ニッサンS14シルビア、不遇の評価見直し?何言ってるの?

クルマとは、規格品なのだ。日本には日本の、アメリカにはアメリカの、ヨーロッパにはヨーロッパの規格に合わせて作って、市場に出さなくては売れないか、有利なマーケティングにならない。

ニッサンシルビアは、日本国内市場5ナンバー車両だ。1.8~2リッターのエンジンに車幅1.7m以内などのサイズがある。S13型までは、ソコで普及した。

それが、S14型ではエンジンは相変わらずで、車幅2センチほどハミ出した。愚かな話だ。車幅だけでもハミ出せば、日本国内市場では3ナンバー、無差別級だ。5ナンバー最強を争う車両が、3ナンバー底辺車両になったのだ。

せめて、2.5リッター、直4かV6、ターボも設定した300~450馬力、トルク25~40キロのエンジンを、車幅1.8mで1,350キロくらいの車体に積めば、無差別級でもかなり戦えるクルマになったろう。

しかし、当時のニッサンには"前のモデルより優る"コトしか発想がなかった。

前のモデルより優れても、3ナンバー底辺車両なのだ。バカなクルマだ。

見直しても、何の評価にも訂正はない。

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不遇の評価が見直されつつあるS14 シルビア! 実は高性能だった本当の魅力を詳しく紹介
2023.03.29 14:56掲載 旧車王 13
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運営元:旧車王
著者 :旧車王編集部

 

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日産 S14型シルビアは、フルモデルチェンジで不評を買った日産車としてR33スカイラインと並んで有名です。共通点は“大型化”と“丸みを帯びたデザイン”で、先代のもつスタイリッシュで軽快なイメージを壊したことが不人気につながりました。

しかし、国産スポーツカーの人気の高まりとともに、不遇の評価を受けていたS14の魅力が見直されつつあります。FRスポーツクーペとして確かな実力を備えていたS14。今回はS14の登場時の状況を振り返りつつ、本当の実力と魅力に迫ります。

販売当時は不人気だった不遇のシルビアS14シルビアの地位を確立したS13に対してフルモデルチェンジしたS14は、登場から大きな批判を浴びます。大きくて丸みを帯びたボディデザインは、S13ファンを落胆させました。

結果的にS13の3割にも満たない販売台数になってしまった、S14の当時の様子を振り返ります。

デートカーとして一世を風靡したS13初代シルビアの登場は1965年。商業的に大きな成功はしませんでしたが、精力的にモデルチェンジを繰り返しました。そして、1988年に5代目として登場したS13が、デートカーとして一世を風靡し大成功をおさめます。

近未来的でスタイリッシュなボディデザインと高い走行性能から販売台数は約30万台にも及び、5年間販売されました。

大型化が裏目に出たS145年ぶりのフルモデルチェンジを図ったS14シルビアの登場は1993年。S13の成功後だけに、大きな期待が寄せられていました。しかし、全体に大型化が図られ軽快さがスポイルされたことに加え、丸みを帯びたデザインが重たいイメージに拍車をかけたために批判を浴びます。

実はボディサイズの拡大にはメリットもあったのですが、エンジンとプラットフォームの基本部分が先代からの踏襲で、目玉となる変更点が外観だっただけに悪い点ばかりが目立ってしまいました。

マイナーチェンジで人気の回復を願うも時代にも見放される振るわない販売台数を増やすべく、日産は1996年6月にマイナーチェンジを実施します。タレ目で弱々しいと言われていたヘッドライトを直線基調のツリ目フェイスに変更したことに加え、ベースグレードとなるQ’sの新車販売価格を10万円値下げしました。

しかし、直線基調のヘッドライトともともとの丸みを帯びたリアデザインの前後バランスが悪く、かえってユーザーの不評を買ってしまいます。また、後のSUV人気にも発展するRV車の台頭によって、スペシャルティの人気が下がっていたことも逆風となって思うように販売台数は伸ばせませんでした。

その後も特別仕様車を投入するなど精力的に販売数の増加に取り組みますが、先代S13とほぼ同等の販売期間にもかかわらず、8万5千台あまりの販売でS14の生産は終了します。

大型化による恩恵がS14を見直すきっかけになったボディを大型化したことが、S14が不人気となった大きな理由でした。しかし、魅力が見直された理由は、皮肉にもボディサイズの拡大と当時は不評を買った丸みを帯びたデザインです。また、悪い面ばかりが注目されたS14ですが、S13に比べて大幅な性能アップも果たされていました。

ここからは、S14のエンジンや評価されているポイントを紹介します。

ほぼ完成の域に近づいていたSR20型エンジンS14シルビアに搭載されたエンジンは、S13後期から引き続きSR20型でした。しかし、後継のS15に搭載されたSR20エンジンと比べても遜色のないほど、大幅なパワーアップが図られています。

自然吸気のSR20DEで160ps、ターボのSR20DETでは220psの最高出力を発揮。1997年に作られたオーテック特別仕様車は、250psとS15とまったく同じ出力です。

実は車重の増加に見合うポテンシャルの引き上げがしっかりと行われていたので、見た目のイメージほど走行性能は犠牲になっていません。

ドリフトシーンで高い評価を受けた大型化S14シルビア不人気の理由となった、ボディサイズの大型化はクルマの運動性能という意味では決してマイナスではありませんでした。トレッド幅とホイールベースの拡大によって走行安定性が向上。限界領域でのコントロール性能も高かったことから、当時盛り上がりを見せていたドリフトシーンで注目を集めます。

また、ボディ剛性も曲げ剛性で約200%、捻り剛性で約150%とS13から大幅にスペックアップしていたことも、ボディに無理を生じさせるドリフトには有利な点でした。さらに足回りも。S13と共通ながらストローク量が確保されていて安定性が増しています。

いずれのポイントも、ボディの大型化によって実現した性能です。

魅力として見直されつつある当時のデザイン当時の日産デザインを象徴するS14の丸みを帯びたやわらかなスタイリングと、大型のボディサイズによる高い居住性は現在では魅力の一つとして見直されています。

S14と同様に大型化で不評を買ったもう一つの日産車がR33型スカイラインです。しかし、R32の高騰を皮切りに大きく見直され、海外を中心に高い評価を得るようになったのはご存じの方も多いでしょう。

また、前期と後期でフロントマスクがまったく異なる点も、S14をファンが楽しんでいる理由です。前後期でフロント部分をスワップして、自分好みのスタイリングを楽しんでいます。

今なら状態の良い個体も見つけられるS14人気のS13や販売台数の少なかったS15と比較すると入手しやすい価格ですが、価値が見直されていることから価格は徐々に高騰しつつあります。大手中古車サイトで探したところ、安いものは100万円前後から購入可能ですが、1993年式のK'sで455万円もの個体もありました。

ドリフト車として人気が高かった一方で、大柄でおとなしいデザインからノーマルのまま日常車として使用するオーナーも多かったため、状態の良い車両もまだ比較的市場に残っています。S14シルビアを手に入れたい方は早めに検討しましょう。

また、手元に状態の良いS14がある方は、価格が高騰している今が高値で販売できるチャンスです。状態が悪くなってしまう前に、ぜひ旧車王に一度ご相談ください。

※中古車価格や経過年数は2023年3月記事執筆時

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