試作機と量産機の違い、わかるんじゃないの?

試作と量産、そもそも計画設計段階の比重が高い。元々、基本設計がシンプルで機能性高く量産性高ければ、そのまま量産もデキる。量産するか否かより、スペックをドコに設定し、どれくらい作るかが肝心なのではない?

量産に於いて、機能やコストや耐久性など、ドコに主眼を置くかにも依る。

ガンダムとGMの違いには、装甲材質やフェース/カメラやアンテナ、サーベル2⇒1、ビームライフル⇒ビームガンなど、簡略化された感もある。GMの支援もボールという、やたら簡略化されたモノだった。

あくまで、物量供給主体で考えられたように思う。

 

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ガンダム」を量産しないのはナゼ? 「超高コストだから」では納得できない理由
9/19(月) 6:10 Yahoo!ニュース
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ガンダムが量産されない理由を考察
 
機動戦士ガンダム』で初めて登場した「RX-78」。画像は「RG RX-78-2ガンダム 1/144スケール 色分け済みプラモデル」(BANDAI SPIRITS)
 RX-78-2ガンダムは世界有数に有名なロボットのひとつでしょう。人気アニメ『機動戦士ガンダム』の主役メカであり、敵であるジオン軍から「白い悪魔」と恐れられる超高性能モビルスーツ(以下MS)です。

【画像】ひと目で当てられたら達人級? 「RX-78」のバリエーション(5枚)

 登場時、ジオン軍が実用化していなかったビームライフルを装備しており、射撃戦闘でジオン軍のザクを圧倒します。近接戦闘でもビームサーベルの装備や、高い運動性により数で勝る敵軍に対しても大活躍しています。

 防御力も、ルナ・チタニウム(ガンダリウムαという資料もあります)合金による重装甲は、ザクマシンガンを受け付けません。さらに、大気圏突入や水中戦までもこなす万能兵器として描かれています。兵器としての不具合や初期故障もほぼないようです。

 地球連邦軍は、こんな高性能MSが開発できたのに、ダウングレード版のジムを量産しています。ジムはビーム兵器が使えるものの、ガンダムより火力で劣り、ザクでもある程度対抗できるところを見ても、防御力や運動性能も相当に低下しています。

 超高性能な機体が開発できたのに、低性能のジムがなぜ量産されたのでしょうか。「ガンダムは超高コストだから」という説明はされているのですが、量産すればある程度コストは低下するでしょうし、『機動戦士ガンダム』の舞台である一年戦争ものでも、新作が出るごとに新たなガンダム系MSや「ガンダムに近い性能」と称されたジム系の上級MSが登場していますから、造れないわけではないことがわかります。

 つまりガンダムは「造れる」けど「大量生産はできない」機体なのでしょう。「大量生産できない」理由があるということです。筆者の推測ですが、まず「何がガンダムか」という定義が地球連邦軍内にあると考えます。「ジム・スナイパーカスタムガンダムに近い性能はあるが、ガンダムの定義を満たしていないのでジム」というような話です。

 この「ガンダムの定義」とは「装甲がルナ・チタニウム合金」「ビーム兵器と白兵戦闘を重視」「ジムと見分けられる特徴的頭部」ではないかと考えます。

 ルナ・チタニウム合金とは、主にルナツーで採掘され、非常に高い硬度を持つものの加工しづらい金属です。一部資料では「ガンダリウムα」とも呼ばれます。

 ガンダムは作中では「ガンダリウムαを装甲などで使用することを前提とした設計の、白兵戦用モビルスーツ」だから「ガンダム」なのではないでしょうか。実際、高級量産機である、ジム・スナイパーカスタムでも装甲はチタン系合金であり、ルナ・チタニウムではありません。

 陸戦用ジムではルナ・チタニウム装甲が採用されていますが、これは最初期の機体で定義が不安定だったこと、また「装甲のコスト高で本格的な量産ができなかった」という設定もあるので、一部を代用材で補っていたのかもしれません。また、陸戦用ジムはジェネレーター出力で陸戦用ガンダムに劣り、ビーム兵器を使えても威力で遜色があって「ガンダム」とは呼べないとなったのではないでしょうか。

 なお、ルナ・チタニウム(ガンダリウムα)は、主にルナツーで採掘されるようですが、一年戦争開戦からしばらくは、地球連邦軍は制宙権を喪失していました。

 だから、ガンダリウム装甲の「ガンダム」を作りたくても、装甲材を輸送できないわけです。また、コロニー落としなどで連邦は工業力にも甚大な被害を被っており、加工に手間がかかるガンダリウムは歩留りが悪過ぎたのでしょう。

 そして、アムロの活躍が「ガンダム」を政治的な存在にしたことも要因でしょう。ジオンが「白い悪魔」とガンダムを恐れているのを、連邦も把握していたはずです。

 一部のエースパイロット用MSに、数少ないガンダリウム装甲を集中し、かつその頭部に特徴的な「2本の角とツインアイを装備」することで「白い悪魔が戦場に現れた」という心理的圧迫効果を見込んだということです。

 ガンダム世界では「エース+高性能機」の組み合わせは、度々「量産機多数」を凌駕します。それが可能なパイロットにだけ、ガンダムを供給することで「ガンダム伝説」が拡大して、実態以上に脅威になるわけです(量産機にガンダム顔を採用したら「案外簡単に撃破できる」と捉えられ、この効果は狙えません)。

 実際『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』では、ジオンは新型ガンダムを葬るために、南極条約で禁じられた核兵器までも使用しようとしていますから、このプロパガンダは絶大な効果が認められます。『機動戦士ガンダムZZ』の後で、ガンダム系MSが封印されたという設定も「ガンダム」が政治的存在となっていたからでしょう。

ガンダムは軍用兵器なのに、なぜ目立つ白や青で塗装しているのか」という疑問がネットなどでありますが、アムロガンダムの試験機塗装が敵に認知されたことを受け「目立った方が、ガンダムだと認識されて恐れられる」から、あえて目立つ塗装にしているのだとも考えられます。ジオン軍のシャアが赤い機体に乗るのと同じです。

 なお「顔がジムと違う」のは近づかないと解りませんので、ジムスナイパー系など、高性能でも相手から離れて戦う機体は、生産性が低そうなガンダム顔を採用する必要がないと見なされていたのでしょう。

 続編『機動戦士Zガンダム』以降では、MSの装甲はガンダリウムが当たり前となりましたが、一年戦争から築き上げた「ガンダム」のプロパガンダ効果が、宇宙世紀では認められており「ニュータイプが乗れば、簡単には撃墜されず、大活躍するであろう超高性能機」は「ガンダム顔にする」という流れとなったとも考えられます。
安藤昌季

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