BMW、というかドイツ人の思考は整然としている。それは、今のドイツを指しているのではない。今は、ポルシェやメルセデスやVWアウディーらに於いても、クルマ作りの良心は失われ、ひたすら過大装備⇒過大サイズ⇒過大車重⇒過大馬力&トルク⇒過大価格という過大スパイラルに陥っている。
日本のクルマ作りは80年代終盤以降堕ちたが、ドイツのソレは00年周辺まで過大ウィルスと葛藤して来た。ドイツと言えども、国際化に於いてバカな他国イギリスやアメリカの人材を受け入れ、デザインのクリス・バングルや永島のように蝕まれた。
BMW Z1、そうなる前のクルマだ。
FR2座オープンカーの剛性を満たすため、深いセンタートンネルと高いサイドシルのストラクチャーを作り、下がるドアを作った。
マクラーレンやランボルギーニらでインセクトドアのクルマ、スパイダーになってもインセクトドアのままだが、屋根ないならハネ上げは無用なのだ。
ワタシは、ポルシェ996カレラと共にアルピナB12-5.0BMWを所有していたが、アルピナが修理不能になりBMW Z3-2.2に買い替えた。パワーウエイトレシオもトルクウエイトレシオも大した値ではないが、BMW正統の直6エンジンはさすがのフケ上がりだし、オープンのため音が良く聴こえる。S12シルビアのFJ20Eでも、R34スカイラインのRB25DEでも、窓開けてこんな良い音はしなかった。
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「跳ね上げ」でも「スライド」でも「スイング」でもなく「下がる」ドア! BMW「Z1」は何もかもが奇抜すぎる1台だった
6/15(木) 17:40 Yahoo!ニュース
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BMWの未来を予見するロードスターとして誕生
BMWのオープンモデルの「Z」シリーズにおいて個性的な1台がこのZ1だ。最大の特徴はドアが上でも横でもなく下にスライドするところだろう。また、車体構造はスチールモノコックなどを利用し、フレームからボディパネルをほぼ全て外すことができた。。
BMW Mシリーズの原点にあるのが、あのミッドシップスーパースポーツの「M1」であるのならば、これもまた現代にまで続くZシリーズの始まりにあるのは「Z1」だ。車名のZが意味するものはドイツ語で「Zukunft」、すなわち未来であり、その開発プロジェクトはBMWフォルシュング・テヒニーク社によって1985年に立ち上がった。
【写真】Z1のリヤスタイリング!
ポルシェでさまざまな実績を残し、のちにアストンマーティンのCEOにまで抜擢されるウルリッヒ・ベッツが率いるチームは、その翌年には早くもファーストプロトタイプを完成。開発当初はミッドシップのパワートレインレイアウトさえも考えられていたというZ1のプロトタイプだが、実際にそれが採用されることはなかった。
当時、325iにも使用されていた172馬力の最高出力を発揮する2.5リッターの直列6気筒エンジンは、5速MTとともにフロントに収まり、RWDというオーソドックスな駆動方式が選択される。
Z1の最大の魅力は、やはりその個性的で高性能なボディのデザインにあるのだろう。ポルシェやBMWで活躍したハーム・ラガーイによるデザインは、2シーターオープンとしての軽快感とともに、BMW車としての優秀なエアロダイナミクスを巧みに演出。
フロントのキドニーグリルの左右に設けられたベンチレーションセクションから流入したエアは、そのままアンダーボディを通過し、リヤのバンパーとトランク部分の間に設けられたアウトレットから排出される仕組みである。
トランクはエアスポイラーを兼ねたデザインとされているが、そのサイズはさほど大きなものではなく、218km/hという最高速、そして7.9秒で駆け抜ける0-96km/h加速には十分なエアロダイアミクスの性能を得ていると考えられる。参考までにZ1の車重は1247kg。
唯一無二なボディに沈むドロップドアが個性的
その車体構造はスチールモノコック、コンポジットプラスチックフロア、そしてサーモプラスチックパネルによって構成されており、ボディ全体をシャシーから着脱することも可能であったという。
そしてこのZ1が他車にはない大きな特徴としていたのがドロップドアの存在だ。これはドア本体がボディの内側に下向きに引き込まれることでオープンされるという、いかにも未来的な感覚を抱くデザイン。
サイドシルはその分ワイドな設計となってしまったが、それを跨いでキャビンに乗り込むのもまたZ1のオーナーには至福の瞬間といえるのだろう。
このドアは走行中にもオープン状態としておくことが可能で、その場合にはより地面との近さが顕著に感じられるようになる。一方、クローズ時にはパワーウインドウをクローズさせることで、さらに快適なクルーズを楽しむことも可能。
搭載される直列6気筒ユニットは、現在の感覚では特別にパワフルという印象は感じないものの、それでもBMWのストレートシックスならではのスムースさには十分に満足することができるだろう。
サスペンションはフロントにマクファーソン式ストラット、リヤには開発の期間中にはトップシークレットとされていたZアクスルを採用。このZアクスルはセントラルアーム式のダブルウイッシュボーンの一種だ。そのコントロール性は高く、いかにもオープン2シーターらしいアクティブなドライブを楽しむことができる。
1988年から1991年にわたって、約8000台が生産されたというZ1。日本には残念ながらこのZ1の正規輸入は行われなかったが、2.7リッターエンジンを搭載し66台が限定生産された、BMWアルピナの「アルピナ・ロードスター・リミテッド・エディション」が正規輸入、販売されている。
山崎元裕
記事に関する報告
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