強さが票を集めた。
5位:マクラーレンMP4/5B(1990年)
5位:マクラーレンMP4/5B(1990年)
「セナプロ対決再び」
10位にランクインしたMP4/5の改良型であり、1990年に使われた1台。アイルトン・セナとゲルハルト・ベルガーが駆った。
『バットマン・ディフューザー』と呼ばれた巨大ディフューザーなどを備えていたが、シャシー性能ではフェラーリの641/2の後塵を拝していた。ホンダは、最強V10エンジンをアップデートし、チームを支えた。
タイトル争いの決着は、日本GPでセナとフェラーリに乗るアラン・プロストが1周目に接触。前年の接触でタイトルを逃したセナが、チームを移籍したプロストにやり返す形となった。F1を戦うドライバーたちの勝利への執念を目の当たりにした瞬間だった。
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