ターボ化の意義を勘違いしてない?

ターボ化の意義を勘違いしてない?ターボ化する第1の意義は、まず1回ずつの爆発に於ける混合気の加圧であり、それに依る燃焼(爆発)で発生するトルクアップだ。トルクアップにより、それまでピークだった回転数でも回転力が上がり、もっと回るからパワーもアップするというだけだ。実際、市販車でターボ車が回転数を格段に上げて回している例は、殆どない。(実際は回せても、メーカーの性能保証の限りではない。)

F1で、当初ターボは、70年代NA3リッターに対して半分の1.5リッターに制限されていた。それが80年代にはNAを3.5リッターにし、それでも1.5リッターターボの方が速かった。ターボにはブースト(加圧)があり、NAの負圧吸気とは段チなのだ。実際、レギュレーションに於いて、ブースト制限も4キロ⇒2.5キロなど締め付けられ、89年からは禁止になった。

通常のNA/ターボの排気量換算は、1.7のハズ。つまり、ターボ車は同じ排気量NAの1.7倍のトルクを持っているという見方だ。

昔は、排気タービンのレスポンスが遅れる、ターボラグがあり、シビアなコントロールを苦手としていたが、今は二次エアシステムなどで吸気が改善され、レスポンスが遥かに向上している。

80年代の日本でも、5ナンバーいっぱいの排気量2リッター車幅1.7mにターボ車を設定していた。トヨタは2リッター直列6気筒ツインターボやっていたし、ニッサンはグループA用に2リッター直列6気筒ターボでタービンサイズアップしたスカイラインGTS-Rを投入していた。

現在、ターボエンジンもツインターボ化や電動などで、よりリニアな過給を狙った仕様になっている。

70年代中盤のグループ5シルエットフォーミュラで、ポルシェ935ターボは3リッター水平対向6気筒で600馬力以上、BMW3.0CSLターボは3リッター直列6気筒で700馬力以上を絞り出していた。現在は、市販のBMW M3で500馬力以上、ポルシェ911カレラ(992)で450馬力以上を出す。

 

 

 

 

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NAとは違う気持ちよさがある! より刺激的な走りを味わえる「ターボ化」のススメ
6/10(金) 6:40 Yahoo!ニュース
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パワーアップの代名詞といえばターボ!
 
専用のターボキットでNAでもパワーアップが可能だ
 チューニングの醍醐味といえばパワーアップ。サーキット走行ではタイムを上げる大きな要因であり、ストリートでの走る楽しさも間違いなく向上する。とはいえブーストアップやタービン交換ができるターボ車ならともかく、自然吸気のエンジンは排気量アップや内部のフルチューンが必要となり、当然ながらパーツ代や工賃といったコストは跳ね上がってしまうのだ。

【写真】チューニングしたターボ車の定番! アクセルオフで迫力サウンドを奏でるアイテムの画像を見る

 だからといって諦めるのはまだ早い。NA限定のイベントや競技に参加している人はともかく、レギュレーションの縛りがなければ『ターボ化』がある。

 自然吸気エンジンに過給器を組み合わせるチューニングで、価格はタービンの大きさや補器類の内容などにもよるが、NAをフルチューンするより安く済むケースが多いはずだ。

ボルトオンキットはプラスαのパワーアップを狙うイメージ
 方法は大きく分けてふたつある。まずS13~15シルビアやR32~34スカイラインのように、同じ車種でエンジンがターボとNAのふたつ存在する場合。こちらは非常にシンプルで、インタークーラーなど補器類ごとスワップすれば完了する。基本的には中古パーツを使うだろうし、載せ替えに際して加工もほぼ不要。ターボ付きの上位グレードに乗り換えるのと一緒と考えていい。

 では純正でターボが存在しないクルマならどうすればいいか。86/BRZのようにチューニングのベースとして人気がある車種なら、ターボ化に必要な部品をまとめたセットが販売されていることが多い。その大半は極端にパワーを上げるのではなく、小さめのタービンにほどほどのブーストで、ノーマルから20~30%アップくらいが目安だ。

 昔のボルトオンターボはエンジン内部を強化することが前提となっており、高いブーストをかけて限界までパワーを引き出すフルチューンが多かったものの、近年はパワーよりフィーリングや低速トルクを補うことがメインになってきた。街乗りなら冷却系は純正で問題ないとするキットもあり、以前より低コストでターボ化できるようになった反面、爆発的な大パワーを求めているユーザーにとっては、ややもの足りなく感じてしまう部分も否めないだろう。

よりパワーを求めた大きなタービンの装着は注意点もある
 そんな場合は大きなタービンを使うのも手だが、純正のピストンでは耐久性が不足したり、冷却系に加えて燃料系の強化が必須だったり、ECUの書き換えと出費も大きく増大する。さらにタイヤやブレーキのキャパシティが不足する可能性はあり、燃費の悪化などパワーとトレードオフされる要素は少なくないのだ。

 ちなみに自然吸気のエンジンをターボ化しても、エンジンの型式は変わらないので公認車検は不要。過給器を装着したことで排ガスが濃くなり、保安基準を超えてしまえば話は別だが、車検対応のキットなら確実に対策しているはず。どこまでのパワーを求めるかで手間や費用は大きく変わるが、ターボ化が大いに魅力あるチューニングであることは確かだ。予算や走るステージをよく考え、自分に合う仕様を作り上げよう。
佐藤 圭

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