S・エドバーグ、カレも1度のナンバーワンで燃え尽きた!

S・エドバーグ、190センチ近い身長と、固いフォームのサーブ&ネットやストローク、ジュニアグランドスラム&五輪制覇を達成したのもカレが初めてではなかった?

ネットプレーヤーとして、J・マッケンローやP・キャッシュみたいなアクロバティックなプレーバリエーションはなかったし、B・ベッカーみたいなファイト溢れるダイビングやパワーもなかった。レナート・ベルゲリンが前にコーチしたストローク精密機械B・ボルグのサーブ&ボレー版精密機械がS・エドバーグだろう。高い身長から、確率高いキックサーブでフツ~に返って来るリターンをフツ~にボレーする、精密機械。ムリはしない。アクロバティックなローボレーもトリッキーなハーフボレーもマジカルなドロップボレーもない。今のR・フェデラーみたいな堅いネットプレー。

カレも、1度ナンバーワンになって、消え去った。あの当時、85年USオープン後、I・レンドルがずっとナンバーワン、ウインブルドン以外を結構勝った。ATPシステム上、前年レンドルが勝った大会を勝たないとひっくり返すチャンスはなかった。確か、ベッカーやビランデルより先にナンバーワンになったハズ。でも、スウェーデン系選手はその後のバーンアウトぶりも顕著だ。

 

 

 

 

 

 

 

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【歴代好サーバーに学ぶ】ネットの近くで1stボレーするために、エドバーグがスピンサービスで取り入れていた工夫<SMASH
8/11(木) 15:33 Yahoo!ニュース
身体をただ反り起こすだけでなく、骨盤を回す動きも行なっているのがエドバーグのスピンサービスだ(5→8コマ目)。そのぶん打点も前になりネットに出やすい。写真:スマッシュ写真部
 過去から現在まで、テニス界には数多くのグッドサーバーが存在した。彼らが超高速フラットを打てたり、鋭い回転をかけられたポイントは何か? このシリーズでは、そこから一般プレーヤーが“イイトコ取り”して憧れのサービスに近付く方法を、元ナショナルコーチの丸山薫氏が解説する。第2回はステファン・エドバーグのスピンサービスを解剖!

【PHOTO】ネットに出ることを想定したエドバーグのスピンサービス「30コマの分解写真」

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 華麗なサーブ&ボレーで活躍したエドバーグは、ベッカーの『剛』に対し『柔』のような存在のライバルでした。彼は勢い良く跳ねるスピンサービスを1stから使い、ボレーで仕留めるスタイルを確立した選手です。スピードでエースを狙うよりも、いいポジションを取ることを重視したサービスだったと言えます。

 当時はバックハンドの高い所で打つリターンがさほど強力ではない時代でした。エドバーグはそのバックにサービスを高くキックさせ、自らはその間にネットの近くまで前進し、1stボレーをしやすくしたわけです。

 ただし彼のスピンは、単純に身体を起こす一般的な打ち方よりも、攻撃力を上げる工夫がありました。それを学びましょう。

 一般愛好家のスピンサービスは、たいてい身体のひねり戻しを使っていません。横向きを保ったまま身体を反って起こすだけなので、体幹のパワーを使いきれず、スピンはかかっても山なりの弾道になってしまいます。

 スピンサービスでも威力を出すには身体のひねり戻しが必要です。エドバーグを見ると、腰が横向きから前向きになっているのがわかります。5コマ目で身体を反りながらひねり、8コマ目までにそれを起こす動作と骨盤を回す動きを並行して行なっているのです。

 それによってスピン回転にスピードも加わるし、また打点を少し前に取れるので、ネットにも出やすくなります。スピンを覚える第一段階は横向きでいいですが、上達してきたら腰を回す意識を持ちましょう。

【プロフィール】ステファン・エドバーグ/Stefan Edberg(SWE)
1966年生まれ。グランドスラム通算6勝。スウェーデン選手としては異例のサーブ&ボレーヤーで、スピンサービスが武器。端整なマスクから日本では「貴公子」と呼ばれ、人気を集めた。

解説●丸山薫 構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2021年11月号より再編集

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