G・マレーの生んだ、マクラーレンF1

G・マレーの生んだ、マクラーレンF1、あの頃のF1、1.5リッターV6ツインターボで、4バールで1,500馬力を超して2.5バールで800馬力近くに達した。そして、3.5リッターNAになった89年以降では、フェラーリV12やホンダV10やルノーV10で800馬力近くに達した。

G・マレーは、主にブラバムのデザインで名を馳せた。J・ワトソンやH・スタック、V2後のN・ラウダやデビュー後のN・ピケらがドライブした。カレの"フラットフィッシュカー"で、N・ピケは2度のチャンピオンになった。エンジンはBMWだった。

マクラーレンには、実務派J・バーナードに代わる起用だった。87年以後、F1はチーフとして基本コンセプトだけを出し、N・オートレーやS・ニコルズに任せたように映った。

そして、ロードカーデザインへ、クローズドのカーボンモノコック、センター1+サイド2の座席配置、ルーフセンターからのエンジン吸気、サイドラジエーターにはサイドインテーク。フロントで取り込んだ空気をブレーキ冷却に充て、フロントタイヤ後方から排出した。基本車両は、ウイングなくても優れていた。エンジンはマクラーレンに供給していたポルシェやホンダではなく、E32型BMW750のV12をDOHC化し、排気量アップした。

凝った造りやカーボンなどの素材では、量産にも適さず、性能を誇示するためだけのクルマになった。

600馬力&60キロのトルクに1,200キロ未満の車両重量。パワー/トルクウエイトレシオはそれぞれ2.0と20、89年F1が750馬力35キロのトルクに600キロ未満の車両重量と考えると、かなりニアな数値である。電子制御も極力廃され、ビーンのように雨の日にクラッシュしたオーナーもいた。

 

 

 

*********************************

20億円オーバーで落札されたことも!!「マクラーレンF1」は何が凄かったのか?
7/21(木) 18:10 Yahoo!ニュース
  3

性能もルックスも文句なし! スーパーカーの代表格
 
究極のロードカーとして誕生したマクラーレンF1
 最高速や加速タイム、ニュルブルクリンクのタイムなどあらゆる数値から「世界最速」と言われるクルマは、スーパーカーの歴史上数多く存在してきました。そのなかでも多岐にわたって性能が優れていたのがマクラーレンF1です。性能もさることながらパッケージや値段など、さまざまな部分でそれまでのロードカーとは規格外と言える存在でした。

【写真】ドアの開閉方法がいかにもスーパーカー!「マクラーレンF1」の画像を見る(写真38枚)

究極のロードカーを目指して誕生
 1992年に発表されたマクラーレンF1は、F1コンストラクターであるマクラーレンが手掛けた初のロードカーです。それまでのいわゆるスーパーカーと呼ばれるクルマとは、一線を画す究極のロードカーと言える特徴を持ち、マクラーレンの創設者である故ブルース・マクラーレンが生前に成し遂げたかった「自社ブランドの究極のロードカーを造ること」を具現化したモデルでした。

 F1グランプリマシンと同じように、ロン・デニス、ゴードン・マーレ―、グレイトン・ブラウンといったメンバーたちを中心に開発。一切の妥協がないこの特別なモデルは、53万ポンドで販売すると発表されました。当時のほかのスーパーカーよりも群を抜いて高価な値付けでした。

 究極のロードカーを目指し、カーボン製セミモノコックに600psオーバーという性能を誇るBMW製6.0L V12エンジンを搭載。最高速は380km/hを超え、当時の世界最速を誇りました。しかし、このクルマが目指したのは世界最速ではなく、究極のロードカー。単なる最高速だけでなく、運動性能や日常域での乗り心地に至るまで、あらゆる場面にこだわって開発されていたのです。

重量物を中心に集めて軽量化という基本を追求
 当時最先端のF1テクノロジーが投入されたマクラーレンF1ですが、クルマの基本を究極に煮詰めているのが大きな特徴と言えます。それをもっとも体現しているのが、ドライバーをセンターに置く3シーターレイアウトでしょう。

 まるでフォーミュラマシンのようにドライバーが車体中心部に配置されるのですが、これは運動性能のために、重量物を可能な限り真ん中に集めようという基本的な部分から理想を追求する考えの表れです。

 そのほかのレイアウトも同様で、エンジンやトランスミッション、燃料タンクなどありとあらゆるものを可能な限り車体中心に近づけて配置されています。その狙いの表れか、マクラーレンF1のボディサイズは全長4290mm、全幅1820mm、全高1140mmとなっていて、当時の各種スーパーカーと比べてもショートでナローなサイズとなっています。

 そして驚かされるのがその車重です。カーボンを多用しマグネシウムホイールまで使用し、なんと1140kgを実現。6.0Lの12気筒エンジンを搭載しながらライトウェイトスポーツとなんら遜色ない重量となっています。それでいてロードカーとして欠かせないエアコンやオーディオを装備しているのですから、この重量には驚かされるばかりです。

 驚かされるという面では性能へのあくなき追及をコスト度外視で行っていること。放熱性の高さを理由に22金の金箔がエンジンルームを覆っていたり、超耐熱合金性のエキゾーストシステムが採用されていたりと、ロードカーとしては考えられないような素材が使用されているのです。

ル・マン24時間をはじめ世界のGTカーレースで活躍
 走る、曲がる、止まるというすべての点において、最高の性能を求めたマクラーレンF1は、当然市販車をベースとしたレースへの参戦が望まれることとなります。しかし、マクラーレンとしては当初レース参戦は考えていませんでした。レース参戦を考えていなかったというのも、スーパーカーとしては比較的ナローなボディサイズを見ればうなずけます。

 しかし、各方面からの熱烈な要望に応じる形でマクラーレンは1995年にコンペティションモデルのF1 GTRを発表。1995年のル・マン24時間耐久レースでの優勝を始め、世界の数々のGT選手権で活躍することとなります。むしろこのマクラーレンF1という規格外なロードカーがあったからこそ、911GT1やメルセデスベンツCLK-GTRといったような、ホモロゲ―ションありきのロードカーが誕生したという見方もできるでしょう。

* * *

 F1コンストラクターが造り出した究極のロードカー、マクラーレンF1。出発点やコンセプトがほかとは異なるこのモデルは、自動車史で考えても後にも先にも類を見ない1台と言えます。そうした価値が認められ、現在ではオークションマーケットで20億円オーバーで落札される人気です。
西川昇吾

*********************************